【西野亮廣】表現者が「個人事業主」になってきたから、10年前には「銭ゲバ」と言われていた「制作費の話」が、今はすんなり受け入れられる!?

2023年02月05日

書いた人:西野 亮廣 公式LINE

※この記事は、2023年2月3日に掲載された「GOETHE」(幻冬舎)の記事より一部転載しています。

10年前には「銭ゲバ」と言われていた制作費の話

 
宮迫博之さんのYouTubeチャンネルで情報公開となったので、もうお聞きになられているかもしれませんが、「主演:宮迫博之×脚本演出:西野亮廣」で、2023年7月に舞台を作ることが決まりました。
詳しくは、宮迫博之さんのYouTubeチャンネルでご確認ください。
西野が慣れない突撃ロケを敢行しております。コチラ→
 
ここ最近はミュージカルミュージカルしていましたが、今夏はミュージカルではなくて、ストレートプレイ(歌ナシ)です。
『テイラー・バートン ~奪われた秘宝~』というタイトルなんですけども、内容は「それぞれ変わった事情で、一粒の宝石を狙う変な人達のお話」です。
 
エロもグロも説教臭いもない、ハッピーエンドの物語なので、是非、ご家族でお越しいただきたいのですが、今回、二日間しかやらないんです。
二日間しかやらない理由は「コロナで公演中止」のリスクを極端に減らす為です。
 
舞台のあり方を真剣に考えて、ちゃんと行動に起こしていかないと舞台役者さん達が食っていけなくなるので、今回はそこを徹底します。
言うまでもありませんが、キャストさんに稼働していただく以上は「稽古代」は絶対に出しますし、「二日間しかやらない舞台のクオリティー」でやるつもりは一切ありません。
「これだけ作り込んだんだったら、2ヶ月ぐらいやれよ」と言われるようなものを作ろうと思っています。
 
当初から制作費を作っていってやろうと思っていたんですけども、「ちょっと風向きが変わったかも」と思ったことがあったので、共有しておきます。
実は、宮迫さんのYouTubeチャンネルの中でも、「舞台の予算」の話をさせていただいたんです。
 
「演劇業界は、役者さんの『やりがい』に甘えすぎだし、稽古代を出さないことが当たり前になっているのは、僕は反対です。役者さんには家族もいるので。
でも、それらの問題をクリアするには、当然、チケット代やグッズ代以外の売り上げを作らなきゃいけなくて、そのうちの一つの打ち手としては、プロセス(制作過程)を売っていくと言うのはあるかもしれませんね。プペルはそうやって作ったんです」
 
という話をさせていただいたんです。
僕のことを昔から応援してくださっている人ならご存知だとは思いますが、まぁ、ぶっちゃけ10年前から言っていることは変わらないじゃないですか?
「演者やスタッフには守らなきゃいけない家族がいるんだから、エンターテイメントはちゃんとお金の問題をクリアにしなきゃいけないし、その為にはチケットやグッズ以外の収益源の開発をしなきゃいけないよね」みたいな話は、もうずっと昔から言い続けてきたじゃないですか?
 
今から10年前にそのようなことを言った時に、お客さんはどんなリアクションをしたかというと、「銭ゲバ」とか「金の話かよ」みたいな石をバンバン投げてきたんです。
ですが、昨日、その話をした時に、それこそ宮迫さんのYouTubeのコメント欄に、そんな言葉は一切無くて、すごく好意的に受け入れられたんですね。

(続きはこちらから【連載「革命のファンファーレ~現代の労働と報酬」】

【西野亮廣】表現者が「個人事業主」になってきたから、10年前には「銭ゲバ」と言われていた「制作費の話」が、今はすんなり受け入れられる!?

https://goetheweb.jp/person/article/20230203-nishino-79

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