「先行逃げ切り」を図るベンチャー(弱者)が押さえるべきポイント

2023年04月18日

書いた人:西野 亮廣 公式LINE

(※今日の記事を音声で楽しみたい方はコチラ↓)
https://voicy.jp/channel/941/511104

「先行逃げきり」を図るベンチャー(弱者)が押さえなきゃいけないポイント | 西野亮廣(キングコング)「西野さんの朝礼」/ Voicy - 音声プラットフォーム

https://voicy.jp/channel/941/511104

 
 

最新刊『夢と金』の購入者特典のBBQ大会で相談されたことで…

 
昨日の放送でチョコっとだけ話に出てきましたが、一昨日、最新刊『夢と金』の購入者特典で、BBQ大会があったんです。
 
芸能界の暗黙の了解で、「お客さんと飲んだりするのはヨゴレ」みたいなのがあったりするんですけど、僕は芸能界にいる頃から、お客さんとガンガン飲みに行ってたんです。
 
というのも、「自分のお客さんが今、どんな悩みを持っていて、何を支えに生きているのか?」をミリ単位で把握しておきたいので。
 
そんなこんなで、一昨日も、お客さんと一緒にBBQの肉を焼きながら、アレやコレやとお話を伺ったわけですが、一昨日だけで、同じ相談が2件あったんです。
 
これは、もしかしたら、ラジオのリスナーさんの中でも同じ悩みを持っている方がいらっしゃるかもしれないし、これからこの悩みを持つ人がいるかもしれないので、今日はその件についてお話しさせていただきます。
 
(※これは10年前にも同じ話をしたことがあって、その時は「詐欺師!」みたいに言われちゃって、全然聞いてもらえなかったのですが、今だと聞いて貰えそうなので頑張って話します)
 
 

面白い新商品のアイデアを個人で仕掛ける場合、どう展開する?

 
相談内容をザックリとまとめると、「面白い新商品のアイデアを思いついたのですが、個人で仕掛ける場合、ここからどう展開していけばいいですか?」といったところです。
 
まぁ、多くの方が自社で生産工場を持っているわけではないので、この「面白いアイデアはあるんだけど」という状態になることは結構あると思うんです。
 
個人で仕掛ける場合、色々なリスクがありますよね。
 
たとえば、在庫のリスク。
 
まとめて、たくさん作った方が、1個あたりの生産コストを下げられるから、利益を作りやすくなる。
 
だけれど、「売れなかったらどうするんだ?」という問題が必ずつきまとう。
 
ニーズが約束されていたら話は別ですが、アイデア商品の場合はニーズが約束されていない。
 
個人で、1000個、2000個の在庫を抱えるのって本当に大変。場合によっては倉庫代もかかってくるので。
 
「売れない商品」を売るのって、メチャクチャお金がかかるんです。
 
まずは、この在庫リスクを潰したいですよね。
 
こういう時のクラウドファンディングで、クラウドファンディングって、「支援が目標金額に達しても達しなくても、プロジェクトを実施しなきゃいけないパターン」と、「支援が目標金額に達しなかったら全額返金で、プロジェクトを実施しなくてもいいパターン」がある。
 
今回のケースだと後者のやり方でクラウドファンディングをして、そこでニーズが確認できればGOで、ニーズが無ければ作らなければいい。
 
これだと在庫リスクはありません。
 
繰り返しますが、これは10年以上前からある方法で、この方法を知らない人が、背負わなくてもいいリスクをわざわざ背負って爆死してました。「知識を持っていない」ってメチャクチャ危険なんです。
 
なので、これは全日本人に念を押しておきますが、よく分からない事柄が目の前に来たときは、「詐欺ー!」とか「宗教ー!」と否定せずに、一旦、よく分からないことを分かる努力をしましょう。
 
それで、あなたのチャレンジや、あなたの子供が救われるなら安いもんじゃないですか。
 
 

「工場を持っている会社にアイデアをパクられる」というリスクを防ぐ方法

 
話を戻します。
 
クラウドファンディングで在庫リスクを潰すことはできますが、それによって新たに生まれるリスクがあります。
 
それは、「工場を持っている会社にアイデアをパクられる」です。
 
工事を持っている会社の新商品の開発会議って、クラウドファンディングのサイトを開きながら、おこなわれることがあるんですね。
 
クラウドファンディング上で盛り上がっているアイデア商品を見て、「なるほど。これにニーズがあるんだ。よし、この商品を今日から作ろう」といった感じで、先に作っちゃう。
 
