西野亮廣から、新社会人の皆さんへ――「若いうちに打ちのめされなかった不幸」は取り返しのつかないことに! そのまま30歳、40歳になった大人をたくさん知っている…

2024年04月07日

書いた人:西野 亮廣 公式LINE

※この記事は、2024年04月05日に掲載された「GOETHE」(幻冬舎)の記事より一部転載しています。

僕にとっての「社会」の始まり

 
今日は今年の春から新生活が始まる子達に向けてお話しします。
 
僕が社会に出た日の話です。
僕の場合、ちょっとだけイレギュラーで、吉本興業の養成所の在学中にデビューさせていただいたので、どこからを「社会」と呼ぶのかチョット分からないのですが、まぁ、一応最終学歴は「高校」です。
 
「吉本興業の養成所は全国からお笑い番長が集まっている」と聞いていたので、それなりに不安はありましたが、一方で、自信が無いと入学願書を出していないわけで、「まぁ、いけるだろうな」と思って養成所に入って、勢いそのまま4月から毎月「月間MVP」に選ばれて、「ほらね」みたいな鼻につく感じのヤツでした。
 
当時、養成所の生徒としてキングコングだけ特例で、プロのオーディションを受けさせてもらえて、150組の先輩方と劇場のレギュラーをかけたオーディションを戦うことになるわけですが、そこでも優勝して、コンビ結成2ヶ月目には劇場レギュラー入りして、ビックリするぐらい順風満帆だったのですが、レギュラーに入った瞬間からボコボコに打ちのめされましたね(笑)
 
レギュラーメンバーには、当時は、まだ誰も知らないブラックマヨネーズさんや、フットボールアワーさんや、チュートリアルさんや、ロザンさんや、スッチー(ビッキーズ)さんや、レイザーラモンさんや、時々、入れ替わりで、麒麟さんや、笑い飯さんや、千鳥さん…本当に錚々たるメンツがズラリと並んでいて、一方で、自分達は、つい数ヶ月前まで高校生だったわけで、もうね、手も足も出ないんです。
 
誰も売れてないから、皆、目が殺気だっていて、トークコーナーになると、僕らに喋る隙を1秒も与えてくれないんです。
まずは自分が売れなきゃいけないから。
 
あそこまで「手も足も出ない」と思ったのは、生まれて初めてでした。
たぶん、あの日が「社会」の始まりなんだと思います。
 
あなた方が、まもなく目の当たりにする「社会」です。
 
 

僕が恵まれていたのは、早い段階で打ちのめされたこと

 
同級生の間でどれだけ抜きん出た存在であっても、やっぱりそれはアマチュアゲームの中での話で、一度、社会に出ると、思っている以上に、何も通用しません。
あとね、最初は先輩がメッチャ怖い(笑)
先輩もまだ成熟していないから(先輩1年目だったりするから)、「なんで、こんなことでけへんの? アホなの?」みたいな感じでくるので、たぶん、毎日ビクビクすると思います。
僕も毎日現場でビクビクしていました。
 

(続きはこちらから【連載「革命のファンファーレ~現代の労働と報酬」】

西野亮廣から、新社会人の皆さんへ――「若いうちに打ちのめされなかった不幸」は取り返しのつかないことに! そのまま30歳、40歳になった大人をたくさん知っている…

https://goetheweb.jp/person/article/20240405-nishino-139

シェアする