『映画の届け方の正解』は、まだ出ていない

2022年01月29日

書いた人:西野 亮廣 公式LINE

(※今日の記事を音声で楽しみたい方はコチラ↓)
https://voicy.jp/channel/941/270995

『映画の届け方の正解』は、まだまだ分からない。 | 西野亮廣(キングコング)「西野さんの朝礼」/ Voicy - 音声プラットフォーム

https://voicy.jp/channel/941/270995

今日は、「『映画の届け方の正解』は、まだ出ていない」というテーマでお話ししたいと思います。
 
 
本題に入る前にお知らせをさせてください。
 
 

お知らせ!今回が最初で最後!『毎週キングコングin日本武道館』

 
2月28日に日本武道館で我々キングコングの単独トークライブ『毎週キングコングin日本武道館』がございます。
 

いつもYouTubeでやっている「毎週キングコング」を、ライブでやっちゃおうというもので、最初から最後までキングコングしか出てこない極めてシンプルなイベントです。
 
チケットをお求めの方は、ローチケで、「キングコング」と検索してください。
 
https://l-tike.com/play/mevent/?mid=621218
 
キングコングが武道館でライブをするのは今回が最初で最後なので、この機会に、是非、ゲットしてみてください。
 
よろしくお願いします。
 
 

お知らせ!「elu」で『えんとつ町のプペル』弾き語り動画販売中!

 
そして、もう一点です。
 
elu(える)」というデジタルデータを販売できるサービスがあるのですが、この「elu」の中で、僕が働いている「CHIMNEY TOWN」という会社の公式アカウントができまして、まずは、それをフォローしていただきたいのと、その公式アカウントの中で、私、キングコング西野が新作歌舞伎『プペル ~天明の護美人間~』の千秋楽の舞台セットで『えんとつ町のプペル』を弾き語りしている誰得動画が500円で販売されているんです。
 
こちらの動画の売り上げは、全額、新型コロナウイルスの影響で千秋楽が公演中止となった新作歌舞伎『プペル ~天明の護美人間~』の実行委員会にお渡しします。
 
公演中止のチケットの払い戻しの負担って、本当にバカにならなくて、それによって、誰かが痛みを背負うのは嫌なので、懸命にボランティア活動をしております。
 
是非、西野のダミ声と、チューニングがバグったギターによる『えんとつ町のプペル』を騙されて購入してみてください。
 
「elu」の中の「CHIMNEY TOWN」のアカウントで販売されております。
 
必死で辿りついてください。

 
よろしくお願いします。
 
 

「3日で結果を出す」から「10年で結果を出す」へ 

 
そんなこんなで本題です。
 
今日は、「『映画の届け方の正解』は、まだ出ていない」というテーマでお話ししたいと思います。
 
映画 えんとつ町のプペル』は2020年12月25日に公開されました。
 
ちょうど公開のタイミングでコロナの第2波が直撃して、その時は正直な話、「なんで、よりによって、このタイミングで…」と思ったのですが、ただ、その「何も手を打たなかったら終わる」という状況が、「今、できることは何かないかな?」という考えを加速させてくれたことは間違いないです。
 
あのままコロナも何もなければ、映画を届けることに対して、あそこまで足掻かなかったかもしれません。
 
中でも、大きな変化は、「お客さんが映画館に足を運びにくいタイミングに、集客を集中させるのではなくて、もっと“長く”集客しよう」となったことです。
 
映画は「公開から3日が勝負」と言われたりするのですが、公開1日目も2日目も3日目もコロナの第2波が直撃しているので、「この3日間で結果を出す!」から「10年間で結果を出す!」にシフトしたんです。
 
10年もあれば、さすがに、コロナがない時期があるだろうし。
 
 

『映画 えんとつ町のプペル』を短距離選手から長距離選手に変えるには?

