地上戦あっての空中戦



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舞台作りのココが面白い! | 西野亮廣(キングコング)「西野さんの朝礼」/ Voicy - 音声プラットフォーム
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西野から見た「舞台の面白さ」は「制限」に尽きる
昨日配信された密着ドキュメンタリー『BackStory』(@YouTube)はご覧いただけましたでしょうか?
今日の記事は昨日の『BackStory』のネタバレを多分に含みますので、「まだ見てない!」という方は先にソチラをご覧ください。
【BackStory最新話】↓
さて。
今日は、昨日の『BackStory』を振り返りつつ、「舞台作りの何が面白いのか?」を説明してみたいと思います。
面白さを説明したら負けな気もするのですが、「なるほど!」な部分もあると思うので説明してみます。
僕には勝手に師匠としている人がいまして…天才万博のお客さんからするとお馴染みの劇作家「後藤ひろひと」です。
キングコングはデビュー間も無く(実力が伴わないまま)売れてしまったので、先輩芸人からの「やっかみ」が本当に酷くて…デビュー当時は、ロザンの菅さんや、品川庄司の品川さんといった一部の先輩方を除いて、ほとんどの先輩から口を聞いてもらえませんでした。
そんな中、「若手芸人」という括りに入っていない後藤ひろひとサンは普通に接してくださって、ことあるごとに飲みに連れてってくださったんです。
普通なら新人芸人は先輩芸人と呑みに行って「漫才」の話でもするところを、そういった事情があったので、僕は劇作家と呑みに行って「脚本の作り方(舞台の作り方)」について語り明かすという新人時代を過ごしました。
全国的には「漫才師」か「テレビに出ている人」として知られることになったと思うのですが、実はその前から僕の「舞台人生」は始まっておりまして、今も「一番好きなエンタメをどれか一つ選べ」と言われたら「舞台」を選びます。
というか、「劇場」のルックスや空気や緊張感といった全てがオタクレベルで好きです。
そんな男ですから、今、こうして舞台作りに参加させていただいているのは本当に幸せで、夢の中にいて、舞台のことを考えない日はありません。
そんな西野から見た「舞台の面白さ」は、やっぱり「制限」に尽きます。
どれだけ壮大なスケールの物語であろうと、広さや高さに限りがあるステージの上で完結させなくちゃいけません。
『進撃の巨人』に出てくる超大型巨人も、ステージの高さ以上大型になることはありません。
ならば、人のサイズを小さくしたいところですが、シーンに合わせて人間の体を小さくすることもできない。
アニメや漫画や小説のようにはいかないんですね。
この時、「どうやって超大型巨人を見せようか?」というナゾナゾが始まるわけですが、ここが舞台作りの面白さだなぁと思います。
『えんとつ町に突如として現れた巨大な船』をどう舞台上で表現するか?
というわけで、今日はちょっと「舞台作り」を疑似体験してみましょう!
課題は昨日の『BackStory』にも出てきました『えんとつ町に突如として現れた巨大な船』。これを、どう舞台上で表現するか?
それでは、ちょっと考えてみてください。
情報としては「船」はステージよりも大きいです。
ステージよりも大きな船を、どうステージ上に表現するか?
今、考え始めて10秒ぐらい経ったと思うのですが、これぐらいあれば、プロの現場では「影で表現する」という案が出てきます。
「船をステージ上に出すことはできない」ので、「船の影をステージ上に出そう」といった感じで。
それもまぁいいんですけど、「ありきたり」っちゃあ、ありきたりですよね。
逃げ方として「船の『船首』だけをステージ上に出す」というのもありますが、それも「まぁ、あるよね」といった感じ。そこにWAO!はありません。
制限があるからこそ、お客さんの脳ミソを使った表現が生まれるので面白い
さて。
「ステージよりも大きな船」を、どうやってステージ上に表現しましょう?
思いつきましたでしょうか?
では、ここでタイムアップとさせていただきます。
「ステージよりも大きな船をステージ上に表現するには?」という問題の答えは人の数だけあるのですが、それだと今日の放送が締まらないので、僕が実際の現場で出した答えを共有させていただきます。
まず、ステージ上で「ステージより大きな船」を物理的に存在させることは不可能なわけですが、「そもそも僕らは何を持って、船を『船』と認識しているか?」「どの条件が揃った時に、それを『船』と認識しているのか?」というところから攻めると、可能性があると僕は思いました。
細長いドンブリ状の物体を見ると僕らは「船」と認識すると思うのですが、それ以外にも、たとえば「ハシゴ縄」「マスト」「帆」「舵」「木樽」がパーツをいくつか集中的に見たら、僕らが船の全体像を見なくても、それを「船」と認識するじゃないですか?
つまり「船」はワザワザ全体像を見せる必要はなくて、船を構成するパーツを一定量お客さんの目に映せば、あとは、お客さんが船の全体像を脳内補完してくださる。
次に、お客さんが脳内補完する船を「どう大きく想像させるか?」という部分なんですが、これはお客さんの筋肉をハックして、脳を勘違いさせるのが良いと思っていて…たとえば僕らが大きなモノを見る時って、どの筋肉を使うかというと、「首」なんですね。
横に長いモノを見るときは、「首」を横に動かすし、背の高いモノを見る時は「首」を縦に動かします。
ここを逆手にとって、先ほど言った「ハシゴ縄」「マスト」「帆」「舵」「木樽」をステージの両端や上下にバラバラに配置して、そのシーンになった時だけ、それらのパーツに照明が当たるようにすると、お客さんが「船を構成するパーツ」を見るのに首を上下左右に動かします。
ここで「首が動いているということは…」とお客さんの脳を勘違いさせて、「大きな船」をお客さんの脳内に存在させる。
これが僕が出した答えです。
舞台というのは、制限があるからこそ、こういった感じで、お客さんの脳ミソを使った表現が生まれるので面白いです。
舞台作りに興味がある方はCHIMNEY TOWNの門を叩いてみてください。
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