クリエイティブに必要なのは「締切」

2024年11月23日

書いた人:西野 亮廣 公式LINE

(※今日の記事を音声で楽しみたい方はコチラ↓)
https://voicy.jp/channel/941/6217354

クリエイティブに必要なのは「動機」ではなくて「締切」 | 西野亮廣(キングコング)「西野さんの朝礼」/ Voicy - 音声プラットフォーム

https://voicy.jp/channel/941/6217354

 
 

『BackStory』は大前提としてファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』のプロモーションとしてやっている

 
土曜日の今日は恒例となっている密着ドキュメンタリー『BackStory』の振り返り&裏話をお届けします。
 
ネタバレをモロに含みますので、昨夜配信された『BackStory』の最新話をまだご覧になられていない方は先にそちらをご覧ください。
 
※コチラ↓

 
というわけで、さっそく『BackStory』最新話の振り返り&裏話です。
 
まず裏側の話をさせていただくと、『BackStory』は大前提としてファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』のプロモーションとしてやっています。
 
なので、公演チケットの購入に繋がる内容の方が望ましいのですが、「裏側をリアルにお届けする」となると、チケットの購入に繋がる内容だけじゃなかったりします。
 
それこそ、マネージャーが逮捕されたことを取り上げた回やプペルバレエのドタバタを取り上げた回を見て、「ミュージカル『えんとつ町のプペル』を観に行こう」とはなりません。
 
でも、作品制作の裏側には、そういうネガティブな部分もあるのが本当のところで、そこを伝えずに「裏側密着」と謳うのは筋が通っていないので、チケット購入にはまるで繋がらないそういったネガティブな回もお届けしています。
 
ちなみに、マネージャーが逮捕された回(被害者が出ている内容)で売上を作るのは嫌なので、あの回は広告も外しています。
 
なので、「チケットも売れないし、広告収入も無い」という回があったりします。
 
YouTubeに関しては今年の9月から(BackStoryの立ち上げと同時に)本腰を入れてやっているのですが、さすがに2ヶ月半毎週やっていると「再生回数が伸びる回」と「再生回数が伸びない回」は大体見えてきます。
 
そこは皆さんの予想通りスキャンダラスな回の再生回数が伸びて、クリエイティブやマーケティングに踏み込んだ回の再生回数が伸びないのですが、チケットが売れるのは後者で、僕としても、チームとしては後者を望んでいます。
 
 

「動機が綺麗であれば」「時間があれば」イイものができるわけではない

 
前置きが長くなりましたが、昨日は「後者」で、楽曲制作にカメラを向けた回となりました。
 
グリンゴというのは、僕がまだ20代の頃に幻冬舎の舘野さんがよく連れていってくれたBARの名前で、グリンゴを「雨の星」にした理由は、感動屋の舘野さんがそのBARでよく泣いていたからです。
 
「次に描こうと思っている絵本のストーリーはこんな感じで…」と物語を伝えると、舘野さんは決まって泣いていたんです(笑)。
 
手を加えないと、いつか消えてしまう、そういった大切な思い出は残しておきたくて、自分の作品の中に備忘録としてチリばめておくことを僕はよくやります。
 
さて。
 
昨日の最後にお披露目された楽曲『グリンゴからの手紙』ですが、動画の中でも説明があったとおり、「そもそも楽曲の権利を自分達で持っておかないと、今後、予算的に立ち行かなくなる」という身も蓋も無い理由で、制作することになりました。
 
しかも昨日、お披露目したのはオンライン配信特典として歌われる一曲で、まだあの時点では「僕が制作しなきゃいけない本編の方の楽曲は一曲も進んでいない」というそこそこ絶望的な状況でした。
 
でもまぁ、「動機が綺麗であればイイものができる」というわけでも、「時間があればイイものができる」というわけでもないのがクリエイティブの面白くも面倒くさいところで、それこそ『えんとつ町の踊るハロウィンナイト』なんてイジツさんと僕の酔っ払ったノリで、5ヶ月で仕上げた祭りが、あのような盛り上がりを生んだわけで、「最終的にモノにできるかどうかは根性」みたいなところはあります。
 
実際、「権利の問題ウンヌンカンヌンで自分で作らなきゃダメかぁ」で制作をスタートさせた『グリンゴからの手紙』は、自分の中で過去一レベルに好きな世界観をまとった一曲になりまして、昔からず〜っと考えていた「『えんとつ町のプペル』のエピソード・0をどういう形で届けようかしら?」という問題の答えとなりました。
 
あの曲があれば、「エピソード・0」の絵本や映画を作る必要は無さそうです。
 
MVぐらいは作りたいかもですが。
 
仮歌を収録し終わってみて、一点、反省点というか、修正点は、「口数の多い運び屋が故郷の風を吹かせてくるから」という歌詞は、「口数の多い運び屋が故郷の風を連れてくるから」の方が「風」にキャラクター性が出て良かったなぁと思っています。
 
今度、歌う時にはここは改善しようと思います。
 
とまぁ、そんなこんなで、ついにファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』の一曲がお披露目となりました。
 
公演までにこの曲が知れ渡っていた方がいいので、YouTubeにカバー曲などをアップしてもらえると嬉しいです。
 
カバーしてくださった方は、「#バックストーリー」をつけてXに投稿してもらえると、西野が確実にシェアさせていただきますので、何卒、宜しくお願いします。
 
次回の『BackStory』は「ファミリー応援シート」についての深堀り回です。
 
お楽しみに!!
 
 

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