コロナに襲われたカリスマ実業家の「後悔」から学ぶ

2022年09月24日

書いた人:西野 亮廣 公式LINE

(※今日の記事を音声で楽しみたい方はコチラ↓)
https://voicy.jp/channel/941/392429

カリスマ実業家の後悔から学ぶ | 西野亮廣(キングコング)「西野さんの朝礼」/ Voicy - 音声プラットフォーム

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「失敗」というのは再現性が高い
 

「真似ぶ」という言葉がありますが、「学び」は真似をするところから始まるのは間違いないと思います。
 
ただ、気をつけなきゃいけないのは、それには「条件が近い場合に限る」という条件が付いてくる。
 
たとえば、漫画家の卵が「プロ漫画家のペンタッチを真似る」とか、ゴルファーの卵が「体格の近いプロゴルファーのスイングフォームを真似る」とか、そういった場合は凄く「真似」が効果的だと思うんですね。
 
一方で
たとえば、若手芸人がダウンタウンの浜田さんの真似をして大御所タレントの頭を叩いたら、それはアウト。
 
そのツッコミは、「浜田さんと大御所タレント」の信頼関係の上に成り立っているわけで、その信頼関係を築いていない若手芸人が使える打ち手ではない。
 
皆さんの周りにも、マツコデラックスさんや、有吉さんに憧れて、毒舌キャラで売ってるド素人の知り合いが一人二人いると思うんですけど、大体そういう人って、マツコさんや有吉さんほどの「信用」も「教養」も「センス」もないので、「ただ口が悪いだけ」になっていて、周りから人がいなくなっている。
 
 
「真似」から始めることは非常に大事なのですが、「何を(誰を)真似るか?」も同じぐらい大事で、そして多くの人は自分のサイズを正しく測ることができないから、「真似る対象を間違ってしまう」という事故が今日も何処かで起きています。
 
キンコン西野がオダギリジョーを真似てしまうような事故です。
 
 
まぁ、そこに関しては、やっぱり一人一人持ち合わせている才能が違うし、環境も違うので、
「真似る人をキチンと選ぼうね」と言い続けるしかない。
 
 
次に。
これは色んなところで言われていることですが、「失敗」というのは再現性が高い。
 
イチロー選手が上手くいかなかったことは、プロ1年目の選手でも上手くいかないことが多いし、尾田栄一郎さんが上手くいかなかったことは、漫画家の卵さんも上手くいかないことが多い。
 
そう考えると、「僕らが今この瞬間にできる確実なこと」は、失敗のパターンをリストアップすること。
 
クラウドファンディングのプロジェクトページとかを見てると、「いや、そのやり方は、過去3000人ぐらいがやって、3000人全員が失敗してるやつじゃん」というのを平気でやってたりする。
 
つまり、失敗パターンをリストアップしてないんですね。
 
「あの人や、あの人が、どんな失敗をしたか?」というアンテナを立てていない。
データがあるのに、データを使っていないんだから、これは勿体ない。
 
なので、僕は「成功している人がどんな失敗をしてきたのか?」を調べるのが結構好きなんですけども、今日はその中から一つ、皆さんと共有しておきたいことがあります。
 
 

上手くいっている時に、「別の柱」を作っておく

 
それは、開業以来18年間赤字だったハウステンボスを立て直したカリスマ実業家の澤田秀雄さんの言葉です。
 
ご存じの方も多いかと思いますが、澤田さんは旅行会社エイチ・アイ・エスのトップの方ですね。
 
その澤田さんが1〜2年前ぐらいにインタビューを受けていて、そこでお話しされていたことが、今でも僕の中で深く深く刺さっているのですが…
 
 
やっぱり、旅行会社ですから、コロナの影響は半端なかったそうです。
過去、湾岸戦争や、震災や、9.11や、SARSという谷を何度も何度も経験されてきて、それを乗り越えてこられたそうなんですが、コロナはもう別格で、全然、回復する兆しがない…と。
 
想定外中の想定外だったそうなのですが、そのインタビューの中で、インタビュアーさんが「想定外なので想定できなかったと思うのですが、今、後悔していることはありますか?」という凄まじい角度の質問をぶつけたんです。
 
素晴らしい質問ですよね。
 
その質問に対しての澤田さんがものすごく正直に「事業が上手くいっている時に、売上の柱を何本か育てておけば良かった」と後悔の念を語られたんです。
 
これって、まぁ、よく聞く話かもしれませんし、べつだん、「なるほど〜。言われてみれば確かにそうだなぁ〜」と驚くような話でもないと思うのですが、でも実際、これができる人って、どれだけいるんだろうな?と思いました。
 
事業が上手くいっている時って、要するに「入れ食い状態」なわけで、そこにコストを投下すればするほど、リターンも大きくなる。
 
そもそも、事業が上手くいくことが奇跡みたいなもんじゃないですか?
歌手になりたいと夢見て、歌手になれたら有頂天でしょ?
 
それで、出す曲出す曲売れる…というゾーンに入った時に、その誘惑に負けずに、「べつの柱を作らんとなぁ〜」と考えられる人って、僕が知っている限り、なかなかいないんです。
 
でも、たしかに、FR2の石川涼さんとかが、FR2を立ち上げる前(『バンキッシュ』というメチャクチャ上手くいっているアパレルブランドをやっている時に)「オシャレなだけのアパレルブランドなんて、もう終わるから」といって、せっせと次の準備をしてたんですね。
 
涼さんは今も色々試していますが、その時は、特に色々試していたんです。
日本酒とか、カレーとか、クレープとか、アパレル以外のことも。
 
これは何も経営者に限った話じゃないですが、なんか僕らって、自分の今の仕事に対して「頑張って結果を出し続ければ永遠に続く」という一種の幻想を抱いているじゃないですか?
 
でも、それはやっぱり幻想なんです。
 
事実、エイチ・アイ・エスさんはコロナが来る前まで、かれこれ40年近く海外旅行の売上を伸ばし続けてきていたわけで、それでも強制終了がある。
 
「備えあれば憂い無し」という実に地味なまとめ方になってしまいますが、だけど、「上手くいっている時に、別の柱を作っておく」というのは、皆、やっておいた方がいいと思います。
 

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