西野亮廣が「こんな人を、僕は優秀なクリエイターとは呼びません」と言う“こんな人”とは!?



主催者の財布のことを本気で考えたか?
今、後輩が『夢幻鉄道』というイベントを作っていて、その仕事の進め方から学ぶことがたくさんあったので、共有させていただきたいと思います。
『夢幻鉄道』というのは、どんなイベントかというと、僕の地元・兵庫県川西市の足である能勢電鉄を丸々貸し切って「スナック」にしてしまおうというもの。
「川西能勢口」という駅から、終点の「妙見口」まで30分ほど、電車に揺られながらお酒を飲んで、妙見口で1時間半ほど飯を食って、また30分ほどかけて帰ってくる「スナック列車ツアー」です。
これは、僕が先々、出そうと思っている『夢幻鉄道』という絵本の世界観がベースになっていて、CHIMNEY TOWNのインターン生である「ニワ」という男が演出で入っています。
音楽にこだわったり、照明をこだわったり、スモークを焚いたり‥そういう作業って、すごく楽しいと思うんです。
自分が作った世界に皆が来てくれるわけだから。
一方で気になったのが「今度、照明テストを兼ねて、現地の視察に行って来ます」という話を2〜3回耳にしたんです。
そこでまず僕が引っかかったのは、「一つのイベントの為に、東京から川西まで3回も視察に行っちゃうの? 交通費、宿泊費、大丈夫?」ということ。
聞けば、「仕事で関西に行く時に、ついでに行ってますんで。交通費は浮かしています」ということだったので、ちょっとは安心したのですが、それにしても「3回も行くのか」とは思いました。
というのも、『夢幻鉄道』というのは万人規模のイベントではなくて、40〜50人限定のイベントなので、潤沢に予算があるわけじゃない。
次に、このイベントを主催する「モリゴン」という男にも話を聞いてみたんです。
この「モリゴン」という男も、元々CHIMNEY TOWNのインターン生で、踏み込んだ話ができる間柄なので、「わずか40〜50人のイベントなのに、準備にずいぶんな工数をかけているけれど、ちゃんと利益が出ているのか?」と聞いてみたら、「いやぁ、そんなに‥」という反応でした。
「せっかくだから、すごいものをお客さんに見せたい」ということで、準備に時間とお金をかけちゃっているんですね。
まぁ、よくある話です。
「『お任せします』と言われたから、好きにやったんです」は三流の仕事
ここで、「優秀なクリエイター」について、定義・整理してみたいと思います。
(続きはこちらから【連載『革命のファンファーレ』から『夢と金』】)