 
そこから、「『映画 えんとつ町のプペル』を短距離選手から長距離選手に変えるには、どうすればいいか?」と考え始めたわけですね。
 
その打ち手の一つが、去年のハロウィンにおこなった「期間限定再上映」です。
 
ハロウィンを取り扱った作品なので、その性格を利用して、「映像作品」をハロウィンイベントの待ち合わせ場所にしたんです。
 
「映画館を応援する」という狙いもあって上映館を30館に絞ってやったのですが…期間中(10月22日〜31日)の「1上映あたりの平均来場者数」はブッちぎりで、実は、この「再上映」というチャレンジは、かなり上手くいったんです。
 
『興行収入を見守りたい』というサイトを参照にして割り出した数字では、
 
10月の22日は1上映あたりの平均来場者数が29.0人で、全国ランキングは1位。
23日は1上映あたりの平均来場者数が62.5人で、全国ランキングは2位。
24日は63.7人で、2位。
25日は27.1人で、1位。
26日は24.1人で、2位。
27日は35.1人で、1位。
28日は23.8人で、1位。
29日は34.1人で、1位。
30日は93.1人で、1位。

そして、
ハロウィン当日の10月31日は、1上映あたりの平均来場者数が136.6人で、1位。
 
念のため言っておきますが、これは「再上映」の数字です。
 
前年に公開されて、もう公開が終わった映画の数字です。
 
ここからどういう結論が割り出せるかというと、「映画の賞味期限は切れてなかった」ということですね。
 
たしかに「公開から3日間が勝負!」という角度からのアプローチに関しては、時間が経てば経つほど結果が出なくなるのですが、ところが、「ハロウィンイベントです」とした瞬間に、再び劇場に足を運んでもらえることが分かった。
 
このあたりの踏み込んだ話は、今日のサロンでも取り上げたいと思います。
 
ただ、この試みにしたって「2021年は結果が出た」というだけの話で、「もう安泰だよね」と結論するには時期尚早だと思っています。
 
まだ、一回分のデータしか取れていないので。
 
5年間やって、「毎年、劇場に足を運んでもらえる」という結果が出た時に、はじめて「映画がハロウィンイベントになった」と言えるのかもしれません。
 
現段階で一つ言えることは、映画の届け方に関しては「まだ答えが出ていない」ということですね。
 
 

それでも映画館に行く、3つの理由を検証

 
今、個人的に興味があるのは、去年のハロウィンと違って、今は、DVDやBlu-rayも発売されているし、Amazonプライムでも観れる。
 
つまり、『映画 えんとつ町のプペル』はもう「自宅で観れる作品」になったわけですが、「それでも映画館に観にくる人はいるのか?」という検証がまだ済んでいないんです。
 
「それでも映画館に行く理由」は、3つあると思ってて…
 
まず分かりやすいところでいくと「舞台挨拶」ですね。
 
「西野の話を聞きに行きたい」的なやつです。
 
その次に「音の環境」です。
 
大きな画面もそうですが、「ものすご〜い音」というのは、自宅では体験できない。
 
実は「音」というのは、映像作品を「観るもの」から「体験するもの」に変える大きなキッカケだと思っています。
 
そして、「それでも映画館に行く理由」の3つ目は、「その映画が好きで好きでたまらない人と一緒に(あるいは、その映画が好きで好きでたまらない人しかいない空間で)映画を観れる」ということ。
 
これに関しては、「お客さん」がコンテンツになっている。
 
でも、これってありますよね?
 
音楽ライブとかの価値って、ここが結構大きかったりする。
 
映画業界は、この2つ目と3つ目を検証しきれていないと思っていて、ここを探りたいんです。
 
そんなこんなで、明後日(1月31日)です。
 
東京・池袋にある『グランドシネマサンシャイン』という映画館で、19時から『映画 えんとつ町のプペル(DTS:X版)』を特別上映することになりました。
 
「DTS:X」というのは、「音響革命」と呼ばれていますが、もう、ものすご〜い音環境でお届けされる映画です。
 
音が横から後ろから上から下から飛んできて、「映画を観る」というよりも、「映画の中に入っている」という体験ができる感じです。
 
そして、こちらの上映は僕のトークショーも付いてきます。
 
上映前にステージに出て行って、現在執筆中の『映画 えんとつ町のプペル2』のストーリーを、書けているところまで喋ってやろうかなと思います。
 
「2」の話を聞いた後に、「1」を見ると、「おいおい、てことは、これって伏線だったのかよ!」という面白さが生まれるかなぁと思って。
 
段階として、まずは「それでも映画館に行く理由」の3つをフルセットで試してみる。
 
次に、「西野のトークショーを抜く」という順番かなぁと思っています。
 
とりあえず、まだまだ分からないことだらけなので、いろいろ試してみます。
 
明後日(1月31日)のチケットは『グランドシネマサンシャイン池袋』のHPで本日発売です。
 
劇場でお待ちしております。
 

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