脱・完売思考の要は「客を選ぶこと」

2022年11月15日

書いた人:西野 亮廣 公式LINE

(※今日の記事を音声で楽しみたい方はコチラ↓)
https://voicy.jp/channel/941/420138

 
 

いまだに「たくさん売る」を正解にしてしまっている自分達に警鐘

 
今日は、机上論ではなく、現場で獲得した、そこそこ大切な話をしたいと思います。 
 
先月あたりから、僕のオンラインサロンでは「脱・完売思考」がよくテーマに挙げられています。 
 
従来のように「満席」や「完売」を目指すのではなくて、「人口が減っていくこれからの日本では特に、満席にならなくても、完売にならなくても、まわっていくビジネスモデルを構築することが重要だ」という考え方ですね。 
 
「たくさん売ること」よりも、「社員の生活を守ること」の方が重要で、本来は、社員の生活を守る為にたくさん売っていたハズなのに、いつからか「たくさん売ること」が正解になり、ついには、人口が減っているのにいまだに「たくさん売る」を正解にしてしまっている自分達に警鐘を鳴らしたわけです。 
 
 

実際に『脱・完売』は可能か?確認に作ったのが『キンコン西野の家』

 
そんなことを考えるだけなら、その辺の批評家でもできるわけで…僕は実践家ですから、「実際に『脱・完売』は再現可能なのか、どうか?」を確認する為に作ったのが、『キンコン西野の家(通称:見上げる家)』です。
 
先日、堀江貴文さんが遊びに来てくださって、その翌日には、ミュージカル『えんとつ町のプペル』のキャスト&スタッフさんが遊びに来てくださって、そのことを発信して下さったので、ご存知の方もいるかもしれません。あの変な形をした家です。
 

 
僕自身、本当にあの家に寝泊まりして、あそこでバッキバキに仕事をしているのですが、東京にも家がありますし、仕事柄、海外に行く機会も多いもんですから、当然、あの家を使っていない日もあるんですね。
 
そんなことは家を作る前から分かっていたので、使わない日は「レンタルスペース」として貸し出す前提で家を建てたんです。
 
家って買うと高いイメージですが、「働いてくれる家(利益を生み続けてくれる家)」なら、いつかは「家代」が回収できるわけですから、いつかは『うまい棒』よりも安くなる。
 
 
そんなこんなで「レンタルスペース『キンコン西野の家』」のビジネスモデルを設計したわけですが、一番最初に掲げたのは「月に1度でも予約が入ればOK」という、なんともグータラな目標です。
 
「月に1度」ですから…つまり「稼働率3%で回るサービス」の構築です。
 
これを実現する為にはどうすればいいのか?
 
最初に考えたのは「人を雇わない」です。
 
人を一人でも雇ってしまうと、どれだけ少なく見積もっても、最低でも月に20〜30万円の利益を出さなきゃいけなくなる。
 
月に20〜30万円の利益を出すには、ある程度売らなきゃいけないので、その時点で「稼働率3%で回るサービス」は叶わない。 
 
 
というわけで、徹底的に人を雇わないでおこうと思って、予約サイトを作って、予約して下さったお客様には、「スマートロック(暗証番号で開く鍵)」の番号をお送りして、鍵の開け閉め&閉め忘れは、すべてスマホで遠隔で管理。
 
SECOMも付けたのですが、それもスマホ管理。防犯カメラもスマホ管理。
 
何時にお客さんが入って、何時にお客さんが出て行かれたのかは、スマホで確認できるようにしました。 
 
 
次に「お掃除」ですね。
 
ここらあたりから『脱・完売思考』が始まるわけですが、たくさん予約が入っちゃうと、その分、汚れてしまって、その分、清掃コストがかかっちゃうんですね。
 
清掃には、タオルやトイレットペーパーの入れ替えも含まれるわけで、清掃ばっかりは人が動かなきゃいけない。
 
でも、清掃スタッフを雇ってしまうと、たくさん売らなきゃいけなくなるので、もういっそのこと「あんまり売らない」と決めてしまう。そうすると、清掃スタッフを雇わなくてもいいので。
 
とはいえ、月に1〜2件の予約だったとしても、家は汚れるわけで、清掃はしなきゃいけない。
 
そこで、どうしたかというと、キチンと時間をかけてズブズブの関係になった「地元の人(家から徒歩2分圏内に住んでいる人)」には、「無料」でご利用いただいていいことにして、「そのかわりに掃除だけお願いします」という交換条件を出したんです。 
 
そうすれば、ウィンウィンじゃないですか?
 
これで「清掃問題」も片付いた。
 
 

見えてきたのは、「コストがかかる客は呼び込まない」

 
そして、今日のポイントはここです。
 
「地元の方に清掃していただく」とは言え、清掃の負担が大きかったら、それも続かないと思ったので、とにかく清掃の負担を下げることを考えた結果、「ゴミ処理が面倒臭いなぁ」と思ったんです。
 
「紙とビンと缶に分けて…」みたいな。
 
そこで、西野が出した考えが「ゴミ箱を置かない」でした。
 
ゴミ箱なんか置くから、そこにゴミが発生するわけで、もうハナから「キンコン西野の家にはゴミ箱はありませんので、ゴミは各自でお持ち帰りください」とアナウンスしておけば、ゴミが生まれることはありません。
 
ゴミが無ければ、ゴミを片付ける為のコストを支払わなくてもイイ。
 
ここから見えてきたのは、「コストがかかる客は呼び込まない」という結論です。
 
 
スリッパも「持参」にしているんです。
 
中には「いやいや、スリッパは用意しといてよ〜」というお客さんもいらっしゃるでしょう。
 
でも、そのお客さんのリクエストに応えると、「スリッパを定期的に替える」というコストが発生してしまう。 
 
ここがメチャクチャ大事なポイントで、それって「一部のお客さん」だと思うんですね。
 
「スリッパは持参してください」と事前に案内を出しておけば、「なるほど、わかりました」という人がほとんどです。
 
一部のお客さんが「スリッパ用意するの面倒くさ〜い」と言う。
 
その一部のお客さんのリクエストに応える為にシステムを組んでしまったら、コストが見合わなくなるんです。
 
イメージしやすいところでいうと…「タバコを吸うお客様が3ヶ月に一回訪れる」という場合、その為に、お金をかけて「喫煙スペース」を作ってしまったら、モトがとれないですよね?
 
だって、その喫煙スペースは年間4人しか利用しないだもん。
 
その時の正解は「タバコを吸うお客様を見込み客から外して、喫煙スペースを作らない」です。 
 
  
「完売」「満席」を目指さない『脱・完売思考』の要は、こうした「徹底した客選び」にあることが最近分かってきました。
 
つまり、『脱・完売思考』というのは、『脱・紳士淑女の皆々様』です。
 
僕らはまだまだ「お客を選ぶ」ということに慣れていないのですが、これをやって行かないと立ち行かなくなるだろうなぁというのが現場の感覚です。
 
 
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