一発で契約を切ろうと思った出来事

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一発で契約を切ろうと思った「対応」 | 西野亮廣(キングコング)「西野さんの朝礼」/ Voicy - 音声プラットフォーム
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お客さんに対して誠実でないこと
ご迷惑をおかけしたくないので会社名は伏せますが、CHIMNEY TOWNが長く利用させていただいているサービスがあります。
先日、そのサービス内で、ちょっとしたエラーが発生しました。
もちろん、エラーやミスは、ないに越したことはありません。
ただ、人が介在している以上、一定のエラーやミスが起こること自体は、ある程度仕方のないことだと思っています。
ましてや、僕らは「誰もやったことがないプロジェクト」に取り組むことが多いので、想定外のことは日常的に起こります。
そこにいちいち感情を持ち込んでいる暇があるなら、原因を確認して、次の一手を考えた方がいい。
CHIMNEY TOWNのスタッフは全員知っていますが、僕は、スタッフのミスに対して叱責したことは一度もありません。
僕が問題にするのは、別のところです。
たとえば、「悩んでいる」を理由に動かないこと。
これは、叱るというより、仕事に対する姿勢として残念に思います。
あるいは、「遅い」こと。
厳密に言えば、「遅いこと」そのものが問題なのではなく、「いつまでかかるのか」を相手に伝えないまま、相手を待たせてしまうことです。
あとは、指摘を受けた後に、必要以上に落ち込んだり、機嫌を損ねたりすること。
仕事では、問題を解決することが目的であって、叱られた側の感情を周囲がケアすることが目的ではありません。
ただ、僕が仕事において最も強く反応するのは、もっと別のところです。
それは、「お客さんに対して誠実でないこと」です。
「その先のお客さんに、何を起こしてしまう可能性があるのか」まで考えてほしい
今回、まさにそこに引っかかる出来事がありました。
先ほどのサービスでシステムエラーが起きた際、CHIMNEY TOWNのスタッフの方から先方さんに「もしかすると、こういうエラーが起きていませんか?」という確認の連絡をさせていただきました。
すると先方さんからは、「本当ですね。原因を探ってみますね」という返答があったそうです。
その反応を聞いた瞬間に、スタッフには「契約を切る方向で進めて」と伝えました。
「いや、判断が早すぎないか」と思われるかもしれませんが、僕が問題にしたのは、エラーが起きたことではありません。
やっぱり「お客さんに対して、誠実じゃなかった」からです。
ここでいう「お客さん」は、CHIMNEY TOWNのことではありません。
そのサービスを介して、僕らのコンテンツを楽しみにしてくださっている、その先のお客さんのことです。
僕らのお客さんは、毎日朝から晩まで働いて、ようやく自分の時間をつくっているかもしれない。
小さなお子さんを育てながら、ほとんど眠れていないかもしれない。
学校でつらい思いをしながら、それでもなんとか1日を終えて、ようやく僕らのエンターテインメントに辿り着いているかもしれない。
そんな方々が、何ヶ月も前から楽しみにしていた時間のために、お金を貯め、予定を空け、期待を膨らませてくださっている。
その人たちの時間は、決して安くありません。
商品代やチケット代だって、決して小さな金額ではありません。
だからこそ、僕らとお客さんの間に立つサービスでエラーが起きた時には、「システム上の不具合が発生した」という事実だけではなく、「その先のお客さんに、何を起こしてしまう可能性があるのか」まで考えてほしい。
お客さんが楽しみにしていた、もしかすると「命綱」にしていた時間を奪ってしまったかもしれない。
大切なのは、エラーをゼロにすることだけではなく、エラーが起きた瞬間に、どれだけ誠実に向き合えるかで、まず必要なのは、原因究明よりも先に、「ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした」という姿勢です。
原因を調べることは、その後でもできます。
今回の件で、僕が改めて感じたのは、仕事において「能力」はもちろん重要だけれど、それ以上に「人間性」が問われる場面がある、ということです。
どれだけ能力が高くても、お客さんを単なる数字や処理対象として見てしまう人とは、長く一緒に仕事をすることは難しい。
「誰のために、それをやっているのか」を忘れないこと
そしてもう1つ。
「お前、謝ったら死ぬんか」というぐらい、謝ることができない人とも一緒に仕事をしたくありません。
ここは本当に気をつけた方が良さそうです。
社外のお客さんと直接接する担当者が、問題が起きた時に適切に謝意を示せない。
その1人の対応によって、「この会社は大丈夫なのだろうか」という印象を先方に与えてしまう。
そうなると、これまで積み上げてきた信用や取引関係まで、一瞬で毀損してしまう可能性があります。
結局のところ、仕事は「何ができるか」だけではなく、「誰のために、それをやっているのか」を忘れないことの方が、長い目で見れば大切なのだと思います。
まぁ、とはいえ、今回の一件については、もしかすると先方も非常に忙しい状況にあり、咄嗟のことで、そこまで考えが及ばなかっただけなのかもしれません。
今回はもう少しだけ様子を見ようかな、と今は思っています。
僕自身も、いつでも完璧に振る舞えているわけではないので、相手に求める「誠実さ」というものにも、できるだけ寛容さを持って考えたい。
ただ、今回の出来事を通して、改めて「お客さんに対して、どういう姿勢で仕事をするのか」ということについては、いろいろと考えさせられました。
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