クラウドファンディングのプロジェクトオーナーが必死で支援を集めて、ようやく商品化まで漕ぎ着けた時には、それと似たような商品が大手企業からすでに販売されている(シェアをとられている)ということがザラにある。
 
これを防ぐ方法は、「クラウドファンディングのチャレンジ期間を極端に短くする」です。
「大手に見つかる前に逃げ切る」ですね。
 
クラウドファンディングを開始する前から、Facebookグループとかでコミュニティーを作っておいて、情報はその中で共有しておいて、クラウドファンディングの立ち上げと同時に一気に攻める。話題のプロジェクトはサイトのトップに上がってきますから、そこでコミュニティー外の人にも見つけてもらう。
 
で、大手が見つけた時にはすでにプロジェクトが終了しているぐらいの期間でやっちゃう。
 
 
ちなみに、自分達が物量で戦える大手の場合は、この逆です。
 
アイデアが固まりきってない段階でクラウドファンディングを立ち上げて、「ウチがこれをやりますんで」と牽制する。
 
「参入していただいてもいいですけど、ウチが物量で押しきりますよ?」と脅しをかけるわけですね。
 
このあたりは、自分達が持っている戦力によって、戦い方が変わってきます。
 
 

その後、ポジションを守るのは僕の経験上『名前』

 
ちなみに、皆よく「パクられたらどうしよう…」と言いますが、「パクられる商品」というのは「良い商品」ということだから、すっごくポジティブなことで、むしろ、「パクられない商品」を売っている方がマイナスです。
 
大手よりも先に、アイデア商品を出せたとしても、それが本当に良いものであれば、あとから必ずパクられます。
 
「ビジネス特許」のようなものは、あって無いようなもので、似た商品を作ろうと思ったら、いくらでも抜け道はある。
 
じゃあ、「“先行逃げきりをかました個人”は、その後、どうやってポジションを守るのか?」という話になるのですが、これは僕の経験上、『名前(商品名)』です。
 
マクドナルドの軌跡を描いた『ファウンダー ~ハンバーガー帝国のヒミツ~』という凄く面白い映画をご覧になられましまか?
 
レイ・クロックという“しがない営業マン”がマクドナルドをのっとって、大きくしていく物語なんですけども、レイ・クロックは、創業者であるマック兄弟が作り上げたマクドナルドのレシピやビジネスモデルに惚れ込むんですね。でフランチャイズを提案して、徐々に力を持って、最後には「マクドナルド」という名前を創業者に使えなくしたんです。
 
なかなかシビアな話なんですけども、だけど、よくよく考えてみれば、わざわざ乗っ取らなくても、レイ・クロックはマクドナルドのレシピやビジネスモデルを知っているわけですから、それなら自分で店を出せば良くないですか?
 
これに対してレイ・クロックは、「マクドナルドのシステムを真似て店を始めた人間はたくさんいたけど、全員成功しなかった。私はマクドナルドという名前が欲しかった。
 
マクドナルドという名前は、人をひきつける響きを持っている」と答えたんです。
 
マクドナルドの本当の強さって「名前」なんです。
 
マクドナルドと同じ手法でビジネスを仕掛けても、最後の最後は「マクドナルド」という名前に負けちゃうんです。
 
ちなみに、今、御自身が物語を作る作家さんだったとして、オリジナル作品を作る時に『煙突の町』を舞台にした物語、作れます?
 
たぶん、ちょっと難しいと思います。
 
どうしたって、お客さんの中に『えんとつ町のプペル』のコトがよぎっちゃうし、何より、『煙突の町』じゃ弱い。
 
『えんとつ町』にしたいけど、だけどもう『えんとつ町』は取られてしまっている。
 
僕らのようなベンチャーが、自身の作品や商品やサービスを守る時の最大の盾は『名前』で、だからこそネーミングには命を懸けた方がイイと思います。
 
今日はオンラインサロンにするような内容をお届けしました。
 
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ぜひ、ご参加ください。
 
 

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