株式会社CHIMNEY TOWNと株式会社幻冬舎で『パートナーシップ契約』を締結
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コロナ禍の「悪あがき」が生んだもの。 | 西野亮廣(キングコング)「西野さんの朝礼」/ Voicy - 音声プラットフォーム
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コロナ禍に公開した『映画 えんとつ町のプペル』の成功には再現性がない
2025年はミュージカル『えんとつ町のプペル』の日本公演と、そして、『映画 えんとつ町のプペル』の続編の公開が控えておりまして、スタッフは2025年を「プペルイヤー」と呼び、刻一刻と迫る決戦の日に向けて、準備に明け暮れております。
CHIMNEY TOWNは大きなプロジェクトをポコポコやっているので、大きな会社だと思われがちですが、そんなことは決して無くて、社員数名の小さな企業ですので、たとえばイベントをおこなう時の宣伝なんかも「あーでもない、こーでもない」とイチイチ手探りのイチイチ手作業の全員野球です。
その時に大切なのは「データをとること(分析をすること)」で、「うまくいかなかった理由」はもちろんのこと「うまくいった理由」もチーム全体で把握しておくようにしています。
というわけで今日は、コロナ禍真っ只中に公開した『映画 えんとつ町のプペル』の成功の要因と、「その成功には再現性がない」ということについて、お話しして、2025年に向かいたいと思います。
苦し紛れに打ち出した一手は「映画に人格をのせる」
今となっては全てが良い思い出ですが、2020年12月に公開した『映画 えんとつ町のプペル』をヒットさせるまでの攻防戦は僕史上過去最大の戦いでした。
あの年は、『鬼滅の刃』の大ヒットがあったので、結構、皆、忘れがちですが、映画業界は、おそらく映画業界というものが始まって以来の大ピンチに陥っていて、メジャー作品であろうと、軒並み爆死していたんです。
『鬼滅の刃』は奇跡的なヒキの強さがあって、コロナの第一波が落ち着いて、皆が「ようやく外出できる!」となった抜群のタイミングでの公開だったんです。
そして、その頃には、そこにいたるまでのコロナのインパクトがあまりにも強すぎて、他の作品は爆死していたか撤退していて、蓋を開けてみたら、「今、映画館では『鬼滅の刃』しかやってません」「一つの映画館で、『鬼滅の刃』を3スクリーンで上映しています」みたいな見たことも聞いたこともない状況になっていました。
それだけ、コロナというものが「第一波が落ち着くまでに公開された作品」を痛めつけていたわけですね。
そして、鬼滅の刃のメガヒットが落ち着いてきたタイミングで、コロナの第二波がやってきた。
プペルの公開は、まさにそのタイミングだったわけですが、第一波でコロナにやられた作品を見てきているから、「このままやると同じようにやられる。何か手を打たなきゃいけない」という意識がありました。
そこで僕らが苦し紛れに打ち出した一手は「映画に人格をのせる」ということでした。
「人格をのせる」というのはどういうことかというと、たとえば、プペル以前の公開された作品(コロナの煽りを受けて、大ダメージを受けることになった作品)って、大ゴケした時に「誰が傷つくのか?誰が涙するのか?誰が惨めな思いをするのか?」が、お客さんはちょっと分からなかったと思うんです。
「吉本興業の最新作が大ゴケ」となっても、お客さんは、そこで泣いている人の顔が具体的に想像できないから、応援しようがない。
なので、「ああ、コロナがこんなに暴れている今の状況で映画を公開しても、良い結果が出ないだろうなぁ」とお客さんが思っても、だからといって誰を守ればいいのか分からないので、「この作品を死なせないぞ」というアクションに繋がらない。
コロナがブイブイ言っていたあの時期に公開された映画に最も必要だったのは、おそらく「応援シロ」で、「僕たち私たちが何とかしなくちゃいけない」と思ってもらう作品になることが非常に重要だったのだと思います。
そして、それには「人格」が必要だった。
2025年の映画公開時は同じ手は使えない
というわけで、『映画 えんとつ町のプペル』は西野を前面に出したんです。
「この映画がコケたら、西野が死にます」ということを打ち出したんですね。
それによって、「西野を負けさせない」という声が上がり、「コロナ禍で何かできないか?」とお客さんが動いて下さった。
もちろん良いことばかりじゃありません。
西野を前面に出す以上は、全ての批判も西野に集中するわけで、あの当時、テレビのワイドショーでは「キンコン西野が集客してやがる!コレは一体どうなんだ!」という話題が、よく上がっていました。
「いや、『鬼滅の刃』は西野の何十倍も集客してますけど」という話なのですが、そちらは、人格が無いから(叩く相手の顔が見えないから)、叩く相手の顔が見える西野に攻撃の矢印が向きました。
それ以外にもたくさんの理不尽を浴びましたが、ですが、自分を前面に出して、人格をのせたことによって受けた恩恵は確かにありました。
この打ち手はコロナ禍で「何もしなかったら終わる」ということをお客さん全員が共有できていたからこそ打てた一手であり、2025年の映画公開時は、おそらく「僕たち、私たちが何とかしてあげないと終わる」という状況ではないので、「人格を前面に出して、応援してもらう」という同じ手は使えない。
明確な「応援シロ」が無いので、かなり厳しい戦いになるだろうなぁと思いつつ、「前回の成功は制限できない」と把握できている時点で、半歩前進できているかなぁと思います。
今のところ、これといった打ち手は見つかっていないのですが、まだ少しだけ時間があるので色々と考えてみます。
今日は、「コロナ禍の『悪あがき』が生んだもの」 というテーマでお話しさせていただきました。
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