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キンコン西野の「やめて良かったこと」2選 | 西野亮廣(キングコング)「西野さんの朝礼」/ Voicy - 音声プラットフォーム
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一つ目は『車』
大体、こういう時は「3選」からが相場だと思うのですが、今回は「2選」ということで、体裁を完全に無視した選りすぐりの「やめて良かったこと」をお伝えしたいと思います。
くれぐれも言っておきますが、これは「僕の場合は」という話であって、「今、尚、続けている人」を否定するようなメッセージではありません。
こういうことをイチイチ言わないといけないのは面倒ですね。
でも、過去、「ひな壇をやらない」と言っただけで、「ひな壇芸人を否定してるのかー!」と言われたことがあったので、一応言っておきます。
ちなみに「ひな壇をやらない」で「ひな壇」は否定していませんが、「ひな壇芸人を否定してるのかー!」と叫んでいた人に対しては「すっごいアホだなぁ」と思っていたことをここに記しておきます。
さて…皆さんが気になって仕方がない「キンコン西野がやめて良かったこと2選」。
一つ目は…『車』です。
もともとは「車好き」というか、「運転好き」で、基本、仕事場は自分の運転で向かってたんです。
一人になれるし、考え事ができるし、携帯電話からも物理的に離れることができるし、渋滞でイライラするような性格でもないので、「運転」は凄く好きだったんです。
普段、車絡みの発信をしないから、あまりイメージは無いですよね。
でも、もう何年も『マスタング』という1967年の車に乗ってて、一度、事故で大破したんですけども、その後も『マスタング』を買うほどの、マスタングフリークでした。
今、チラッと出てきましたが…僕が「車、やめようかな」と思った理由が「事故」なんです。
僕の場合は、渋滞の最後尾で止まっている時に、後ろから、ノーブレーキで追突されてしまって、車体がペッチャンコになったんです。
あの時、思ったのは、「どれだけ頑張って生きていても、自分がコントロールできないところで、ある日、突然終わらされてしまうことがある」ということ。
保険に入っていたので、事故後すぐに車を買いましたが、やっぱり「事故」のことは頭にあって、そして、なんなら、自分が加害者になってしまう可能性もあるわけじゃないですか?
そのあたりからですかね。
「活動が終わってしまう可能性はなるべくゼロにしたい」と思うようになって、車の運転をやめました。
最後に乗っていた『マスタング』は売らずに、実家に保管してあるので、将来、どこかに展示しようと思います。
車をやめてみて、移動は「タクシー」とか、「電車」とか「レンタル自転車」に変わったのですが、「めちゃくちゃ話しかけてくるタクシー」や「ちょっと匂いがキツいタクシー」以外は、移動のストレスというのは全然なくて、むしろ「レンタル自転車」は最高で、これで「活動が止まってしまう可能性」を下げられたことを考えると、「かなり儲けもん」というのが実際に車をやめてみた感想です。
二つ目は『Twitter』
「キンコン西野がやめて良かったこと2選」の最後の一つ(第1位)は、もう、ブッチギリで『Twitter』です。
これに関しては、Twitterをやっている時の生活と、やめた時の生活の比較がしやすいので、体重を乗せて話せるのですが…
僕、2015年にTwitterをやめたんです。
厳密に言うと、今もアカウントはあるのですが、「検索」や「シェア」に使っているだけで、日常的に呟くようなことはありません。
ものすごーく気が向いた時に、1〜2ヶ月に1度ぐらい呟く程度。
まぁ、その珍しい回が炎上してしまうことがあるのですが、まさか「炎上しちゃうから辞めた」というわけじゃないです。
「炎上しちゃうから辞める」のであれば、キンコン西野がTwitterを辞めるのは、もっと前だったハズなので(笑)
辞めた理由は至極シンプルで「ストックされていかないから」です。
「発信・発言・思想」と「リアクション数」が結びつき過ぎてしまうのって、よっぽど強い意志を持っていないと、かなりリスクが高いと思っていて…やっぱり、どんな偉い人でも、発信後のリアクション(インプレッション)は気になると思います。
そうすると、次第に、「リアクションの良い発信」に舵を切り始めることになって、その先に待っているのは、大体「時事ネタ」か「是非を問われるようなトークテーマ」なんですね。
でも、残念ながら、「時事ネタ」も「是非を問われるようなトークテーマ」も、2週間後には残ってないじゃないですか?
にも関わらず、数字が落ちるのは嫌だから、皆、次の「時事ネタ」か「是非を問われるようなトークテーマ」を掘り起こしにいっちゃいますよね。
「いやいや、俺はそんなの無視です」と言える人がいいんですけど、僕なんかは意志が弱いから、ついついそっちに行っちゃいがちです。
そう思ってTwitterを辞めたのですが、辞めてしばらくすると、どんな変化が起きたか?というと、まずは「やめても何も支障がなかった」というのが一つ。
そして、もう一つは、「ストックされる/されない」にかなり自覚的になった。
「この発信って、数字で結果が出るけど、ストックされない発信だよね」みたいな発信に関しては、完全に切るようになりました。
それで「ストック至上主義」になったわけですが、ストックって「資産そのもの」だから、チリツモで、最初は地味なんですけども、時間が経てば経つほど、そいつが仕事をしてくれて、自分に時間ができるんです。
分かりやすいところで言うと、たとえば「巨人の坂本選手に物申す」という動画と、「次回作の裏側大公開」という動画だったら、まず間違いなく前者の方が再生が回るじゃないですか? 後者なんて、よっぽどのモノ好きじゃないと観ないですよね。
だけど、そこで次回作ができれば、そいつが働いてくれるんです。
「いやいや、それは次回作がヒットした場合でしょ?」と思われるかもしれませんし、僕も思っていたのですが、そうじゃないんです。
次回作がヒットしなくても、次々回作がヒットしたら、次回作を検索してくれる人が出てきて、そこで次回作が働いてくれるんです。
こういう仕事に就いている以上、「数字」で結果を出さなきゃいけないシーンはあるのですが、「数字で結果を出さなきゃいけないシーン」で数字で結果を出せばいいだけの話で、日常的なアプローチの全てに数字を絡めてしまうと、「ストックがある生活」からどんどん離れていってしまうので、Twitterを辞めてみました。
「車」と「Twitter」、この二つは(僕の場合は)やめて正解でした。
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