「学び」よりも「プライド」や「感情」を優先する日本人



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「学び」よりも「プライド」や「感情」を優先してしまう日本人 | 西野亮廣(キングコング)「西野さんの朝礼」/ Voicy - 音声プラットフォーム
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「どうすれば、あれほどの作品をつくれるのか」という声が多く寄せられていますが…
ミュージカル『えんとつ町のプペル』は3日目の公演を終え、すでに延べ6,000名を超えるお客様にご来場いただきました。
本作はあらゆる面で規格外のスケールを誇り、関係者からは「どうすれば、あれほどの作品をつくれるのか」という、希望と驚嘆、そして一抹の絶望が入り混じった声が多く寄せられています。
その反応に、内心ほくそ笑む自分がいる一方で、「作り方は何年も前から包み隠さず共有してきたのに」という、少なからぬもどかしさもあります。
なぜなら、僕は「舞台をつくる」ことと同じくらい、いや、それ以上に「舞台を観る」ことも好きで、できる限り“驚くような舞台”に出会いたいからです。
本作には多くの子どもたちが来場しています。昨日、演出の光夫さんが「演劇・ミュージカルが子どもを受け入れる体制を持たなければ、遅かれ早かれ衰退する」と語っていましたが、僕も全く同感です。
多くの舞台関係者が「若い観客を呼び込まなければならない」と口にし、20代へのアプローチを試みますが、「10年後に二十歳になる子どもを歓迎する」という長期的な視点を持つカンパニーは驚くほど少ない。
つまり、10年以上先を見据えた集客設計がなされていません。
子どもを受け入れるために欠かせない2つの要素
子どもを受け入れるには、2つの要素が欠かせません。
第一に「子どもを歓迎する文化の醸成(お客さん教育)」、第二に「そのための財源確保」です。
前者については、「子どもが騒いだら睨みつける大人」に対し、「うるせーのは子どもじゃなくて、オマエの方だ」と明確に異を唱えること。
後者については、VIPサービス設計、クラウドファンディング活用、そしてグッズ戦略が鍵となります。
国内外の公演を視察する中で感じるのは、多くのカンパニーがVIP設計とグッズ設計の両面で脆弱であるということです。
そもそも「劇場外収益」という発想自体を持たず、公演期間中しか売上を立てていないケースがほとんどです。
参考までに、今回の『えんとつ町のプペル』のグッズ売上は一日あたり約150万円、公演期間中の見込みは約4,000万円に達します。
他のカンパニーと違う点で言うと、僕らはキャストの写真や名前をグッズに一切使用していません。理由は、公演終了後に販売が難しくなるからです。
僕たちはグッズを「劇場内収益(期間内)」と「劇場外収益(期間外)」に明確に分け、後者が見込めない商品はそもそも開発しない方針を徹底しています。
予算作りの追い込みに関しては、圧倒的な美術セットや照明にかける莫大な予算をどう捻出するかという問題にも直結します。
グッズ販売の発想はあっても「サービス販売」の視点が欠けていたり、ギフト需要(利用者に買っていただくか、寄贈者に買っていただくか?)に目を向けていないカンパニーが多いこと多いこと。
大型エンターテインメントは一足飛びには成立せず、こうした個別の打ち手を積み重ねることでしか到達できないのです。
日本国内「やり方を教えてほしい」と直接声をかけてくるカンパニーはほぼゼロ
そして、そのために不可欠なのが「情報交換」です。
今回、ニューヨーク・ブロードウェイから、それこそトニー賞を取ったプロデューサー陣や、PRチーム、あとはディレクターや作詞家や脚本家達が、わざわざホテルをとって飛行機に乗ってKAAT神奈川芸術劇場まで来るのですが、そこでは、作品内容はもちろん、ミュージカル『えんとつ町のプペル』のビジネスモデルまで学ぶ時間を確保しています。
「どうすれば、そんなことが可能なのか?教えてくれ」と言われたから、「だったら、この時間のココに来ていただければ、僕が現場で直接ご説明します」と返しました。
ブロードウェイはブロードウェイで、グッズの設計が甘いので。
彼らの目的は「世界で最もすぐれた舞台作品を作ること」なので、その為にはあらゆる手段を使うわけですが、日本国内で「やり方を教えてほしい」と直接声をかけてくるカンパニーはほぼゼロです。
これには「そもそも西野が嫌われている」という要素が大きいですが、それより何より、目の前にこれだけの学習素材があるのに、そんなことよりも自分の感情を優先してしまうのは、あまりにも勿体ない。
僕より才能がある人はたくさんいらっしゃいますが、これだけは胸を張って言えるのですが、少なくとも舞台シーンで僕より舞台運営に時間を割いている人間は世界のどこにもいなくて、おかげで本当にたくさんの失敗とたくさんの「気づき」を貯めこんでおります。
これを日本にシェアしようとすると、いつも「詐欺」だの「宗教」だの「怪しい」だの言われ、石を投げられて、その裏でブロードウェイが「それ、もらっていいっすか?」と言ってきていて、知見が海外に流れてしまっているのは、日本人としては、やっぱり少しもどかしいです。
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