詐欺師と会った感想
※この記事は、2021年12月17日に掲載された「GOETHE」(幻冬舎)の記事より一部転載しています。
海外戦では、実力は勿論のこと、「仕掛けていく」ことが必須
ニューヨークはただいま朝の10時。
昨日は、「会食」と呼ぶにはしつこすぎる呑み会がど深夜(朝?)までありました。
連日、この調子で、かなりヘロヘロです。
今日は手短に(端的に)、アメリカに来て、あらためて思い知ったことを共有したいと思います。
僕たち日本人は、「努力して、結果を出せば上のステージに上がれるシステム」の中で生きています。
たとえば、小学生の頃に、リトルリーグでバカスカとホームランを打っていれば、中学の有名クラブから声がかかり、そこで結果を出せば、有名高校からスカウトされ、そこでも結果を出せば、プロ球団から声がかかります。
吉本興業の学校で結果を出せば、劇場のオーディションに出ることができて、オーディションで結果を出せば、劇場のレギュラーメンバーになれて、そこで結果を出せば、関西の番組から声がかかり、そこで結果を出せば、東京の番組から声がかかり、そこで結果を出せば、ゴールデンタイムの番組のレギュラーの座が与えられます。
僕たちは「今いる環境の中で結果を出せば、次のステージに行ける」というルールでずっと生きてきたので、問題集を解くように生きることに何の疑いもありません。
ただ、これには重大な欠点があります。
それは、「結果を出せば次のステージに行ける」は、国内止まりだということです。
世界中の才能が集まるハリウッドや、ブロードウェイからすると、わざわざ日本まで出向いて、優秀なプレイヤーをハンティングする必要がありません。
「へぇ、才能あるんだ。頑張ってね」で、終わりです。
国内戦では「結果を出せば次のステージに行ける」ので、言ってしまえば「どう仕掛けていくか?」を考える必要がないのですが、海外戦となると、実力を兼ね備えておくことは勿論のこと、仕掛けて行かなくちゃいけません。
球団を退団して、メジャーリーグに挑戦することを表明しなくちゃいけないのです。
世界戦のホントのところ
そうすることで、ようやく世界戦が始まるわけですが(ここからが本題)、
実際、外の世界に出てみると、映画業界にしても、ミュージカル業界にしても、多くの人がイメージしているような「自由競争」ではなく、「コミュニティー」が極めて強いことが分かりました。
続きはこちらから【連載「革命のファンファーレ~現代の労働と報酬」】
【西野亮廣】「今いる環境で結果を出せば、次のステージに行ける」日本のシステムの限界──連載「革命のファンファーレ2」Vol.21
https://goetheweb.jp/person/article/20211217-nishino_akihiro_21