クリエイティブに必要なのは「締切」
(※今日の記事を音声で楽しみたい方はコチラ↓)
https://voicy.jp/channel/941/225457
『育児放棄』をしない。『育てて終わり』もしない。 | 西野亮廣(キングコング)「西野さんの朝礼」/ Voicy - 音声プラットフォーム
https://voicy.jp/channel/941/225457
今日は「育児放棄はしない。『育てて終わり』もしない」というテーマでお話ししたいと思います。
本題に入る前にお知らせをさせてください。
お知らせ!『映画 えんとつ町のプペル』遂に本日から再上映スタート!
『映画 えんとつ町のプペル』の再上映のお知らせです。
本日〜10月31日まで、『映画 えんとつ町のプペル』が劇場に帰ってきます。
ハロウィン限定復活上映でございます。
「HELLO MOVIE」というアプリをダウンロードしていただけると、劇場で、キングコングの副音声なんかも聴けちゃいます。
映画の映像を見ながら、キングコングが二人で1時間40分喋り倒しています。
多分、映画の内容は入ってこないと思いますので、くれぐれも、もう何度も観た方にオススメします。
映画であり、ハロウィンイベントなので、泣いても笑っても上映は10月31日にキッパリと終了します。
お知らせ!舞台挨拶で新作歌舞伎の内容を30分喋り倒す!
そして、今回の再上映に合わせて「舞台挨拶」をおこなうことが決まりました。
現時点でチケット購入可能な「舞台挨拶」のスケジュールは以下の通りです。
【10月22日(金)】
・TOHOシネマズ 梅田 11:30~
・TOHOシネマズ なんば 12:40~
※チケットは各劇場のホームページで。
【10月31日(日)】
・TOHOシネマズ日比谷 17:10〜
・TOHOシネマズ日比谷 19:50〜
※こちらは、とことん音響にこだわった「10万分の1秒の音響映画祭」内の上映となります。チケットは「ぴあ」アプリ限定で先行販売!
先日の放送でお伝えしたように、舞台挨拶の中身(何を話すか?)が分かっておいた方が、「その内容なら行こう」となるし、「その内容なら行くのはやめておこう」ともなって、どちらにせよお客さんに優しい設計になると思うので、お伝えすると、本日の大阪、福岡、明日の仙台、札幌では、市川海老蔵さんと作る新作歌舞伎『プペル ~天明の護美人間~』の内容を喋っちゃおうかと思っています。
興味がある方は是非、ご参加ください。
(※仙台&札幌の「舞台挨拶」のチケットは完売しました)
舞台挨拶の時間は30分。西野が一人で30分喋り倒します。
よろしくお願いします。
作品を届ける作業を放棄するのはダサい
そんなこんなで本題です。
『作品の育児放棄をしない』というテーマでお話ししたいと思います。
ちょっと昔話になりますが、僕が絵本を作り始めた頃のことです。
とにもかくにも、絵本を作っても作っても、売れなかったんですね。
1冊作るのに時間がかかる絵本ということもあるのですが、僕の絵本が「ヒット」と呼ばれるものに恵まれるまでに、実は10年近くかかってるんです。
「ヒット」と呼ばれるものに恵まれる前の僕は、「作り手は作ることに集中するべきだ」というスタンスだったんです。
「届けることは、事務所や出版社の仕事だ」という。
今だから言えますが、なんでそんなスタンスでいたかというと、端的に言うと「お金」とか「広告」の話をしたくなかったんです。
日本だと特に、そういうことを口にすると「銭ゲバ扱い」されるじゃないですか?
これは僕と親しい人ならご存知だと思いますが、僕、パフォーマンスでも何でもなく、本当にお金に興味がないんです。
高い車に乗りたいとも思わないし、高い料理を食べたいとも、高い服を着たいとも思わない。
「浪費」に時間を使うぐらいなら、ずっと「モノ作り」していたいんです。
だからこそ余計に「銭ゲバ扱い」されるのは不本意で、そう思われたくないから、そう思われかねない役回りを事務所や出版社に任せていたんです。
なんか、その方がカッコイイじゃないですか?
「僕は、作ることしかできませんので」と言っている方が職人然としていて、応援もしたくなる。
だけど、ある時、思ったんです。
「作るだけ作って、届ける作業を他人に任せる」は、一見すると聞こえはいいけど、それって「育児放棄」なんじゃないか?と。
しかも、その育児放棄をしている理由が「自分が嫌われたくないから」というところで、それって、(作品の)親として一番やっちゃダメなことなんじゃないかと思ったんです。
一番ダサイことなんじゃないかと思ったんです。
嫌われても、子供(作品)が生きやすい世界をつくる覚悟
どう生きようと人の勝手ですが、ただ、一つだけ。
ダサイことだけはしたくないじゃないですか?
