信じることができなかった時代がある
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コミュニティー時代の報酬 | 西野亮廣(キングコング)「西野さんの朝礼」/ Voicy - 音声プラットフォーム
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「お金」と「文字」の機能って結構似ている
昨日、Xのトレンド(ワード)に『#レターポット』が何度か入ったんです。
すっごい面白いことが起きているので、この件について今日はお話ししたいのですが…その前に「『レターポット』を知らない」か、「名前は聞いたことあるけど中身が分からない」という方がほとんどだと思うので、ざっくり『レターポット』の説明をさせていただきます。
『レターポット』は2017年に立ち上げたサービス(というかギャグ)なんですけども、あの当時は、お金の歴史にやたら興味を持っていた時期で、「おお。昔は、こんなものを『お金』としていたのか」と驚いたりしていたんです。
一般的に、お金には「尺度」「交換」「保存」の三つの機能・役割があると言われています。
そして、歴史を遡ると、この三つの機能を兼ね備えたモノが、お金として使われがちだったんですね。
「手斧」がお金として使われていた時期もあったそうです。
「お前が持ってる豚肉と、手斧3つ交換してくれへん?」みたいなノリです。
お金の歴史はテクノロジーの歴史でもあるので調べれば調べるほど面白いのですが、そんなことを調べているうちに、「何がお金だったら面白いかな?」とよからぬことを西野が考えだしたんです。
で、「尺度」「交換」「保存」の機能・役割を持っているモノを探した結果、「文字」に行き着いちゃったんです。
「お金と文字の機能って結構似てるぞ」と。
何かをしてもらった時に「ありがとう」という言葉を相手に渡している。
これは「交換」ですよね。
メチャクチャいいことをしてもらったら、それに見合うだけの長文の御礼を返す。
これは「尺度」ですよね。
あとは、実家に帰ったら「卒業式でもらった寄せ書き」なんかが飾ってある。
文字が「保存」されているわけですよね。
LINEのやりとりも「保存」されている。
若干の“こじつけ感”は否めないですが、結構、似ているのは間違いない。
ちょっと違う点は、お金と違って「保存」された文字が再利用できないところ。
僕らが使う文字は「保存された文字」を使っているわけではなくて、また新たに作り出してしまっているのが「お金」と違う点でしょうか。
次に、「では何故、今現在、『文字』がお金みたいな価値を持っていないのか?」を考えてみたのですが、これは、たぶん僕らが「文字」を無尽蔵に生み出すこと(刷ること)ができてしまうからだと思います。
というのも、この時期、余命数ヵ月の方と立て続けに会う機会があったのですが、彼らが選ぶ言葉がイチイチ美しかったんですね。
人生で使える文字数に限りがあるから、SNSみたいに言葉を無駄打ちしないんです。
そこで色々と整理が付いたのですが、つまるところ、僕らが生きているSNS社会は文字のハイパーインフレが起きてしまっていて、一文字あたりの重みも有り難みもヘッタクレも無くなっちゃっているのだ、と。
だから、皆、汚い言葉を使っちゃうんだと。
「人間が汚い言葉を扱う生き物になってしまっている原因は、文字を無尽蔵に刷ることができるこの環境にあって、扱える文字数に制限をかければ、人間は今よりも美しい生き物になるんじゃないか?」と考えたんです。
そこで、電報みたいなノリで、一文字5円で文字を買える『レターポット』というサービスを作ってみました。
「なんかチョット嬉しい」ぐらいの報酬が必要
「ありがとう」という言葉を贈るなら5文字なので25円ですね。
電報と違うのは、「贈られてきた文字数がプールされる」ということ。
つまり、「ありがとう」を10名から贈られた人のポット(文字の財布みたいなもん)には「50文字」が貯まっていて、そこから誰かに贈ることができる。
※西野のポットはコチラ→https://letterpot.jp/users/4
なので『レターポット』の経済圏では、文字を買う人もいるし、人に良いことをして、「ありがとう」をたくさん集めることで、文字を買わずに活動されている方もいます。
そして、予想していたとおり、『レターポット』の経済圏では罵詈雑言が一切ないんですね。
文字に価値があるから、言葉を無駄遣いしないんです。
人間を「残りの文字数」というフルイにかけてみたところ、人間は限られた文字数を罵詈雑言には使わずに、美しいことに使った…という実験結果で、「元来、人間は美しい」という人間讃歌です。
2017年の僕的には『レターポット』は人類史に残していい現代アートだと思っていたのですが、どっこい、あまり理解されませんでした。
ところが、ここにきて『レターポット』が面白くなってきていて、皆、急に使い始めたんです。
理由はいくつかあると思います。
昨日のオンラインサロンでも書きましたが、「Web3のノリに皆が慣れた」とか「トークンの亜種としてのレターポット」とか、いろいろ。
でも、もっと根本的なところでいうと、やっぱり個人で戦える時代が終わって、白川郷みたいなノリでコミュニティー(集落)で生きなきゃいけない時代に完全に入って、それもあって、僕らは各コミュニティーの性格に合った『報酬』を探しているんだと思います。
報酬としてお金を貰うと「うっ…」となっちゃうけど、「それ(その形のトークン)だったら、なんか嬉しい」みたいな。
前まではお金以外の報酬が『いいね』か『ドヤれる』ぐらいしかなかったので。
この二日ぐらい『レターポット』をずっと触っていますが、やっぱ、レターが贈られてくるとチョット嬉しいんです。
「あ。この人、限られた文字を僕に使ってくれたんだ」という類の嬉しさです。
あと、『レターポット』の報酬は「誰かに『ありがとう』が言える権利」というのもあって、これも嬉しい。
「なんかチョット嬉しい」ぐらいの報酬が、コミュニティーの時代には必要なんだと思います。
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CHIMNEYTOWNのホームページを、
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【注意】
LINEアプリ(たぶんFacebookアプリも)でホームページを開いてしまうと『ホーム画面に追加する』が出ないので、その場合は、Google Chromeを立ち上げて、『https://chimney.town/』を入力して、そこから、★の手順でチャレンジしてみてねー!
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