「円安」が騒がれてるけど、実際、僕らの生活に関係あるの?

2022年07月28日

書いた人:西野 亮廣 公式LINE

(※今日の記事を音声で楽しみたい方はコチラ↓)
https://voicy.jp/channel/941/362767

「円安」が騒がれてるけど、実際、僕らの生活に関係あるの? | 西野亮廣(キングコング)「西野さんの朝礼」/ Voicy - 音声プラットフォーム

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今日は「円安」の話です。
 
 

海外に行かなくても「円安」は関係ある

 
僕らの会社は、まぁ、いろんなことをやらせていただいているのですが、その中でも、ミュージカルチームは日本とアメリカを行ったり来たりしているものですから、とくに「円安」の問題が「自分ごと」なんですね。
 
日本で稼いだお金を、ドルに替えて、アメリカで使うことの「やりきれなさ」みたいなものを頻繁に経験しているから、当然、「『円』じゃなくて『ドル』が稼げるようにならなきゃダメだよね」という結論になります。
 
まぁ、日本と海外を行き来している人は、程度の差はあれど、昨今の「円安」問題に対しては過敏になっていると思います。
 
ただ、「円安やばいね」という話って、ずっと日本にいる人、もっと言うと、「仕入れ」とかを経験していない人には全然刺さらないんです。
 
彼らは、「いやいや、別に海外に行くこともないし、私には関係ない」と言うんですけども、関係ないハズがない。
 
全然関係あるんです。
 
もちろん、あなたにも。
 
 

「円安」の分かりやすい影響は、時代に遅れること

 
じゃあ、「円安」になったことで、具体的に、どういう影響があるのか?
 
メチャクチャ分かりやすいところで言うと、時代に遅れるんです。
 
たとえば、昨日、ニュースになってましたが、「VR」ってあるでしょ?
 
「ヘッドセット」をつけて、仮想現実にブッ飛ぶやつです。
 
あの「ヘッドセット」って、一番有名なやつは、Facebookを運営している「メタ・プラットフォームズ」という会社が作っているんです。
 
皆、メタが出している「ヘッドセット」で、VRの世界に行ってたわけですが、この度、その「ヘッドセット」が約100ドル値上げされたんです。
 
日常でドルを使っている人達からすると、「100ドルか〜、痛いなぁ、まぁ、でもVRをやるからには使わざるをえないから買うか」といったところですが、繰り返しまずが、「約100ドル」です。
 
昔の100ドルじゃないですよ。今の100ドルです。
 
これ、日本円にして、どれぐらいの値上げかというと、今回の「ヘッドセット」は2つのモデルがあるんですけど、「37,180円」のモデルが「59,800円」になって、「49,280円」のモデルが「74,400円」になったんです。
 
まぁ、要するに、22,000〜25,000円の値上げです。
 
これ、すごくないですか?
 
「37,000円」の商品が「100円〜200円」値上げするんじゃないですよ。
 
「37,000円」の商品が「22,000円」値上げするんです。
 
これ、ちょい先の展開を予測すると、値上げされるのは8月1日からなんですね。
 
なので、日本だと、今のうちに買う人が出て、買い占める人が出てきて、在庫無くなると思うんです。
 
当然、自分達の為に買っている人もいれば、売るために買っている人もいる。
 
つまり、皆さんがメタの「ヘッドセット」を買おうと思ったら、売るために買った人から買うことになるので、もっと高値になる。
 
こうなってきた時に、手が出ない人が当然、出てきますよね。
 
VRの「ヘッドセット」が、日常から遠退いてしまう。
 
ということは、VR上で生まれるあらゆる文化に触れることができなくなるわけで、どんどん遅れるんです。
 
 

一度も手にしたことがないものを、知らない間に失っている

 
僕の前の前のマネージャーが、貯金が趣味で(よく西野のマネージャーをやれたな)、彼女は「銀行の残高が少しずつ増えていくのが楽しい」とか言ってたんですけど、銀行の残高が横ばいであろうと、微増してようと、円で買えないものが増えたということは、お金は減ってるんです。
 
仕事もあるし、給料も変わらず貰っているのですが、「貧乏」になっているんです。
 
買えないことで、アクセスできない文化って、山ほどあるんです。
 
極端な例で言うと、スマホが10万円値上げして、月々の使用料も3万円値上げしたら、ちょっと買えないじゃないですか?
 
じゃあ、スマホを手放すことになりますよね。
 
今、情報って、どこから仕入れてます? スマホですよね?
 
その情報が全部無くなるんです。
 
円安によって、VRの「ヘッドセット」が買えなくなる…というのは、極端に言うと、そういうことです。
 
今、すでに持っている「スマホ」を例に出したから、「何を失うか?」がイメージしやすかったと思うんです。
 
一回、経験しているから、「ああ、これが経験できなくなるのか…」という考えを持てた。
 
だけど、一度も仕入れていたことがないものは「失っている」というイメージができないですよね。
 
失っていることに気づけないので。
 
だけど、基本的には「円安」で失っているものだらけなんです。
 
もう、海外旅行とか高くて行けなくないですか?
 
てことは、海外で今、何が起きているかは知らないですよね。
 
知っている海外って、スマホでアクセスできる海外であって、そこで、考えていただきたいのですが、英語のニュースとかって読みます?
 
英語で検索して、英語のブログとかって読みます?
 
読まないですよね。
 
日本語で検索して、日本語に翻訳された記事を読みません?
 
日本人に向けて記事を書く人の気持ちを想像してみてください。
 
アクセス数を稼ぎたいですよね?
 
てことは、日本人が知っている(理解できる)記事を書く必要がある。
 
てことは、「VRでは今、こんなことが起きています」という記事なんて書かないんです。
 
だって、日本人は「ヘッドセット」が買えないから。
 
なので、日本語で書かれた海外発の記事というのは、いろんなものが買えなくなって、かなり出遅れてしまった今の日本人でも理解できる内容が書かれているんです。
 
そして、それが、日本人が知っている「海外」です。
 
極端な例ですが、円安が進むと(円で買えないものが増えると)、こういうことが起きるんです。
 
結構、難しい問題ではあると思うんです。
 
「一度も手にしたことがないものを、知らない間に失っている」を想像することは、かなり難しい。
 
だけど、失っていることは確かなので、なので「これ、いいよ」とか「これ、やばいよ」という話をした時は素直に耳を傾けて欲しいなぁと思います。
 
すみません、最後に自分の話をしちゃいました。
 
 

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