信頼と依存
「パーパス」をインストールするために必要な2つの工程
「メッセージが大事だよね」というようなことは、以前から言わせていただいて、そしてYouTube講演家の鴨頭さんも「企業のパーパス」について言及されていました。
「パーパス」というのは「目的」のことですね。
「ウチの会社(チーム)は何の為にあるのか?」を明確にしていくことが大事だということを、まぁ、皆、あの手この手で言っています。
なぜ、今、「パーパス」が重要視されているかというと、インターネットでこれだけ繋がりきってしまうと…サービスの「機能」に関しては、どこもドッコイドッコイで、機能で差別化を図ることが難しくなって、昔のように「機能検索」に引っかかることがなくなってきた…というところから始まり…次に、「どうせ同じようなものを、同じような値段で買うのならば、誰から買うか?」という考えの「人検索」が台頭してきて、「機能」から「意味」の方にズズズッと動いた。
で、僕らは、その「人」を選ぶ理由には、「お世話になっている人」「応援したくなるストーリーを持っている人」などなど、いろいろあると思うのですが、おそらく、それらの上位互換が「パーパス」なんですね。
「結局、この人、この会社は、商売を通じて、社会に対してどんなイイことをしようとしているのか?」というのが、個人や会社を品定めする際の項目に入ってきた。
この「パーパス、大事っす」というのは世界的な流れというか「現代の結論」なので、もちろん、全員がインストールしておかなきゃいけないことだと思うのですが、インストールする上で、2つほど「踏まなきゃいけない工程」があると思っています。
1つ目は、「個人や企業の『目的』が重要」というのは、あくまで、「機能で差別化を図りにくくなってきた」という前提の上に成り立っているものである…ということですね。
つまり、「ウンコ味のカレー屋さん」が「ウチのパーパスはぁ〜」というのは勘違いもイイところで、パーパスの前に、まずは「ウンコ味」を改善して、「美味しいカレー」を提供しないといけない。
「機能で差別化を図りにくくなってきた」とはいえ、機能でブッちぎりに負けている個人や企業はちゃんといるので、まずは「機能の合格ラインに乗せる」ということですね。
次に(ここからが本題なんですけども)、チームの皆で「パーパス」について議論する時に、「目的を持とう!」というだけじゃなくて、「企業の目的を明確にすることによって、どういったルートを辿って、企業に利益がもたらされるのか?」というところも共有しなきゃいけない。
「社会利益」がどういうルートで「企業利益」になるのか?
もう少し噛み砕いてお話しします。
社会にとってイイこと(=社会貢献の結果)を「社会利益」、企業にとってイイことを「企業利益」という呼び方をした時に、「社会利益をもたらすだけで、企業利益に繋げていない企業は、お金が回らなくなって倒産するので、社会利益ももたらせなくなっちゃう」という現実がある。
続きはこちらから【連載「革命のファンファーレ~現代の労働と報酬」】
【西野亮廣】サービス内容がコモディティー化した現代社会。「社会利益」と「企業利益」を分けて考えられない人や会社は存続できない!
https://goetheweb.jp/person/article/20220729-nishino-53