「体力」の20代。「技術」の30代。「人脈」の40代。

2023年06月23日

書いた人:西野 亮廣 公式LINE

(※今日の記事を音声で楽しみたい方はコチラ↓)
https://voicy.jp/channel/941/554511

「体力」の20代。「技術」の30代。「人脈」の40代 | 西野亮廣(キングコング)「西野さんの朝礼」/ Voicy - 音声プラットフォーム

https://voicy.jp/channel/941/554511

 
 

「アイデアを実現する力」を持ち合わせていなかった20代

 
昨夜は、大阪万博の催事企画プロデューサーの小橋賢児さんと、世界をまたにかけるプラントハンターの西畠清順君と三人で呑ませていただきました。

 
お二人とも付き合いは長くて、小橋さんと最初にお会いしたのは、むか〜し、ベッキーとキングコングの三人でやっていた『たべごろマンマ』という番組のゲストとして来ていただいたのが初めてです。
 
その時は、お互い「テレビに出てる人」として会ったのですが、その次にお会いしたのがフジテレビの深夜にやっていた『ハミダシター』という番組です。
 
これもテレビ番組だったのですが、この時はお互い「テレビに出る人」から軸足を抜いていて、小橋さんは『ULTRA JAPAN』などのイベントディレクターとして活躍されていて、僕は僕で絵本『えんとつ町のプペル』が出るか出ないかあたり(絵本作家としてようやく軌道に乗り始めてた頃)で、お互いセカンドキャリアを歩み始めていました。
 
プラントハンターの西畠清順君は「付き合いが長い」も何も、地元・川西の同級生です。
 
本人は「植木屋」と言っていますが、皆さんがイメージする植木屋さんではなくて、世界中を飛び回って、何百トンもの植物を仕入れているんですけども、その規模感がバグっていて、痛快で、いつも隣で笑わせてもらっています。
 
そういえば何年か前に、開港150年を迎える神戸のメリケンパークに、全長30メートル(世界最大)のクリスマスツリーを立てていました。
 
あの時は、富山県の山奥から30メートルの木を輸送したんですけども(富山港を出港後、日本海から瀬戸内海を経て、1100㎞以上の距離を移動!)…これ、大手クライアントからの依頼じゃなくて、清順君本人が立ち上げた企画で、持ち出しでやったんです。
 
たしか、運営費は3億円だったと思います。
 
そして、「富山の御神木を抜いてきた」と勘違いされて、炎上してました(笑)
 
そんな植木屋、います?(笑)
 
とにかく、二人ともブッ飛んでいて、呑む時はいつも「次、こんなことすんねん」という話で持ちきりです。
 
昨日もそんな話をずっとしていたのですが、その中で、「40代っていいね」という話になったんです。
 
というのも、20代の時も「こんなことやりたい」「あんなことやりたい」という話をひたすらしていたのですが、そこには必ず「いつか」という言葉が付いていたんです。
 
アイデアはあったけど、「アイデアを実現する力」を持ち合わせていなかったんですね。
 
「予算」の問題もあったけれど、主には「人脈」ですね。
 
何か大きいことを仕掛けようと思ったら、仲間が必要なんですけども、20代は、仲間がまだまだ集まっていなかった。
 
 

20代30代を全力で駆け抜けた後の40代は、メチャクチャ楽しい

 
そんな悶々とした20代を過ごして、体感速度でいうと「3ヶ月」ぐらいの30代を過ごして、40代になった今、気がついたら周りに仲間がいて、「こんなことをやりたい」と話せば、「じゃあ、何月にやろうか?」という具体的な話が始まるようになりました。
 
10月28日(土)に幕張メッセでおこなう『えんとつ町の踊るハロウィンナイト』もそうですよね。
 
あれも、照明演出のイジツさんと呑んでた時に「幕張メッセのド真ん中にブッ飛んだ櫓を建てて、イカれた盆踊り大会をやりたいね」という話になり、その場でスケジュールを切りました。
 
「予算は、死ぬ気でなんとかしましょう」という感じで(笑)
 
これが、つい先月(5月10日)の話です。
 
5月10日に話が上がって、その5ヶ月後に幕張メッセです。
 
こんなデタラメな真似は20代ではできませんでした。
 
やりたかったけど、できなかった。
 
「憧れ」で終わっていました。
 
日本武道館でのライブも立て続けにやりましたが、それも20代ではできませんでした。
 
 
 
僕らのタイムラインにはよく「日本はオワコン」的なニュースが流れてきて、今の10代〜20代の子達は将来に希望を持ちにくくなっている感じがありますが、40代の僕から言わせていただくと(国の勢いは弱まっているのは確かですが)20代、30代を全力で駆け抜けた後に待っている40代は、メチャクチャ楽しいです。
 
もちろん、その楽しさと比例する形で「プレッシャー」や「恐怖」はありますが、それもひっくるめて「生きてる」と感じられる機会が多いです。
 
とっても大切なことなので、覚えておいた方がいいと思うんですけども…今日のタイトルにありますとおり、
 
20代でモノを言うのは「体力」です。
 
30代でモノを言うのは、「技術」です。
 
40代でモノを言うのは「人脈」です。
 
20代で「体力」を使い切らないと、30代の武器となる「技術」は手に入らないし、
30代で「技術」を使い切らないと、40代の武器となる「人脈」は手に入らない。
 
このラジオをお聴きの20代の方は、このことをよ〜く覚えておいてください。
 
応援しています。
 
 

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