国によって違う『ボランティア』の捉え方

2023年07月05日

書いた人:西野 亮廣 公式LINE

(※今日の記事を音声で楽しみたい方はコチラ↓)
https://voicy.jp/channel/941/562117

国によって違う『ボランティア』の捉え方 | 西野亮廣(キングコング)「西野さんの朝礼」/ Voicy - 音声プラットフォーム

https://voicy.jp/channel/941/562117

 
 

西野はよく『ボランティア』という言葉を使っているけれど…

 
昨日、うちのオンラインサロンメンバーさんから、面白いご意見(というか良いトークテーマになりそうなご意見)をいただいたので、今日は、その話をさせていただきます。
 
サロンの中のことなので、詳しくはお話しできませんが、ザックリ言うと「西野はよく、テイラーバートンやら何やらのイベントを手伝う時に『ボランティア』という言葉を使っているけれど、自身が役員をしている会社の利益に直接的に繋がる活動のことを「ボランティア」と呼ぶのは(たとえ固定給でも)違和感がある」というご意見です。
 
「それを『ボランティア』と呼んでしまうと、災害支援等の通常の意味での『ボランティア』の意味合いが薄れてしまって、言葉の信用低下を招くのでは?」という。
 
べつにアンチコメントでもないし、まずは、そういう風に見えている(僕が見せてしまっている)ということを教えてくださって、ありがとうございます。
 
まぁ、でも、「テメエが役員を務めているCHIMNEY TOWNが主催しているイベントなんだから、ボランティアじゃねぇだろ!」というのは、そこだけ切り取ると本当におっしゃる通りなのですが、厳密に言うと「会社は利益を出していて、西野はボランティアでやってます」じゃなくて、「会社単位でボランティア」なんです。
 
イベントの収支表を見ていただけると一目瞭然なのですが、僕個人や会社のことだけを考えたら、お金的には「やらない」というのが一番プラスなんです。
 
CHIMNEY TOWNという会社は、メインでやっている事業がありまして、そこに全振りするのが一番なんです。
 
 

僕らが持ち出した金額(自腹で立て替えた金額)を聞くと全員黙ると思います

 
たとえば、ミュージカル『えんとつ町のプペル』の大阪公演も(あれはCHIMNEY TOWN主催のイベントじゃなかったですが)ボランティアでお手伝いさせていただいたんですね。
 
こういうと、「いやいや、結局、プペルの宣伝になるんだから、ボランティアじゃないじゃん」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、僕らが無償で稼働した分に加えて、僕らが持ち出した金額(自腹で立て替えた金額)を聞くと全員黙ると思います。
 
「何かしらの利益が出ている」と思われているのですが、お手伝いで協力させていただいている時は基本マイナスです。
 
平均すると、ウン百万円じゃなくて、もう一桁上です。
 
これを「会社単位」でやっている感じです。
 
話を分かりやすくするために、被災地のボランティアに置き換えると、大きな災害が起こった時に、会社の営業を2~3週間ストップして、社員総出で被災地に入って、「炊き出し」とかをやって、そのボランティア活動を続ける為の運転資金をクラウドファンディングで集めている(その間、会社の売り上げは激減)…みたいな感じです。
 
なので、「お前が役員を務めている会社のプロジェクトじゃないか!」と言われたらその通りなのですが、裏側をよくよく見ると、こういう時にCHIMNEY TOWNがやっているのは「IPをお貸しして、スタッフを派遣して、決して小さくないお金を払っている」です。
 
 

そもそも、世界では「ボランティア=無償」じゃない

 
ここまで御説明すると、ようやく「それならボランティアに入れてやる!」というお許しをいただけるのかなぁと思うのですが、そもそも、「ボランティア=無償で働く」というのは日本(といくつかの国)特有の価値観で、世界では「ボランティア=無償」じゃないんです。
 
それぞれの国で「ボランティアの定義」があって、ちょっと調べてみたんですけど、
 
たとえばアメリカは「他者や社会のために個人が自発的におこなう活動」のことをボランティアと呼んでいて、ドイツは「自発的な社会参加活動」。
 
スウェーデンは「自分や仲間のためにおこなう活動であり、余暇活動の一種」となっております。
 
ボランティアと、それ以外を分ける時に、「自発的か否か」で分けられていて、欧米とかヨーロッパでは「ボランティア=無償でなくてはならない」という意識は薄いです。
 
意識が薄いというか、「ボランティア活動を続ける為には、活動費&生活費は作らなきゃいけないよねー」という考え方ですね。
 
今日の話の肝は2つで、「西野が『ボランティアでやってまーす』という時は、皆さんが思っている以上に会社単位で自腹を切ってますよ」という言い訳が1つ目。
 
そして2つ目は(こっちが重要)、「利益に繋がる活動のことを『ボランティア』と呼んでしまうと、災害支援等の通常の意味での『ボランティア』の意味合いが薄れてしまう」という考え方のままだと、「ボランティア=身を削らねばならない」という暗黙のルールが出来上がってしまって、苦しい思いをする人が増えて、持続可能なボランティア活動ができなくなるので、ここは見直してもいいのかもしれません。
 
 

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CHIMNEYTOWNのホームページを、
スマホのホーム画面(待受画面)に追加する方法
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★iPhoneの場合
→画面下にある変なマークをクリックしたら、そこに『ホーム画面に追加する』が出るので、そこをポチッと!
 
★Androidの場合
→画面右上にある「三つの点」マークをクリックしたら、そこに『ホーム画面に追加する』が出るので、そこをポチッと!
 
【注意】
LINEアプリ(たぶんFacebookアプリも)でホームページを開いてしまうと『ホーム画面に追加する』が出ないので、その場合は、Google Chromeを立ち上げて、『https://chimney.town/』を入力して、そこから、★の手順でチャレンジしてみてねー!

 
 
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