クリエイティブに必要なのは「締切」
今日は日曜日なので、サロンメンバーさんからの質問に答えていきたいと思います。
本題に入る前に、お知らせをさせてください。
僕の絵本最新作『みにくいマルコ 〜えんとつ町に咲いた花〜』が発売となりました。
(※こちら→)みにくいマルコ ~えんとつ町に咲いた花~ | にしの あきひろ |本 | 通販 | Amazon
今回の物語は『映画 えんとつ町のプペル』から3年後の「えんとつ町」が舞台です。
時代が大きく変わって、職を失った主人公のマルコが、次の仕事場に選んだのが見世物小屋なのですが、そこで、ある女性と出会い、これがもう、大変なことになっちゃいます。
恋物語がベースになっていますが、今の僕の気持ちを反映させていて、ラストシーンは僕の本音でもあります。
その辺りの事情も踏まえて読んでいただけると嬉しいです。
是非、手にとって読んでみてください。
そして、こちらの作品はサイン本のご予約も承っておりまして、お求めの方は『キンコン西野のサイン本屋さん』で検索してみてください。
(※こちら→)https://nishino.thebase.in/items/28763178
みにくいマルコ | キンコン西野のサイン本屋さん powered by BASE
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よろしくお願いします。
そして、お知らせがもう一つあります。
11月8日に日本武道館で「サーカス!」という学校イベントがあります。
イベントの内容に関しては、またお話しさせていただくとして、なんか、このイベントができるまでのドタバタも共有していきたいなぁと思って、6月17日22時から『【働く西野先生!】11月の武道館イベントの美術会議』をオンライン配信させていただくことになりました。
タイトルそのまま、武道館の舞台セットと照明を作る美術会議の模様を生配信するというものです。
武道館のセットが作られる現場を見ることってなかなかないだろうし、なにより、僕らの普段のガチンコ会議の様子をお楽しみオタだけたらな、と。
参考になるかどうか分かりませんが、「ウチの会社の会議の雰囲気と全然違うじゃ〜ん」となると思います(笑)
参加ご希望される方は、「11月の武道館イベントの美術会議」で検索してみてください。
(※コチラ→)https://sacus.thebase.in/items/45725317
チケットは400円です。
6月17日の22時からですが、1週間ほどアーカイブも残りますので、時間の都合が合わない方も是非、ご参加ください。
よろしくお願いいたします。
そんな、こんなで本題です。
【Q】カツヤ
いつもvoicyありがとうございます。
おかげ様で毎日の散歩を続けられております。
質問です。
私は今、25才男性で異業種への転職を考えております。
そんな中、自分が今考えている「やりたいこと」や「将来実現したいこと」に対して、「本当にこの道であっているのだろうか」、「本当に心からやりたいことなのだろうか」と、迷ってしまうことがあります。
西野さんは絵本作家としてなかなか結果が出ない時期があったかと思いますが、自分のやっていることに対して不安や迷いなどはなかったのでしょうか。
また、なかなか結果が出ない中でも努力し続けてこれた理由はなんでしょうか?
よろしくお願いいたします。
【A】
僕が絵本作家に転職したのも25歳の時で、『えんとつ町のプペル』という絵本が出たのが36歳の時だから、かれこれ11年ぐらい売れませんでした。
その経験からお話しさせていただきますが、まず「この道であっているか?」や「本当に心からやりたいことなのか?」という問題の答えは、結果が出るまでは、分からないですよね。
結果が出れば「この道で合っていたんだ」と思うし、結果が出れば「もっともっとやりたい」と思う。
逆に結果が出なければ「この道じゃなかったんだ」と思うし、結果が出なければ「他にやりたいことはないかなぁ?」と考え始める。
結局、結果が全てを決めてくれるので、今、この段階では答えが出ようがない。たくさん迷うし、たくさん不安になるのは、すごく自然なことだと思います。
新世界 | 西野 亮廣 |本 | 通販 | Amazon
そんな中でも、続けられた理由なのですが…それっぽい理由(綺麗な理由)をここで語ることは簡単なのですが、でも本当のところは、そんな綺麗なものなんかじゃなく、「意地」だったような気がします。
恨みとか、怒りとか、そういった暴力めいた気持ちがあったんじゃないかな。
僕の場合は特に日本中から、何よりも同業者から、散々否定されたので、そこで「ここで終わってなるものか」という気持ちが育ったのだと思います。
これに関しては結果論で、実際に誹謗中傷で自殺する人もいるわけだから、誹謗中傷されることをオススメはしませんが、でも、少なくとも僕の場合はガソリンになっていました。
【Q】キヨミ
夫が片付いた家にいるのが好きで、私もそうなのですが、私が片付けが大の苦手です。
スッキリした家で過ごさせてあげたい思いはあるのにできてない…そこが大問題です。
【A】
散らかるから片づけないといけなくなるわけで、どう頑張っても散らかしようがないぐらい、モノを捨てればいいと思います。
1年間触ってないものは一生使わないので、それを基準に捨ててください。
指輪は捨てちゃダメですよ
【Q】しゅういち
今、中学生なのですが、月収1万円にする方法はありますか。
【A】
「月収1万円」だったら、結構あると思います(笑)
「オジサンのTikTokの運営代行」とか?
