西野亮廣が何千万、何億という借金をどうやって返済し、事業を回しているか? ほとんどの人は「借金の返し方」がヘタすぎる!―2023年ランキング1位『夢と金』の持続力

2024年02月18日

書いた人:西野 亮廣 公式LINE

※この記事は、2024年2月16日に掲載された「GOETHE」(幻冬舎)の記事より一部転載しています。

コンサル開始30秒「ん?」と違和感を覚えた相談

 
ニューヨーク滞在中も毎朝(日本時間21時)にコンサル(ニシノコンサル)を1件入れていたのですが、その時の相談内容が多くの人に関係のある事だったので、ここで共有させていただきます。
 
もちろんプライバシーに関わることなので、個人名は伏せさせていただきますが…まずコンサル開始から30秒で「ん?」と違和感を覚えたんです。
相談者さんが初手から躓いていた。
 
相談者さん曰く、「Aによって、Bという問題が起きているから、その問題を解決するCという商品を開発したい」という話だったのですが、まず僕が気になったのは「A」と「B」の因果関係ですね。
 
たしかにBという問題が起きているのは間違いないのですが、それがAの仕業と言いきれるデータが本当にあるのか?という部分です。
 
相関々係と因果関係をゴッチャにしちゃう人って結構多いんですけども…Aによって、Bという問題が起きている場合もあるし、起きていない場合もある。
あるいは、別の理由によってBという問題が起きている場合があるかもしれない。
 
コロナワクチンの例が分かりやすいかもです。
「ワクチンを接種した後に亡くなった」ということと、「ワクチンが原因で亡くなった」ということはまったく別物じゃないですか。
あの当時、「ワクチンを接種した90代女性が亡くなった」みたいなニュースがバーッと流れましたけど、ワクチンを接種していなくても高齢者は普通に寿命で亡くなるわけで。
ワクチンが直接の原因だと言いきるのはかなり難しい。
 
というわけで、相談者さんが「Aによって、Bという問題が起きているから…」とお話された時に、「そのデータってあるんですか? それとも主観ですか?」と聞いてみたら、「データはないです。AによってBという問題が起きている気がしたんです」と返ってきたので、「その仮説は検証されましたか?」と聞いたら、「いや、何もしてないです」と返ってきた。
 
「仮説を立てて検証せずに次に進んじゃうのって、経営者のソレじゃないよなぁ」と思いながら話を聞いていたら、そのBという問題を解決するアイデア商品が10年も15年も前から存在するものだったんです。
 
これには本当に驚いちゃって、「これを作ろう!と思った時に、類似商品(競合)があるかどうか一度も検索しなかったのですか?」と聞くと、「してません」と返ってきたので、「ちょっと、一旦止めましょう!」と笛を鳴らしました。
 
とてもじゃないけど経営者・個人事業主の立ち回りじゃないし、商品開発の経験があるとは思えなかったので、「これ、目的は別のところにあるでしょ?」と踏み込んで聞いてみたんです。
「西野に隠し事は100%通用しないので、時間の無駄なので、腹割って喋ってください」と。
 
そうすると、親が作った借金がウン千万円あって、それを返すことが目的だということが分かりました。
そのウン千万円を返す為に、アイデア商品を開発して、販売しようと考えられたそうです。
 
コンサルタントとして入らせてもらった以上、当然僕にはこの相談者さんを守り抜く義務があるわけで、まず「商品開発&販売は、やめましょう」とお伝えしました。
 
「それは追い込まれた時に打つ手じゃない」と。
 
これは読者の皆さんとも共有しておきたいのですが、博打を打つ時の条件はたったの1つだけ。
 

(続きはこちらから【連載「革命のファンファーレ~現代の労働と報酬」】

西野亮廣が何千万、何億という借金をどうやって返済し、事業を回しているか? ほとんどの人は「借金の返し方」がヘタすぎる!―2023年ランキング1位『夢と金』の持続力

https://goetheweb.jp/person/article/20240216-nishino-133

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