【西野亮廣】何も考えずに、節約や貯金に向かってしまうと、行き着く先は「知識」と「選択肢」のない人生!?

2022年06月26日

※この記事は、2022年6月24日に掲載された「GOETHE」(幻冬舎)の記事より一部転載しています。

『お金の使い方を知らない』日本人に大きな仕事は任せられない

僕を含む多くの日本人は「お金を貯めなさい」と育てられて、「こういう風にお金を使いなさい」とは育てられなかったと思います。
今現在お父さんお母さんをやっている方も、お子さんに対して、「貯金しなさい」と言っている方が多く、「節約も、貯金も大事だけど、一方で、お金はこういう風に使うといいよ」と言えている方は少ないかもしれません。
どうですか?

今日はそういう人達に届けたい話なのですが…以前、海外で活動している知り合いのクリエイターさんが面白いことを言っていたんです。
彼曰く「日本人はメチャクチャ優秀だ」と。
「手先が器用だし、勤勉だし、素晴らしい」と絶賛していたんです。

「その上で、一つだけ勿体ないことがある」と言っていて、それが何かというとですね…
「日本人に大きな仕事は任せられません。理由は、『お金の使い方を知らないから』です」
と。
「20億円の予算を渡しても、20億円の正しい使い方を知らないから、20億円を無駄に使ってしまう」と彼は言ったんです。

これは本当に示唆に富んだ指摘で、僕自身、心当たりがありまくりなんです。
「予算を切り詰めること」を正解としてしまうことの弊害って、具体的に、どういうところで起きているかというと、たとえば『イベント制作』です。
100万円で作るイベントと、1億円で作るイベントって、全然ゲームが違っていて、100万円のイベントしか作ったことがない技術スタッフさんは、300万円の機材の使い方も知らなければ、「300万円の機材がどういう効果をもたらすか?」も知らないんです。
言い方を変えると…「知識」が無いんです。

才能と呼ばれるものを伸ばしてくれるのは、「知識」と「反復訓練」なので、「知識」がないと、才能は活かされないんです。

「設備投資」という言い方をしたりしますが、商売道具にこだわって、必要なものにはキチンとお金をかける人と、そんなことはせずに、とにもかくにも節約してしまう人とでは、仕事のパフォーマンスが大きく違ってきます。

僕、いろんな業界を渡り歩いているタイプの人間なのですが、少し厳しい空気が流れている業界は総じて「なるべくお金をかけない」が正義になっていて、その業界の技術さん(つまり「本職」の人)に、「Aという機材を使って、こういうことをしたいんですけど…」と提案したら、「…すみません。Aって、何ですか?」と言われることがあったりします。
これ、技術さんには罪はないんです。
予算内でやりくりしなきゃいけないのが技術さんなので。

この時の罪はどこにあるかというと、予算を管理する人…つまり、節約を正義としてしまっているプロデューサーです。

「予算の開発」からキチンと向き合って、キチンと予算を作って、使うべきポイントではキチンとお金を使う。
そして、「それにお金を使えば、どういう効果があるのか?」をキチンと検証する。
そうすることで、はじめて「お金の使い方」が分かって、無駄遣いが減り、選択肢が増えて、コストパフォーマンスが上がるんです。

(続きはこちらから【連載「革命のファンファーレ~現代の労働と報酬」】)

【西野亮廣】何も考えずに、節約や貯金に向かってしまうと、行き着く先は「知識」と「選択肢」のない人生!?

https://goetheweb.jp/person/article/20220624-nishino_akihiro_48

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