社会のドレスコードたる「DE &I」

2022年06月23日

書いた人:西野 亮廣 公式LINE

(※今日の記事を音声で楽しみたい方はコチラ↓)
https://voicy.jp/channel/941/344283

社会のドレスコードたる『DE&I』 | 西野亮廣(キングコング)「西野さんの朝礼」/ Voicy - 音声プラットフォーム

https://voicy.jp/channel/941/344283

今日は『社会のドレスコードたる「DE &I」』というテーマでお話ししたいと思います。
 
 
本題に入る前にお知らせです。
 
 

お知らせ!『西野亮廣講演会』全国各地で続々開催決定!

 
西野亮廣講演会』のお知らせです。
 
全国各地で続々と開催が決まっています。

7月16日(土)に豊橋、
7月18日(月)に福岡、
8月20日(土)に熊本、
9月4日(日)に岐阜で、それぞれ『西野亮廣講演会』がございます。
 
私、西野亮廣がマイク一本で1時間半ほど喋る変なイベントです。
 
チケットをお求めの方は、『西野亮廣全国講演会』で検索してみてください。
 
サロンメンバーさんが作ってくださったイイ感じのホームページに飛びますので、そちらから。
 
会場によっては、まだ、チケットを発売してなかったりしますが、そのへんはご容赦ください。

講演会開催情報

https://kouenkai.chimney.town

よろしくお願いします。
 
 

「DE &I」とは、多様性があって、包括性があって、そして『平等』ではなく『公平』な世界

 
そんなこんなで本題です。
 
今日は、「DE &I」について、お話ししたいと思います。
 
「DE &Iとは何ぞや?」という方もおられると思います。
 
「DEI」と言ったり、「EDI」と言ったり、地域によって、呼び方が異なるのかもしれませんが、とにかく「D」と「E」と「I」です。
 
それぞれ頭文字なのですが…
 
Dは「ダイバーシティー(多様性)」、
Eは「エクイティー(公平性)」、
Iは「インクルージョン(包括性)」です。
 
これらをまとめて、「DE &I」と言ったりします。
 
日本でも「女性の社会進出を〜」とかよく聞くと思います。
 
ただ、おそらく多くの方がチョットだけ間違って捉えているのが、Eの「エクイティー(公平性)」なんですけども、これはあくまで「公平にしようね」という投げ掛けで、「平等にしようね」じゃないんです。
 
ここ、ちょっとややこしいですよね。
 
「男女平等」みたいなことを言っているのに、「『平等にしようね』ではない」って、なんか矛盾してるじゃないですか?
 
でも、矛盾はしてなくて、ここを理解するには、まず「平等」と「公平」の違いをキチンと理解する必要があります。
 
「平等」というのは、皆に同じだけのチャンスを与えることです。
 
「公平」というのは、個々の能力に合わせて、チャンスを調整することです。
 
たとえば、ありえないですけども、僕とインパルスの堤下君がボクシングをするとするじゃないですか?
 
堤下君の方が体重が重いので、当然、パンチ力も強い。
 
この時、堤下君と西野に、それぞれ同じボクシンググローブを渡すのが「平等」です。
 
一方で、「堤下の方が体重も重い(パンチ力がある)ので、堤下に渡すグローブは柔らかくして、体重が軽い(パンチ力のない)西野に渡すグローブは硬くする」というのが「公平」です。
 
能力(体格)の違う人に平等にチャンスを与えてしまうと、結果的として、その差は埋まらない(=不平等になる)ので、「平等ではなく、公平にしましょうね」「弱い人は、イイ感じなるようにエコ贔屓しましょうね」、というのが、「DE &I」のEです。
 
日本だと、ここの整理がグチャグチャになっていて、「公平」ではなくて「平等」が叫ばれていることが多かったりしますが、今、世界的に叫ばれている「DE &I」は、「多様性があって、包括性があって、そして『平等』ではなく『公平』な世界」です。
 
 

ブロードウェイでは「DE &I」がドレスコードになってる感がすごい

 
で、なんで、こんな話を突然したかというと、まぁ、なんとなくここ数年、こういったことを耳にしてきたと思うのですが、今年のブロードウェイの「トニー賞」(映画でいうところのアカデミー賞)にノミネートされた作品の選出が、あからさまに「DE &I」を意識したものだったんです。
 
もちろん、作品の内容が素晴らしいのが大前提ですが、今年のトニー賞をご覧になられた方は、まぁ、いろんな意図を感じたと思います。
 
言ってしまえば、「DE &Iに触れていない作品じゃないと選ばれないんじゃないか?」ぐらいの勢いです。
 
たとえば、ミュージカル『ドラゴンボール』をやって、それがどれだけ素敵な作品であっても、『トニー賞』にはノミネートされないんじゃないか?…という。
 
なんか、「DE &I」がドレスコードになってる感がすごいんです。
 
もちろん、そんなことは昔から多少あったのですが、ここ2〜3年で、いろんな事件があって、「DE &I」の重要度(存在感)がガチーンと上がっているのは確かです。
 
こんなこと言っている僕も、日本に帰ると、ちょっと「DE &I」の意識が遠くなるんです。
 
メディアでも、たとえばLGBTが面白いキャラクターのように平気で扱われるじゃないですか?
 
同時にそれは、「おもしろキャラクター」という逃げ道をつくらないと発言しにくい環境になっている。
 
これは、やっぱりどう考えても、時代遅れで、「日本にいるから意識が薄れる」は言い訳にならない。
 
そんなものを言いわけにしていたら、グローバルではとてもやっていけないので、この問題に対して積極的に理解しにいく姿勢を崩さないようにしたいです。
 
 
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