震災から半年。能登の復興の遅れには明らかな理由が? 町を歩いた西野亮廣が強く感じたのは「市民の感情を設計する」ことの必要性

2024年07月07日

書いた人:西野 亮廣 公式LINE

※この記事は、2024年07月05日に掲載された「GOETHE」(幻冬舎)の記事より一部転載しています。

被災した町は、何もかも2024年1月1日のままでした

 
2024年の1月1日に起きた能登半島地震で被災された西村広文さんのピアノコンサートが、西村さんの地元・石川県七尾市であったので行ってきました。
 
オンラインでも3000名近い方が視聴され、会場の『中島地区コミュニティーセンター』には地元の家族連れがたくさん見られて、復興の祈りと和やかな空気に包まれた本当に素敵なコンサートでした。
西村さんのライブは今後も全国各地でありますので、是非、参加してみてください。
 
さて。
優しい気持ちになったコンサートの帰り道、少し時間ができたので、震災から半年が経った町を歩いたのですが、復興がまるで進んでいませんでした。
 
「お店が倒壊してサラ地になったまま、新しく何も建っていない」というレベルじゃなくて、「完全に倒壊したお店が、そのまま放ったらかしになっている」というレベルです。
 
地面に飛び散ったガラスも何もかも2024年1月1日のままでした。
 
このまま台風が直撃したら、コレらの瓦礫が凶器となって街中を飛び回るわけで、一刻も早く片付けないといけないのですが、それが進んでいない。
 
ちょうどボランティアの方がいらしたので、色々と聞いてみたのですが、「素人が片付けに入ってはいけない建物(二次被害に巻き込まれる可能性がある建物)」があるそうで、そこは理解できるのですが、それならそれで、行政がとっとと手をつけなきゃ、「いつまで放ったらかしにするつもり?」ということを僕ですら思ったぐらいですから、地元の方は更に思っていることでしょう。
 
 

リーダーの仕事は「いけるかも!」と皆に思わせること。そこの設計が一番大事

 
他にやらなきゃいけないことがある(優先順位がある)のでしょう。
 
生意気な話ですが、僕も、大きな映画や大きなミュージカルや大きなイベントをやって、何百人かのスタッフを指揮する立場にあって、毎回、時間や予算の制限と戦っています。
本当に毎回悔しい思いをしていますが、時間や予算といったリソースを同時に全てに注ぐことは叶わず、何かを切り捨てて、何かを後回しにしなければいけません。
 
その時に必要なのは、後回しにしてしまっている部署への謝罪と、「後回しにしている理由」を丁寧に説明すること。
 
ここを怠ってしまうと、必ず内部から崩壊しちゃいます。
 
(続きはこちらから【連載 『革命のファンファーレ』から『夢と金』】

震災から半年。能登の復興の遅れには明らかな理由が? 町を歩いた西野亮廣が強く感じたのは「市民の感情を設計する」ことの必要性

https://goetheweb.jp/person/article/20240705-nishino-151

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