【西野亮廣】追い込まれるリーダーほど「一か八か」で博打する。ディズニー映画ですら1年前から告知をスタートする!―『夢と金』20万部突破の説得力

2023年09月10日

書いた人:西野 亮廣 公式LINE

※この記事は、2023年9月8日に掲載された「GOETHE」(幻冬舎)の記事より一部転載しています。

巧遅は拙速に如かず

 
過去に1万回言っていますが(今回が記念すべき1万回目)、「無能なリーダー」の共通点は「博打に走る(一か八かに賭ける)」で、博打はどこまでいっても博打なので、そのスタンスでいる限り、どこかのタイミングで必ず終わります。
#勝ち続ける博打は存在しない
 
「博打をするな」とどれだけ言っても、僕が知るかぎり「博打に走る無能なリーダー」が9割で…ここには「博打が良くないことは分かっちゃいるけど、博打をせざるをえないから、博打をしちゃう」というリーダーも含まれているでしょう。
 
となると「僕らは何故、博打に走ってしまうのか?」という原因を共有しておくのが建設的で…そりゃまぁ「追い込まれたから博打に走る」わけですが、そこに「何故、追い込まれるのか?」という問いを投げてみると、原因が明らかになります。
 
原因は「着手するのが遅いから」
です。
#これに尽きる
 
『巧遅は拙速に如かず(こうちはせっそくにしかず)』という言葉があります。
「上手で遅い」よりも、「下手で速い」の方がイイよね…という意味です。
 
孫子の兵法にも、
『兵は拙速を聞くも、未だ巧久なるを賭ざるなり。夫れ兵久しくして国を利する者は、未だ有らざるなり。故に尽く用兵の害を知らざる者は、則ち尽く用兵の利をも知ること能わざるなり』
という似たような言葉があります。
#難しい漢字が読めなくても大丈夫
 
意味は、
「戦争には『ちょっと拙い点はあったけど、速やかに進めたことで成功したよ!』という事例はあるけど、『完璧を求めて、長引かせたことで成功したよ!』という事例はないよね。そもそも戦争が長期化して国家に利益があるわけなんて無いだから、戦争を長引かせるヤツ、バカすぎない?」
といったところです。
#翻訳が分かりやすいだろ
 
「始めてみないことには修正箇所が分からないんだから、ガタガタ言ってないで、とっとと始めろよ。走りながら考えろよ」といったビジネス芸人の定番ネタですね。
 
これをもう少し掘り下げると、「締切がある案件の場合においては、スタートが遅れれば遅れるほど、博打的な打ち手を迫られる確率が上がるんだから、とっとと始めろよ」です。
 
「後回しにしてしまう夏休みの宿題」と少し違うのは、夏休みの宿題に関しては、泣いても笑っても8月31日に力ずくでやりきらなきゃいけないけれど、ビジネスシーンで「集客」や「資金繰り」を8月31日に片付けなきゃいけなくなった場合、「効果があるかどうかも分からない広告代理店にお金を渡して集客してもらう!」とか、「下りるかどうか分からない補助金に賭ける!」といった博打になってしまうんです。
#ここが夏休みの宿題と違うところ
 
CHIMNEY TOWNのスタッフが西野から説教される時のお決まりのパターンは(皆さん御存知)「ギリギリに告知を開始する」です。
それというのは単純にお客さんに優しくないし(※スケジュールの調整に負担をかけている)、ここは「ギリギリの告知」が通用する世界じゃないし(ディズニー映画ですら1年前から告知をスタートする)、何より、それをやっちゃうと最後の最後は「博打に頼る集客」になってしまうので、西野はそれを許しません。
 
 

早めに早めに動いて、着実に赤字を潰す!

 
長くなっちゃってすみません。
#暇なんです
 
2023年10月28日に幕張メッセで開催する『えんとつ町の踊るハロウィンナイト』の現時点の収支を共有させていただきます。
 

(続きはこちらから【連載「革命のファンファーレ~現代の労働と報酬」】

【西野亮廣】追い込まれるリーダーほど「一か八か」で博打する。ディズニー映画ですら1年前から告知をスタートする!―『夢と金』20万部突破の説得力

https://goetheweb.jp/person/article/20230908-nishino-110

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