【西野亮廣】「チャンス待ち」する癖を、「自分のゲームにシフトする」発想へと転換するための、魔法の言葉『親の思惑』

2022年07月17日

書いた人:西野 亮廣 公式LINE

※この記事は、2022年7月15日に掲載された「GOETHE」(幻冬舎)の記事より一部転載しています。

向こうからやってくるチャンスには親がいる

今日は「『親の思惑』にいつまでのるのか」というテーマでお話ししたいと思います。
すごくフワッとした話になっちゃうのですが、でも、事実をキチンとお伝えします。

たしか、元々はレオナルド・ダ・ヴィンチの言葉だったと思うのですが、「チャンスの神様は前髪しかない」という有名な諺(ことわざ)があります。
これはまぁ、いつぞやのサッカーワールドカップの時のブラジル代表の「ロナウド」とか、ブラックマヨネーズの小杉さんのことをイジった言葉ではなくて、
「チャンスの神様は前髪しかないので、向かってくる時に掴まないと、通り過ぎてから慌てて掴もうと思っても、後ろ髪がないので掴むことができない。なので、チャンスが来たら、躊躇せず、掴みに行け!」
みたいな教訓ですね。
物理的な話をすると、そのスピードで向かってくるヤツの前髪は、前に流れておらず、おでこにビタッとひっついているので、掴もうとすると「突き指」して終わると思いますが、まぁ、そのへんは「たとえ話」なので大目に見てください。

真面目な話をすると、僕らは、この言葉にまぁある程度共感すると思うんですね。
自分の人生を振り返ってみると、たしかに、チャンスは一瞬しかなかった。
そこは僕も凄く共感するのですが、同時に、「向こうからやってくるチャンスなんて、たいしたチャンスじゃなかった」という実体験も持っています。

というのも、世界は自分(自分達)を勝たせる為に存在しているわけじゃないので、向かいからやってくるチャンスって、必ず「相手の思惑がある」というか、「親」がいるんですね。

「チャンスを掴む」だけでは親以上に大きくはなれない

当然、相手(親)の思惑にのって、そこで名前を挙げて、体力をつけて…という段階は必要だと思っていて、ただ、そこから先もそういうものが続くと思ったら大間違いで、ある程度、体力がついたら、どこかで「やってくるチャンスを掴む」から、「チャンスを作る」という方向にシフトチェンジしなきゃ、仕事というのは大きくなっていかない。

というのも、チャンスをくれる親以上に大きくなることはないからです。

なので、僕は結構、ウチの若手社員に「チャンスをもらうだけもらって、独立した方が良くね?」と、そそのかすのですが、僕自身、今、やっている大きな仕事って、誰かからもらったチャンスじゃないんです。

もちろん、入り口は吉本興業にもらったチャンスや、劇場にもらったチャンスや、テレビにもらったチャンスをモノにするところから始まったわけですが、その「チャンスをもらう」というのは25歳で卒業して、そこから先は荒地を開拓するところからのスタートでした。

「絵本」なんて最たるもので、べつに絵本ブームなんて無かったし、僕の絵本のニーズも無かったし、それでも飛び込んで、半ば強引にビジネスモデルを作り上げました。
「絵本をベースに、エンタメを2次展開、3次展開して、オンラインサロンや、マーケティングのノウハウ販売でマネタイズする」というビジネスモデルなんて、世界のどこを探しても無かったんです。

ここに関しては、前髪をつけたチャンスの神様なんて、いなかったんです。
ですが、結果的に、大きな仕事になりました。

続きはこちらから【連載「革命のファンファーレ~現代の労働と報酬」

【西野亮廣】「チャンス待ち」する癖を、「自分のゲームにシフトする」発想へと転換するための、魔法の言葉『親の思惑』

https://goetheweb.jp/person/article/20220715-nishino_akihiro_51

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