多数決は大体間違う

2022年03月07日

書いた人:西野 亮廣 公式LINE

(※今日の記事を音声で楽しみたい方はコチラ↓)
https://voicy.jp/channel/941/289609

プーチンみたいなパターンはあるけれど、多数決は大体間違う | 西野亮廣(キングコング)「西野さんの朝礼」/ Voicy - 音声プラットフォーム

https://voicy.jp/channel/941/289609

今日は『多数決は大体間違う』というテーマでお話ししたいと思います。
 
 

お知らせ!新作歌舞伎『プペル ~天明の護美人間~』のオンライン配信の参加者が「2400名」を突破

 
今年1月に新橋演舞場でおこなった新作歌舞伎『プペル ~天明の護美人間~』のオンライン配信の参加者が「2400名」を突破しました。

本当にありがとうございます。
 
出演は、市川海老蔵、そして、市川ぼたん、堀越勸玄のダブルキャストとなっております。
 
もともと「記録用」に撮っていた映像なのですが、千秋楽がコロナで中止になったことを受けて、「一人でも多くの人に届けよう」ということで話がまとまり、こうしてお届けできることになりました。
 
チケットは、ぼたんちゃんの出演回と勸玄君の出演回のチケットがそれぞれ3500円。
 
両方の公演をセットで見ることができるチケットが5000円となっております。
 
アーカイブは4月5日まで残ります。
 
オンライン配信チケットをお求めの方は『プペル歌舞伎 配信』で検索してみてください。

資金調達ファクタリングの窓口vistia

https://thunderparty.jp

よろしくお願いします。
 
 

お知らせ!梶原さんの号泣にも注目!『毎週キングコングin日本武道館』オンライン配信

 
そして、もう一点。
 
日本武道館でおこなった『毎週キングコングin日本武道館』のオンライン配信がスタートしました。

こちらのアーカイブは3月15日まで残ります。
 
そして、こちらの『毎週キングコングin日本武道館』のオンライン配信の参加者が現時点で、なんと「16000名」を突破しました。
 
こちらは5カメか6カメ&クレーンカメラで、ゴッリゴリに配信用に撮影したもので、僕も見させてもらったんですが、もうね…ものすごいことになってます。
 
僕はステージの上からの景色しか知らなくて、見落としている部分もたくさんあったのですが、なんと言っても最初ですよ。
 
今回のライブでは、オープニングの演出&満員の武道館に感極まった梶原さんが号泣しているんですけど、僕、徐々に涙が湧いてきたものだと思っていたんです。
 
実際、現場で、梶原君が泣いていることに気がついたのは、登場して少し経ってからだったので。
 
でも違うんです。
 
二人の登場はステージ下から、せり上がってくるんですけど、「キングコング西野」と「号泣してるオッサン」が上がってくるんです。
 
梶原さんったら、客席を見て泣いたんじゃないんです。
 
すでに泣いてたんです。
 
僕、これを今回の映像で観て、声出して笑っちゃったんですけども、そこも見どころです。
 
カメラさんが、ちゃんと梶原さんの顔のアップを撮ってくださってました。
 
いやぁ、この配信は超オススメです。
 
お求めの方は『キングコング武道館 配信』で検索してみてください。
 
「ローチケ」さんの方で販売しております。
 
アーカイブは3月15日の18時まで残ります。

毎週キングコング in 日本武道館

https://l-tike.zaiko.io/item/346462

宜しくお願いします。
 
 

独裁的な『毎週キングコングin日本武道館』の演出

  
そんなこんなで本題です。
 
今日は『多数決は大体間違う』というテーマでお話ししたいと思います。
 
最近、「良い仕事をできたなぁ」と思えた仕事は何かというと、『毎週キングコングin日本武道館』です。
 
あの仕事に関しては、そこそこ自画自賛しています(笑)。
 
当然、梶原君やスタッフさんの頑張りがあって、何より、お客さんが優しく見守ってくれたから、良い仕事になったのですが、他の仕事と少しだけ違ったのは、『毎週キングコングin日本武道館』って、企画立ち上げの段階で、「運営と演出に一切、口を出さなくていい」という決まりを、梶原君と握っていたんです。
 
「梶原君は当日、会場にきてくれて、そこで頑張ってくれたらいい。他のことは全部、僕が決める!」という、かなり独裁的な進め方だったんです。
 
「話し合いの余地」とか設けてないんです(笑)
 
一般論としては、そんなのダメですよね(笑)
 