ただ、面白がりながらできる仕事の方がいいと思うので…
「中学生に1万円でお願いしたい仕事」
をまわりの大人から募集して、その中から面白そうな仕事を選べばいいと思います。
【Q】よしひろ
各々のリスクについて教えて欲しいです。
1.就職するリスク
2.独立するリスク
3.雇用するリスク
4.実業家になるリスク
ご教授お願い致します。
【A】
《就職するリスク》
→僕、意外と「就職」をオススメしちゃう派だったりするのですが、当然リスクはあります。
たとえば、独立しようが「やりたい仕事」だけができるなんて稀で、ほとんどの場合、「しんどいな」と思うような仕事もしなきゃいけないんですね。
だけど、自分の目的の為なら頑張れるじゃないですか?
就職すると、自分の目的と会社の目的が合致しない場合があって、その時、「しんどいな」という仕事と向き合う理由が「給料」以外に見当たらない。
《独立するリスク》
→基本的には「当たるとデカい場所」はリスクだらけで、独立なんて、その最たるものです。
就職していたら、ぶっちゃけ「会社の売り上げ」が上がろうが下がろうが、一定の給料がもらえるけれど、独立しちゃうと、会社の売り上げの浮き沈みと常に睨めっこになるので、ここでメンタルをやられちゃう人はやられちゃいます。
ただ、これに関してはメリットでもあると思っていて、売り上げの不安が常につきまとうから、市場のことや、お金のことを学ぶ理由が生まれる。
ルールチェンジがコロコロと変わる時代だから、その能力は持ち合わせていた方がいい。会社に勤めながら、その能力を持っていれば最強ですね。
あとは、仕事内容が大幅に変えるなら話は違ってきますが、独立後も同じような仕事をする場合。
たとえば、芸能事務所を独立して、芸能の仕事をする場合など。
大きな会社から独立しちゃうと、応援してくれる人もいるけど、応援してくれなくなる人も出てくる。
当たり前ですが、基本的には、「元々いた大きな会社の競合」になるわけですから、これは「誰が悪い」とかいう話じゃなくて、そういうものです。
《雇用するリスク》
→「雇う」となると、人間になってくると思うのですが、人間は感情の生き物なので、「理屈だけでは進まない」という場合が往々にしてある。
「こうで、こうで、こうだから、これをやってください」とキチンと説明して、その理由に穴がなかったとしても、「なんかモチベーションが上がらない」とか、「家庭が上手くいっていないから、仕事に集中できない」とかが平気であるんです(笑)
あとは、「アイツに比べて、大事にされていない気がする」とか…つまり、感情面でのトラブルですね。
雇用する側の言い分がどれだけ正しくても、前には進まないことがあって、そこが悩みの種であり、ストレスになってくると思います。
あと、細かいところでいうと、「自分がやれば、上手くできるのに…」といった感じで、「社員と自分を比べてしまう」というのがありますね。最初の頃は、「自分が10人いれば…」というストレスが付き纏います。
《実業家になるリスク》
→何をもって「実業」と呼ぶかが曖昧なところなので、それを話すと長くなっちゃうので、今回は、「事業家」や「起業家」や経営者」のこともまとめて、「実業家」と呼ばせていただきますね。
たとえば、「飲食店経営」の場合だと、立ち上げた飲食店が3年以内に潰れる割合は、70パーセントです。
会社が生き残る率「会社生存率」というのを中小企業庁というのが出しているので、是非、見ていただきたいのですが、新しく立ちあがった会社は、ほとんど潰れています。当然、会社が潰れたら職を失うわけですから、「実業家になる」というのはリスクだらけです。
ザッと駆け足で説明しましたが、どの道を選ぼうがリスクはあります。あとはリスクの規模の問題ですね。
「大きい、小さい」といった。
そして、リスクが小さければ、当たった時のリターンも小さいし、リスクが大きければ、当たった時のリターンも大きくなる。
当たり前っちゃあ、当たり前ですが、一つ確かなことは、「リスク」というものは神様が司っているものなんかじゃなくて、当然、時の運もありますが、しかし、勉強次第でリスクを下げることができる。
最後、「実業家になるリスク」の話の時に、「70%の飲食店は3年以内に潰れる」と言いましたが、それはあくまで全体の確率であって、中には、当然、立ちあげた店を全てヒットさせている人もいます。
なので、僕のオススメは二つで、「大きなリスクをとって、たくさん勉強して、リスクを下げる」か、「経営者の脳を持って、自分の目的と合致している会社の社員になる」です。
応援しています。
頑張ってください。
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