西野亮廣が「プロはお金がかかる。自分でやればタダ」という考えを持つ大多数を一刀両断!

2024年11月17日

書いた人:西野 亮廣 公式LINE

※この記事は、2024年11月08日に掲載された「GOETHE」(幻冬舎)の記事より一部転載しています。

素人同士で仕事をすると、結果的に事故が多発して高くつく

 
密着ドキュメンタリー『BackStory』で公演の裏側(上手くいっていないところも含む)を流すと、お客さんから本当にたくさんのご意見やアドバイスなどを頂戴するのですが、ことビジネス回りの話になるとビックリするぐらい的外れなご意見(というか思考)に出くわします。
 
中でも最新話の「プペルバレエ回」で、それが目立ちまして…動画の中で僕が言った「興行を打つならキチンとプロを入れてください」というコメントに対して、「いやいや、お金が無いからプロを雇えないんでしょ」という意見がありました。
 
もしかしたら、そのコメント通り、プペルバレエの代表の関さんもそう考えておられたかもしれないし、この記事の読者さんの中にも「プロはお金がかかる。自分でやればタダ」という考えをお持ちの方が結構いらっしゃると思うのですが、これはビジネスの捉え方というか、お金の使い方が根元から間違っています。
 
まず、素人同士で仕事をしてしまうと、そもそも「モノの相場」を知らないので、予算をものすごい勢いで溶かしちゃう…というのが一点。
 
「そこにそんなお金をかけなくても、Aと同じ効果は、Aよりも半分の値段のBで出せます」ということだらけで、これは【センス】で割り出せる答えじゃなくて、【経験値】で割り出せる答えです。
 
僕ら去年の幕張メッセのイベントは1億6000万円ぐらいで作ったのですが、あれ、普通の人が作ると、どれだけ少なく見積もっても3億円はすると思います。
僕らは安く頼めるところを知っているし、その繋がりも持っているし、予算の正しい削りかたを知っているし、何より、かぎられた予算の中で演出効果を最大化させる知識を持っていますが、素人はこれら全てを持ち合わせていない。
 
これは全ての会社の社長さんや役員レベルの人が今ごろ首を縦にブンブン振っておられる内容になるのですが、会社でも、お金を勢いよく溶かすのは社長や役員レベルの人間ではなく、まだ社会を知らない(相見積もりの経験もない)新卒の子達です。
 
節約に命を燃やしている専業主婦からすると信じられないかもしれませんが、プロの経営者から見た専業主婦というのは「無駄遣いの激しい人」であり、「お金を溶かしていることに気がついていない人」です。
 
ていうか、働いて稼いだお金を銀行に預けている時点で、財産の全てを日本円に投資しているわけですから、日本人の99%は投資に失敗して、お金を溶かしています。
 
そして、自分達が投資をしていることにも、投資に失敗してお金を溶かしていることにも気がついていません。
 
これが素人です。
 
少し観点を変えて話すと、「お金でたくさん失敗した(損をこいた)人の経験を、お金で買って、大事故を回避する」んです。
 
「その方法、僕も以前試しましたけど、メチャクチャ事故りました」という経験談を貰うんです。
そして、そっちには進まない。
 
素人はこれをやらないので、「素人同士で興行を打つと結果的に事故が多発して高くつく」というのが現実です。
 
 

「損して得取れ」ができず、「安物買いの銭失い」を繰り返す

 
次に、素人は「お金を作ってくれる人(プロ)をお金で買う」という発想がゴッソリと抜け落ちている。
 
要するに「月に150万円作ってくれる人を、月に50万円で雇えばいいじゃん」という話なんですけども、この50万円を出すことを渋ったせいで、「入ってくるハズだった100万円」を捨ててしまっている。
 
そして、その100万円は元々手元になかった100万円なので、これまた「失った自覚」や、「100万円を溶かしてしまった」という罪の意識を持てない。
 
「0が0になったんだから、プラマイ0でしょ?」という絶望的な算数をしてしまう。
ここから、すごく有料級の話をします。
 
(続きはこちらから【連載『革命のファンファーレ』から『夢と金』】

西野亮廣が「プロはお金がかかる。自分でやればタダ」という考えを持つ大多数を一刀両断!

https://goetheweb.jp/person/article/20241115-nishino-170

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