「武道館でトークライブをやろう!」という話が持ち上がったのが、ちょうど1年前ぐらいで、誰かに任せてしまうと、ズルズル先延ばしになりそうだったので、僕の会社で巻き取ることにして、会場のレンタル費だとか、イベントの運営費等の、予算のリスクも全額背負うことにしました。
 
つまり、あのイベントって、公演中止になっていたら、僕の会社が、それまでにかかったお金を全額負担することになっていたんです。
 
コロナもあって、当日に「公演中止」が決まるリスクもある。
 
そうなると、すでに作り込んでしまっているセット費用とか照明費用とかも全額負担です。
 
あの規模のイベントのキャンセルって、ちょっと大変ですよね(笑)
 
ただ、それもあって、自分のペースで制作を進められたわけですが、とかく、「独裁」だったんですね。
 
 

梶原君からの意見を秒速で無視

 
とは言っても、この1年間のうちに、2度だけ、梶原君の方から「演出」に関する意見が出たんです。
 
どちらも秒速で無視したんですけども、一つ目は、「ちゃぶ台を置いて、座って喋ろう」というものですね。
 
「武道館公演であえて」という狙いもあったと思うのですが、ちゃぶ台を置いて、その場に根を張って喋るとなると、まずは、照明を1箇所に絞らなきゃいけなくなる。
 
イメージでいうと、1箇所に、ピンスポットがあたっている感じです。
 
ミュージシャンのライブで、「ピアノソロの時に、1箇所だけその選出をする」というのならば、派手な曲の時と、差別化を図ることができて最高なんですが、トークライブで1時間半〜2時間はつらい。
 
何が「つらい」のかというと、それをやっちゃうと、動きがなくなるので、結局、大半の時間が「スクリーンを見ること」になるんですね。
 
せっかくライブをやっているのに、状態としては、家でスマホで見ているのと、さして変わらない。
 
「だったら、ピンスポを無くして、ステージ全体を明るくすればいいんじゃないか? それなら、ステージセットも見えるし…」という言葉が返ってくると思うのですが、ステージ全体を見せてしまうと、「座って動かない二人」が、余計に小さく見えてしまうんですね。
 
モノのサイズって、僕らは相対的に見るので、比較対象とのバランスって、超大事なんです。
 
あと、武道館のステージで座ってしまうと、最前列の人が直接見ることができない。
 
直接見てもらうには、ステージの、かなり前ヘリに出なくちゃいけなくて、そうなってくると、今度は、ステージの後ろに無駄なスペースができたり、あとは、前から演者を狙う照明のパターンが限られてきたりする。
 
「演者から照明までの距離」って、メチャクチャ大事なんです。
 
 

一人のプロに独裁させた方が皆が幸せになる確率が高い

 
次に梶原君は「生バンドで登場するのとか、どう?」という提案をくれたんですけど、「なるほどね」と言いつつ、これも秒速で受け流しました(笑)
 
これに関しては音楽を生業にしている方なら分かると思いますが、生バンドって、よっぽど人数を集めないと、音が弱いんです。
 
「ボリュームを上げればいいじゃないか?」という話ではなくて、これに関しては「厚み」の話で、「人数」の問題だったりします。
 
ならば、「人数を集める」という方向で進めてしまうと、オープニングの為だけに、たとえば、200人の生バンドの予算と、スペースを割かなきゃいけなくなる。
 
それによって、他の何かができなくなるんですね。
 
たとえば、スクリーンの前に200人を並べてしまうと、オープニング映像は使えなくなる。
 
「ならば、スクリーンから外れた場所に、200人が並べるスペースを作ったらいいじゃないか?」という声が出てくうと思うのですが、客席を潰して作ったそのスペース、本番中は(オープニングが終わったら)何に使うの?という。
 
このへんのアイデアというのは、思いつかなかったわけではなくて、これまでに数千回ほどシミュレーション済みで、その上で「却下」にしていたりするのですが、「皆から意見を求める」となるとこういうのが入ってきてしまって、さらに「多数決」とかにしてしまうと、引き換えに失うものを想像できない人達が「生バンドの登場、いいね!」と言い出して、その意見が通ってしまったりするんです。
 
経験者が間違えることもあるのですが、確率でいくと、経験者が正解を出す確率が高いわけで、999人の素人と、1人のプロがいるチームならば、皆は嫌がるかもしれませんが、「多数決」などではなく、一人のプロに独裁させた方が皆が幸せになる確率が高くなるというのが僕の見立てです。
 

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