アホみたいな靴下が1日で1000足売れた理由
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4~5年後に真似されるのは、あまり面白くない。それだったら最初から一緒に歩きたい。 | 西野亮廣(キングコング)「西野さんの朝礼」/ Voicy - 音声プラットフォーム
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舞台表現を続ける為の覚悟や方法
2025年8月9日〜8月30日に上演するファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』(日本公演)の第2回クリエイティブ合宿が無事に終了しました。
前回に引き続き、今回も本当に朝から晩まで濃密な時間を過ごさせていただきました。
「合宿をしましょう」と言い出したのは、たぶん照明のイジツさんだったと思うのですが、それまで僕は「合宿」の有用性を甘く見ていて(というか、作品を作る時に「合宿」という選択肢が抜け落ちていて)、「会議」を重ねることで一つの作品を作っていました。
ただ、「会議」と「合宿」は全然違って…朝から晩まで、昨日も今日も、その一つの作品のことしか考えていないスタッフが集まった時のスピードや熱量というのは「会議」では作り出すことはできなくて、この芸歴にして、すごく素敵な選択肢をいただいたなぁと思っています。
今回の合宿でファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』(日本公演)は二段階ぐらいガツンとレベルアップしたのは間違いなくて、早く皆さんにお届けしたくてたまりません。
ブロードウェイのスタッフやキャスト陣も、この日本公演を楽しみにしていて、皆、日本まで観に来てくれるそうです。
個人的には彼らの反応も楽しみで、決して口にはしませんが、僕の心の中で「最近のブロードウェイで、ここまでの規模の作品を観ることないでしょ?これが日本人の仕事です」というマウントをとるつもりです。
クリエイティブに関する込み入った話は、今日のプレミアム放送「白熱教室」でものすごく詳しくお話しさせていただいているので、気になる方は、そちらを聴いていただくとして…
今日は、もう少し外枠の「舞台表現を続ける為の覚悟や方法」についてお話ししたいと思います。
いろんなエンターテイメントがありますが、時代がどれだけ変わろうと、人様のニーズがどれだけ変わろうと、やっぱり僕は大阪の地下劇場で生まれて、育てられたのもあって、生の舞台が一番好きです。
作るのも好きだし、観に行くのも好きです。
チケットを握りしめて劇場に入るあの瞬間にやってくるドキドキは今も鳴りを潜めることはなく、世界中の演劇やミュージカルやLIVEを観に行っています。
それだけに「求めるもの」も高くなってしまっていて、「それを実現する為にはどうすればいいか?」をひたすら考え、行動しています。
このラジオは業界関係者の方もたくさん聴いてくださっているので、隠すよりも、あえて全て正直にお話しした方が業界全体として前に進むと思うので、全て正直にお伝えさせていただくと、今回のファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』(日本公演)の制作費は(ザックリと)「4億円」です。
舞台関係者さんならこれがどれだけヤバい規模なのかは想像できると思うのですが、ファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』(日本公演)は全25公演ですので、単純計算すると1公演あたりの売上を1600万円ぐらいあげないとペイできない計算です。
「舞台を作るのって、そんなにお金がかかるの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、これ、日本の他のカンパニーがやったら、ここまでお金はかからないと思います。
(僕らの)お金の使い方が下手なワケではありませんし、ボッタくられているわけでもありません…どころか、国内のトップクリエイターさん達との関係性に甘えている部分も多分にあります。
予算が大きくなっている理由の一つは、まず僕らが「世界のどこにも見かけない規模の圧倒的な空間を作る」という謎の目標を掲げてしまっていること。
おそらく皆さんがイメージされているミュージカルと違って、劇場のロビーは開演の2時間前から解放しようとしていて、「22日間で消えてしまう町を作るぞ!」をモットーに「ロビーには縁日(夜市)を作ろう」とか何とか言っています(笑)。
僕は謎に「えんとつ町を歩き回る謎解きスタンプラリー」を作らされています(笑)
去年、幕張メッセを3ホールブチ抜きでおこなった『えんとつ町の踊るハロウィンナイト』に来られた方は、あれをイメージしていただけると良いかもしれません。
あれって、町の真ん中にステージがあったじゃないですか?
