お金はどこから生まれたのか?

2023年05月06日

書いた人:西野 亮廣 公式LINE

(※今日の記事を音声で楽しみたい方はコチラ↓)
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お金はどこから生まれたのか? どうやって生まれたのか? | 西野亮廣(キングコング)「西野さんの朝礼」/ Voicy - 音声プラットフォーム

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ヤップ島の「石貨(せきか)」は、お金というよりも「交換用貴重品」

 
今日も最新刊『夢と金』の深堀り(解説)をしていきましょう。
 
今日は206ページの「海に沈んでいるお金の話」を取り上げたいと思います。
 
ここらあたりから、いよいよNFTの話になってくるわけですが、この「海に沈んでいるお金」というのはVoicyでも以前、お話しさせていただいたと思います。
 
日本のメッチャ南に位置する「ヤップ島」という人口1万人チョットの小さな島にある「石のお金」の話ですね。
 
アニメとかで見たことある人もいると思います。
 
真ん中に穴が空いたあの「石のお金」です。
 
名前を「石貨(せきか)」というんですけども、小さいもので20〜30センチ。
 
大きいものだと4メートルぐらい。5トンとかですね。
 
これ「石の貨幣」と書いて「石貨」なんですけども、「お金」というよりも、「交換用貴重品」と呼んだ方がイメージに近いと思います。
 
冠婚葬祭の時に贈ったり、村と村が争った時に「ごめんなさい」の証として贈ったり。
 
似たような働きをしたものでいうと、メラネシア(どこだよ!)で使われている「貝貨(ばいか)」があります。
 
これもまた、「お金」というよりも、「交換用貴重品」ですね。
 
 

「所有感」の受け渡しで機能している「石貨」はNFTのそのもの

 
で、さっきから「交換用」「交換用」とか言っちゃってるけど、「貝」ならまぁ交換できるけど、4メートルの石なんて持ち歩けないじゃないですか?
 
そうなんです。財布の中に入れて持ち歩かないんです。
 
交換する時は、「広場にある4メートルの石貨」の〝持ち主〟が変わるんです。
 
でも、ぶっちゃけ〝持ち主〟と言ったって、「広場にある4メートルの石貨」は誰でも触れるわけだし、誰でも写真が撮れるわけで、「じゃあ、持ち主の取り分は何なんだ?」となると思うんですけども、答えは「所有感」なんですね。
 
「僕が所有していると思える」「僕が所有していると島の皆に思ってもらっている」
 
ここに価値が発生して、「所有感」を受け渡しすることで、交換用貴重品として機能している。
 
そして、この交換の手続きに関しては、「石貨銀行」みたいな中央機関があるわけじゃなくて、「西野の石貨が、昨日、梶原に贈られた」ということを島の皆が記憶(脳内に記録)しているだけ。それで交換が成立してるんですね。
 
西野が梶原に贈った石貨を、とろサーモン久保田が勝手に自分のものとして、誰かに贈ると、「いやいや、その石貨は梶原さんのものでしょ。何やってんだ、久保田!」とまわりから指摘が入る。
 
そんな感じで、中央が管理しているわけではなくて、島の皆で管理しているのが、ヤップ島の「石貨」です。
 
最新刊『夢と金』では、NFTのことを取り上げた第3章の一番最初に、このヤップ島の「石貨」の話を書いています。
 
理由は薄々お気づきだと思いますが、ヤップ島の「石貨」がNFTのそのものだからです。
 
ヤップ島の仕組みをオンラインでやっているのがブロックチェーンなので、ブロックチェーンの説明を始める前の準備運動としてはもってこいなんです。
 
NFTを知らない人に、いきなりNFTの話をすると「うっ」となっちゃうので、こんな雑学から入るといいと思います。
 
 

皆が欲しいものがお金になった 

 
さて。
 
この「石貨」を学べば学ぶほど、お金の起源(お金はどうやって生まれたのか?)の話になるわけですが、ちなみに皆さんは「お金」ってどうやって生まれたと思います?
 
よく「元々は物々交換で、その交換をスムーズにする(無駄を無くす)為に『お金』が生まれた」みたいに言われていますが、あの説明はおそらく「この感じの説明が、まぁ、いい落としどころじゃないかしら」というものだと思います。
 
つまり、厳密には説明していない。
 
厳密に説明すると長くなるからだと思います。
 
後に「1185年」と分かったけど、「1192(いい国)作ろう鎌倉幕府」で覚えちゃえ!みたいな。
 
大体理解していたらイイじゃん的な。
 
 
「お金はどのように生まれたのか?」という問いに対して、かなり正解に近い答えは「皆が欲しいものがお金になった」です。
 
皆がお金を欲しがっているんじゃないんです。
 
皆が欲しいものが「お金」になったんです。
 
たとえば、物々交換の時代を想像してください。
 
欲しい物を手に入れようと思ったら、物々交換がルールですから、当然、「相手が欲しい物」を持っておいた方がいいですよね。
 
「皆が欲しい物」を持っておけば、皆と物々交換できますよね。
 
その当時の皆が何を欲しがったかというと、「石貨」とか「貝貨」とか「木の実」とか「手斧」だったんです。
 
「斧」とかあったら便利じゃないですか。
 
というわけで、「斧」を蓄えておいて、しかるべきタイミングで「斧」を渡して、「肉」をもらったりしていたんです。
 
この時の「斧」が、お金です。
 
お金って、お金を作ろうとしてお金を作ったわけじゃなくて、皆が便利だと思ったものがお金になったんです。
 
昨日までは「お金の使い方」とか「お金の守り方」みたいな話でしたけど、「お金の歴史」も勉強してみると、行き着く先は「人は何に価値を覚えるか?」「どの条件が揃った時に価値が生まれるのか?」というところだったりして、人間の性格がよく分かってメチャクチャ面白いのでオススメです。
 
人類史を見ていくと、そもそも「皆が欲しいもの」がお金になっているので、「お金が欲しい」というのは人間の感情としては正常なんです。
 
間違っているのは「お金は汚い」という考え方です。
 
ここには「お金は汚い」と洗脳した方が都合が良かった人間の意図を感じます。
 
面白いので色々勉強してみてください。
 
今日は「お金はどこから生まれたのか?」というお話でございました。最新刊『夢と金』は、大人も子供も、全ての人が避けては通れない「大切なお金の話」について真面目に書いています。
どうか、大切な人、守りたい人、そして子供達に贈ってあげてください。


『夢と金』(西野亮廣)
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