でも、子供を生むだけ生んで、「自分が嫌われたくないから」という理由で、自分の子供を他人に任せるのって、地球上でトップクラスにダサイ。
そういうことをしている自分が急激にみっともなくなって、恥ずかしくなったんですね。
その時に、「自分は(作品の)親なのだから、惨めな思いをしてもいいし、ボロを着てもいいし、ひもじい思いをしてもいいし、誤解を浴びてもいいし、理不尽に殴られてもいい。ただ一つ、自分の子供だけは育てきる」…と決めました。
そんなこんなで今に至ります。
今、自分がやっている、たとえば「映画の再上映」という活動というのは、子育て(届ける)のもう一つ向こう側のアクションです。
子育てで喩えると、「子供が生きやすい世界を作る」といったところです。
『映画 えんとつ町のプペル』を届ける作業は去年散々やったんです。
ただ、『映画 えんとつ町のプペル』が愛され続ける為の環境づくりは、まだまだ済んでいません。
今、それをやっています。
整理すると、作品(商品)というのは3つ工程に分かれると思っていて…
一つ目は「作品を生み出す」
二つ目は「作品を届ける」
三つ目は「作品が愛され続ける環境を作る」です。
作り手としては二つ目と向き合うことがとっても大切なのですが、だけど、そこで満足してしまうと、それは刹那的なものになってしまう。
数年後に「ああ、そういえば、そんな作品があったね」と言われて、要するに、未来の人達に届いていない。
愛され続ける環境をつくり、作品を育てきる
昨日、別件で調べ物をしていて見つけたのですが、ティム・バートンが監督をした映画『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』のグッズって、今も新作が出続けていて、そして、それらが届き続ける環境をディズニーがちゃんと作っているんです。
『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』という作品が発表されたのは今から30年近く前(1993年)ですよ?
その間、ディズニーはず〜っと届ける作業を続けて、届き続ける環境を作りを進めていたんです。30年間です。もう、アッパレとしか言いようがない。
今日から『映画 えんとつ町のプペル』の再上映が始まるわけですが、それに合わせて、渋谷では『CHIMNEYTOWN ART COLLEECTION STORE』という期間限定ショップがオープンするそうです。
プペルの「とんがりニット帽」とかが売っているお店です。
これはウチのスタッフさんが企画したものみたいですが、これもまた『えんとつ町のプペル』という作品を届ける作業であり、愛され続ける環境づくりです。
SHIBUYA SACS/CHIMNEY TOWN ART COLLECTION STORE
https://shibuyasacs.com/exhibitionhistory/004/
去年の12月25日に作品を発表してから、もう10ヶ月が過ぎたというのに、僕らはまだこんなことをしています。
次に進む美学もあって、それも捨てがたいところですが、一方で「育てきる」という親としての責任も覚悟もあると思っています。
ちなみに皆さんは、
① 「作品を生み出す」
② 「作品を届ける」
③ 「作品が愛され続ける環境を作る」
…の、どれをやっていますか?
ほとんどの人が①しかやっていなくて、中には②に進んでいる人もいて、もしかすると③に着手されている人がいるかもしれない…といったところでしょうか。
結論としては③までやらないと、自分の発信力(宣伝にかけられるコスト)が無くなると同時に、自分の作品(我が子)が世の中からいなくなるので、そこと向き合うことをオススメします。
ちなみに、最後にお知らせですが、東京では今夜、渋谷H U M A Xシネマさんで、20時55分から『映画 えんとつ町のプペル』の上映がありますので、仕事終わりにでも是非、ご参加ください。
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CHIMNEYTOWNのホームページを、
スマホのホーム画面(待受画面)に追加する方法
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★iPhoneの場合 →画面下にある変なマークをクリックしたら、そこに『ホーム画面に追加する』が出るので、そこをポチッと!
★Androidの場合 →画面右上にある「三つの点」マークをクリックしたら、そこに『ホーム画面に追加する』が出るので、そこをポチッと!
【注意】
LINEアプリ(たぶんFacebookアプリも)でホームページを開いてしまうと『ホーム画面に追加する』が出ないので、その場合は、Google Chromeを立ち上げて、『https://chimney.town/』を入力して、そこから、★の手順でチャレンジしてみてねー!
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