ハリウッド、Netflixも参戦! ブロードウェイの熱い戦い!

2025年05月15日

書いた人:西野 亮廣 公式LINE

(※今日の記事を音声で楽しみたい方はコチラ↓)
https://voicy.jp/channel/941/6717776

ハリウッドもNetflixも参戦! ブロードウェイの熱い戦い | 西野亮廣(キングコング)「西野さんの朝礼」/ Voicy - 音声プラットフォーム

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すべては「認知」から始まる

 
昨日、ブロードウェイの『スプリング・カンファレンス』に参加してまいりました。
朝9時から夕方まで、全米から集まった関係者による濃密なプログラムが続き、定員500名の会場は常に満席という盛況ぶりでした。
 
僕が最初に出席したのは、現在ブロードウェイで注目を集めている舞台『オペレーション・ミンスミート』の製作陣が登壇するセッションでした。
 
そこで語られた内容が非常に興味深く、「いやはや、これは上手いことやったなぁ」と唸らされるものでしたので、ここで共有させていただきます。
 
まず、大前提として(極めて基本的なことではありますが)舞台作品は「存在を知られていなければ観てもらえない」という宿命を背負っています。
 
テレビを流し見していて偶然目に入ることもなければ、
YouTubeやTikTokのようなアルゴリズムが勝手に届けてくれるという仕組みもありません。
 
舞台の観客はまずその作品の存在を知り、
チケットを購入し、
劇場に足を運ばなければならない。
 
すべては「認知」から始まります。
 
 

「権利」の問題に上手な仕掛けが!

 
そのため、現代の演劇市場では「すでに認知されている映画や小説などを舞台化する」という戦略が主流となっているのですが、ここで厄介なのは「権利」の問題です。
 
すでに認知を獲得している有名IPの肩に乗れば、お客さんは呼び込みやすくなるのですが、その分、ロイヤリティー(原作使用料)が発生します。
 
それだけじゃなくて、場合によっては「グッズを自由に作れない」とか、色々と制限が出てきます。
 
『オペレーション・ミンスミート』は2021年に映画化されたタイトルなので、現地ニューヨークの人達の記憶にもその映画は残っていて、そこそこ人気は獲得していて、それもあって多くの観客が劇場に足を運んでいるのですが…やっぱり「権利」の問題はありそうじゃないですか?
 
ところが、ここに上手な仕掛けがありました。
 
舞台版『オペレーション・ミンスミート』は、2021年に公開された映画の舞台化作品ではなく、映画と同じ実話(第二次世界大戦中に連合軍がドイツを欺くために“偽情報を記した書類を持たせた遺体”を地中海に流した作戦『オペレーション・ミンスミート』)をもとにした、全く独自の創作作品だったんです。
 
つまり、映画によって高まった“タイトルの認知”を上手く活用しつつ、「僕たちの舞台は映画版『オペレーション・ミンスミート』ではなくて、実際にあった『オペレーション・ミンスミート』を元に作りました」というスタンスをとっているので、映画サイドにロイヤリティーを支払わなくて済んでいる…というお話です。
 
上手く英語が聞き取れなかったので、これが「偶然」だったのか、狙ってやったのかはちょっと分からなかったのですが、まぁ、普通に考えて「偶然」なわけないですよね。
 
実際の作戦名がそのまま映画のタイトルになっていたから、「これ、いけるぞ!」と考えた策士がいたのでしょう。
 
いやはや勉強になります。
 
 

マーケティングの重要性がこれまで以上に高まっている

 
ブロードウェイは今、群雄割拠時代に突入していて、『オセロ』(主演:デンゼル・ワシントン、ジェイク・ギレンホール)と『グッドナイト&グッドラック』(主演:ジョージ・クルーニ)という「ハリウッドスター×期間限定」スタイルが、『ライオンキング』や『ウィキッド』や『ハミルトン』という王者を完全に押さえ込んでいて、ここにきてNetflixが『ストレンジャー・シングス』というビッグタイトルの舞台版をブチ込んできて、話題をさらっています。
 
「黒船がどんどん乗り込んでくる中、THEブロードウェイ作品がどう迎え撃つか?」という攻防戦が繰り広げられており、マーケティングの重要性がこれまで以上に高まっています。
 
皆、「あの手、この手」で仕掛けてくるので、メチャおもろいです。
 
『オセロ』とほぼ同時期にオープンした『BOOP』(ベティちゃん)という素晴らしい作品がクローズすることが先日決まったみたいで、「良い作品を作れば、続く」というゲームではないのが明らかになっています。
 
「作品を作る前に、お客さんが入り続ける仕組みを作らなきゃいけない」と感じる今日この頃です。
 
現在、『オセロ』の裏で、ミュージカル『えんとつ町のプペル』の準備を進めておりまして、そのまた裏で、別の作品を仕込み始めたところです。
 
気合い入れて頑張りますわ。
 

 
 

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