【西野亮廣】「価値を作ること(高く売ること)」ができて、「運用コストをかけない」ことを覚えれば、「空席」は怖くない! 脱・満席思考のススメ

2022年10月30日

※この記事は、2022年10月28日に掲載された「GOETHE」(幻冬舎)の記事より一部転載しています。

「空席を恐れすぎる」という呪い


多くのサービス提供者は「満室」「満席」「完売」が大好きです。
僕も少し前まではそうでした。
やっぱり、お客さんがたくさん来てくれると安心するもの。

ただ、今の日本の状況(貧しかったり、人が減っていったり)と向きあったり、海外のセレブに会ったり、ラグジュアリーサービスを利用しているうちに、「必ずしも、たくさん売れたらイイというわけでも無いんだなぁ」と思うようになりました。
#映画やライブの時は相変わらずたくさんの人を呼ぶけども

自分の中での決定打となったのは、伊豆大島に建設予定の『森のひこうきホテル』の宿代についてスタッフと話し合った時です。
ホテルを運営するとなると、ついつい『全日完売』を目指して、「空室を埋めよう」「空室を埋めよう」としてしまいますが、そもそも伊豆大島の一棟貸しのホテルを、年間に365回も埋めるのは現実的じゃありません。
#オフシーズンもあるし

そこで、「365日を埋めよう」から、「月に3日ぐらい借りてもらえたら、モトがとれるようにしよう」に切り替えました。
その為には「一泊(最低でも)30万円」。
そこから、「…さて、一泊30万円のサービスって何だ? 何を用意すれば、その価格に納得感が出るんだ?」と考え始めました。

言い方を変えると、「たくさん売らない!」と決めたことによって、価値創造が始まったわけです。

そこから、勉強の為に、ラグジュアリーホテルをたくさん巡りました。
そこで、たくさんの「納得感のあるラグジュアリーサービス」と、「残念なラグジュアリーもどきサービス」に触れ、「ラグジュアリー」と呼ばれるサービスの値段が何に紐づいているか?を知りました。
#まだまだ修行中の身ですが

そして、それは、「満席にする!」「満室にする!」「完売させる!」をゴールにしていたら、いつまでたっても辿り着かない(見えてこない)モノでした。

たぶん、これ…辞めないと始まらないんです。
たとえば、1週間に6日営業している店を、1週間に3日だけ営業する。
それだと食っていけないから、その時初めて僕らは「どうすれば3日間で、6日分の売り上げを作れるんだろう?」と考える。

1週間に6日営業しても、「食っていけるかどうか?」という不安がある中、営業日を減らすのは、なかなかの勇気が必要ですが、減らすことを決めないと価値創造が始まらない。

考えてみりゃ、僕がクリエイティブに充てる時間を確保する為に、「なるべく少ない稼働で、なるべく大きなリターンを」と考え始め、IPの運用ウンヌンカンヌン(権利に働いてもらう)を始めたのも、「レギュラー番組はやらない!」と決めてからなんですね。
言い換えると「肉体を稼働させることで不安を拭う作業」を辞めてからです。

気がついたら僕らは「満席」の呪縛にハマっていて、空席を恐れるようになっていましたが、価値を作ること(高く売ること)さえできれば空席は怖くない。

(続きはこちらから連載「革命のファンファーレ~現代の労働と報酬」】)

【西野亮廣】「価値を作ること(高く売ること)」ができて、「運用コストをかけない」ことを覚えれば、「空席」は怖くない! 脱・満席思考のススメ

https://goetheweb.jp/person/article/20221028-nishino-66

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