ヒット作を連発した映画製作会社が破産手続き開始



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ヒット作を連発した映画製作会社が破産手続きを開始 | 西野亮廣(キングコング)「西野さんの朝礼」/ Voicy - 音声プラットフォーム
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『ヒット依存型』という構造的な問題
映画『Shall we ダンス?』『ウォーターボーイズ』『それでもボクはやってない』『スウィングガールズ』など、数々の名作を世に送り出してきた株式会社アルタミラピクチャーズが、破産手続きを開始したそうです。
同じく独立系の立場で、大手企業の後ろ盾を持たずに映画を企画・制作している身として、このニュースは決して他人事ではありません。
アルタミラピクチャーズは、単にヒット作を生み出した会社というだけでなく、作品そのものが社会的な現象へと発展するほどの影響力を持った、稀有な存在でした。
冒頭に挙げたタイトルの中には、きっと皆さんも耳にしたことのある作品が多いはずです。
だからこそ今回のニュースが突きつける現実は重く、「あれほどのヒットメーカーであっても、経営を維持できなかった」という事実が胸に刺さります。
言い換えれば、「ヒット作を生むこと」と「会社を守ること」は、必ずしもイコールではないということ。
創作の力だけでは企業を存続させることはできないというエンターテインメント業界の厳しさを改めて痛感します。
報道によると、負債総額は債権者46名に対して約5億3,000万円。
直近の決算では、かつて数億円規模だった売上がわずか5,000万円台まで落ち込んでおり、その急激な変化は一般企業では考えられないほどです。
ニュースでは「近年ヒット作に恵まれなかったこと」が原因とされていますが、突き詰めると、同社の経営体質が『ヒット依存型』であったという構造的な問題に行き着くのだと思います。
心からの敬意と感謝を込めて
この件をもう少し掘り下げると、問題の本質は二つに集約されます。
ひとつは、「ヒット作は生んだけれど、その後の“運用”ができなかった」ということ。
もうひとつは、「ヒット作が生まれなくても会社が倒れないような“事業構造”を設計できていなかった」という点です。
ここには、日本のエンターテインメント業界全体が抱える根深い文化的課題が横たわっています。
それが、いわゆる新作至上主義…「いつまで○○にしがんどんねん」という空気です。
作品を“育てる”よりも“作り替える”ことを尊ぶこの風潮が、コンテンツの長期的な資産化を阻んでいます。
さらに厄介なのが、「清貧こそ美徳」という日本的価値観です。
「クリエイターがビジネスを語るなんて」と眉をひそめる空気が、作品の“運用”や“仕組みづくり”をタブー視させてきた。
結果として、才能あるクリエイターが作品とともに消耗し、持続可能な制作基盤を築けないという構造が続いているのだと思います。
つまり、日本人が日本人に自転車操業を強いて、漕ぎ疲れて自転車から降りた日本人を見て、「ああ、残念」と日本人が嘆いている…というのが今回のニュースです。
こんなバカげた文化は僕の代で終わりにしようと思います。
アルタミラピクチャーズが遺した作品の数々は、僕たちクリエイターにとって「夢を見てもいい」という許可証のようなものでした。
ただ面白い映画を作っただけでなく、「映画が社会を動かすことができる」と本気で信じさせてくれた。
彼らが切り拓いてくれた道の上を、今、僕たちは歩いています。
その背中があったからこそ、独立した立場でも創作を続ける勇気を持つことができました。
心からの敬意と感謝を込めて。
本当にありがとうございました。
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