株式会社CHIMNEY TOWNと株式会社幻冬舎で『パートナーシップ契約』を締結
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久しぶりに嫉妬した | 西野亮廣(キングコング)「西野さんの朝礼」/ Voicy - 音声プラットフォーム
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芸人とは「姿勢」や「生き様」
10年前だったか、ナイナイの岡村さんとバッチバチに喧嘩したことがあるんです。
その後、『めちゃイケ』でネタにしていただいて、今はもう岡村さんのことが大好きなんですけども(というか当時も大好きだったんですけども)、その当時、「ひな壇に出ない」と表明していた僕に対して、多くの芸人さんや、そのファンの方々が「芸人なら、ひな壇に出ろやー!」と、やたら噛みついてきたんです。
これに関しては、今も昔も考えが変わらないのですが、「僕が僕の人生において『やらないこと』を決めただけで、それによって貴方方に何の迷惑もおかけしてないのだから、良くないですか?」というのが僕の考えで、でも、当時の芸人さん達って「右にならえ」の人がほとんどで、「皆と違うことをする芸人」を許さなかったんですね。
その旗振り役みたいになっていたのがナイナイの岡村さんで、結果的にイジメっ子のリーダーみたいになっていたので、10年先輩ですが、「このクソジジイ、絶対に許さねーぞ!」と当時の西野はメラメラしていました。
すっごく好きな芸人さんだったから、理解してもらえなかったことが、寂しかったんだと思います。
その当時、勢いにまかせて岡村さんに吐いた言葉は誉められたものではなくて、今思うと反省しかないし、ネタにして終わらせてくれた『めちゃイケ』のスタッフさんには感謝しかありません。
さて。
あの時、自分の主張はまったく通らなかったのですが、岡村さんとバチバチやっている時から「芸人とは何か?」について僕はよく言及していました。
岡村さんを始め、当時のお笑い芸人および、そのファンの皆様は「芸人やったら、ひな壇に出ろや!」と合唱していましたが、僕は「芸人だから、出ない」と思っていた。
つまり、双方の「芸人」の定義が違ったわけですね。
世間一般は「芸人」を職業や仕事内容として捉えていました。
「漫才をする人」「コントをする人」は勿論、グルメレポートをする芸人が増えたら「グルメレポートをする人」を芸人と呼んだし、ワイドショーのコメンテーターをする芸人が増えたら「ワイドショーのコメンテーター」も芸人と呼んだ。
抽象度を上げると、「芸人と呼ばれている人の参加人数が増えた仕事に就いている人」を芸人と呼んでいたように思います。
「芸人とは肩書きである」という考え方ですね。
僕はそれとは全然違っていて(これは1年目から変わらないのですが)、芸人を「姿勢」や「生き様」として捉えています。
それでいうと、「お笑い芸人の食い扶持は『ひな壇』だよね」で話がまとまりかけている時に、「いやいや、ひな壇以外の可能性もあるかもしれないっすよ?」と提案して、まず最初に自分が実験台になるのは、僕にとっては「芸人」で、2024年の今も、この定義の「芸人」の道だけは外れないように心掛けています。
あんまり伝わらないですが、今日も「誰よりも芸人であろう」と思っているし、「誰よりもボケて、誰よりも身体を張ってやろう」と思っています。
いろんなものを手放して、ブロードウェイで挑戦しているのも、その一つです。
ボケとして捉えてもらえると嬉しいです。
鈴木おさむサンの「仕事辞めます」にはやられた!
そんな僕が、最近、モーレツに嫉妬したし(いい意味で!)、「うわ、やられたー!」となったのが、鈴木おさむサンです。
正直、近年は他人に対して「やられたー!」という感じはあまり無かったのですが、この度の鈴木おさむサンの「仕事辞めます」は、気持ち良いぐらい撃ち抜かれました。
鈴木おさむサンが幻冬舎の箕輪さんと作られた『仕事の辞め方』という本がメチャクチャ面白いので、この放送終わりで、全員Amazonでポチっていただきたいのですが……辞めないと始まらないこと(スペースを空けないと、建てられないビル)ってあるじゃないですか?
皆、頭では何となく分かってますよね?
だけど、スペースを空けたはいいものの、これまで以上のビルが建つ保証がそこにないから、ほとんどの人は、「自分ができる範囲内の仕事」で逃げきりを図る。
そんな中、「仕事辞めます」と鈴木おさむサンは言ったわけですが…あれって、隠居宣言じゃなくて、要するに「もっとオモロイことをする為に、スペースを空けます」という宣戦布告じゃないですか。
芸人ならあのアクションに対して嫉妬しなきゃいけないし、「面白い!やられた!」とならないなんて嘘だと思います。
鈴木おさむサンの「仕事辞めます」に対して芸人として感情の針が動かなかったのであれば、危機感を覚えた方がいい。
昨日、おさむサンと会って、「次、何するんすか?」と聞いたんですけども、これがもうメチャクチャ面白いことを始めようとしていて、さらには、「いやー、いろんなところに頭を下げてまわってんだけど、なかなか上手くいかないねー」と笑っておられて、余計に「やられたー!」と思ったし、「今の僕はここまで『芸人』として生きているのか?」と考えさせられました。
あと、やっぱり、自分よりも身体を張っている先輩がいるこの環境は幸せだと思いました。
「今回は完全にやられちゃったので、ちょっと背筋を伸ばして頑張ります」という決意表明をして、今日の放送を締めたいと思います。
鈴木おさむ最新刊『仕事の辞め方』(幻冬舎)を皆さんも読んでみてください。
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