あの感じです。
そりゃ、そんなものを作ろう(そんな外側から作ろう)と思ったら制作費が爆発して当たり前なのですが、制作費が膨らんでいる理由は、そういった「お客様の目に見える場所」だけじゃありません。
これは前々から言っていますが、今回も僕らは僕らの作品に参加してくださる全キャストさんの出演ギャラは勿論のこと、稽古に参加してくださった分のギャランティーも用意させていただきます。
稽古は2ヶ月あるので、全キャストの2ヶ月間の生活費を確保します。
ここはお客さんには見えない部分ですが、「見えないところには、お金をかけない」が作品の為になるとは思えなくて、圧倒的なエンターテイメントを作るには、まずは仲間(およびそのご家族)の生活・安全を確保することが最優先で、僕がキャストだったら「そこまでやってくれる運営の為にも頑張ろう」と思います。
製作総指揮としては、「作品に集中できる環境は整えましたので(「バイトで食いつなぐ」をしなくていい環境を整えたので)、プロとして結果を出してください」という無言のプレッシャーをかけているのだと思います。
一切の言い訳が許されない環境の方が面白いじゃないですか。
そういう関係でいられる人と僕は友達になりたいので。
最初から戦い方を共有したい
さて。
「言うは易し」で、実際にこれを実現しようと思ったら、なかなか大変です。
僕が知る限り、僕より先輩で、これに近いことができた人は日本だと『劇団四季』の浅利慶太さんと、『宝塚歌劇』の小林一三さんぐらい。
その想いを実現する為に、たくさんのバッシングを浴びてきたことは容易に想像できます。
エンターテイメントのことをひたすら考えています。
「どうすれば、もっとたくさんの人に届くのだろう?」とか、「どうすれば、ファミリーが参加できるエンタメを作れるのだろう?」とか、「どうすればチケット代をもう少し安くできるのだろう?」とか、「どうすればキャストやスタッフを守り切れるのだろう?」とか、そんなことを朝から晩まで考えています。
その結果、『VIP戦略』や『ギフト戦略』や『プロセスエコノミー(制作過程をガンガン見せて、制作過程を売る)』など、あれやこれやと提案させていただきました。
そういう提案をする度に、世間は勿論のこと、同業者からも叩かれたりするのですが、その提案の根本にあるものが「文化を守る為」であり「スタッフの生活を守る為」であって、間違っても個人の私利私欲の為ではないので、少し時間はかかりますが、ジワジワと皆様に理解していただいております。
ただ少し思うのは、「文化を守りたい」とか「キャストやスタッフの生活を守りたい」と考えているのは僕らだけじゃなくて、他のカンパニーの皆様も「そりゃ、それが叶うなら、やりたいよ!」と考えておられると思うんです。
僕は「一人勝ち」には全く興味がなくて、可能であれば皆と前に進みたい人間なので、知見を独占するつもりは一切ありません。
聞かれたら、全て共有させていただきます。
ただ、僕が嫌われているせいか、そんな僕のところに「どうやってるんですか?」と来てくれたのは、ブレイキングダウンの溝口さんと、Bリーグの島田さんぐらいで、その他の人達は遠目からチラ見して、僕の近しいスタッフに「西野さんって、どうやってるの?」みたいな探りをいれたりするぐらい。
昨日、合宿最終日の朝にファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』の集客と資金繰りについて皆とガッツリ話し合って、そこで新しい打ち手が2〜3個出てきたのですが、「業界関係者全員に、ここを見てほしいなぁ」と思いました。
「僕らが結果を出して、4〜5年後に皆が真似をする」みたいなのは、あまり面白くなくて、最初から戦い方を共有したいと思ったクリエイティブ合宿でした。
とにかく、日本の演劇・ミュージカル関係者さんは全員、ファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』(日本公演)を観に来てください。
僕は毎日、劇場にいるので、終演後に一緒に呑みに行きましょう。
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