「意味」をつけ加えた瞬間に輝き出す商品

2024年01月08日

書いた人:西野 亮廣 公式LINE

(※今日の記事を音声で楽しみたい方はコチラ↓)
https://voicy.jp/channel/941/699830

「意味」をつけ加えた瞬間に輝き出す商品 | 西野亮廣(キングコング)「西野さんの朝礼」/ Voicy - 音声プラットフォーム

https://voicy.jp/channel/941/699830

 
 
 「今の時代、機能で差別化を図ることは難しいから、『意味』や『物語』をのせていかなきゃダメだ」と言われて久しいですが、今日はまさにそんな話です。
 
それも、すっごく具体的な。
 
 

ブロードウェイはキャストもスタッフも(ほぼ)全員外国人

 
何度もお伝えしておりますが、今月18日と19日にミュージカル『えんとつ町のプペル』のプレゼン公演がニューヨークであります。
 
「プレゼン公演」というのは、投資家や、ブロードウェイ関係者に向けて「『えんとつ町のプペル』って、こんな作品ですよ〜。興味があったら、出資してくださ〜い」という、なんとも生々しい公演です。
 
聞けば、日本人でも出資できるみたいなので、可能であれば、面白そうだし(ブロードウェイ作品に出資できる機会もなかなかないし)自分でも出資してみようかと思っています。
 
いくらから出資できるのかな? ちょっと聞いてみます。
 
ちなみに「いや、ブロードウェイのプペルに出資できるのなら、ちょっと興味あるんすけど」という方は僕のインスタまでDMください。
 
さて。
 
そんな中、毎日ものすごいスピードでプレゼン公演の準備が進められているわけですが、日本と違うのは、「キャストもスタッフも(ほぼ)全員外国人」といったところです。
 
今日あたりに、振り付けのカオリアライブさんが、明日か明後日あたりに照明演出のイジツさんがニューヨーク入りされると思うのですが、それ以外のスタッフは全員外国人で、キャストも全員外国人…というか、そもそも、向こうからすると「日本人」が外国人です。
 
総勢40人ぐらいのチームで、そこのトップとして動いているわけですが、ふと我に返ると「兵庫県川西市の田舎侍が、どのツラ下げてやっとんねん。お前の謎の強心臓はどこから降ってきたんや」と思いますね(笑)
 
 

キャスト&スタッフの世界観を揃える為に作成したバインダーを、グッズとして販売

 
とにもかくにも、言語も文化も生まれも育ちも何もかも違う人達ですから、当然、持ち合わせている「情報」も全然違うんですね。
 
それはそれで面白いのですが、一方で、一緒に作品を作る上で足並みを揃えておかなきゃいけないこともあります。
 
それは、『えんとつ町』の世界観です。
 
Voicyのリスナーの皆さんはお忘れかもしれませんが、そもそも『えんとつ町』なんて町は存在しないんです。
 
幕張メッセのイベントとか、年末の天才万博とかに来られた方が「うわ〜、えんとつ町っぽいぃ〜」と言ったりしていますが、『えんとつ町』なんて存在しないんです。
 
今回のミュージカルは東京が舞台の物語でもなければ、皆が知っているニューヨークが舞台の物語でもない。
 
誰も行ったことがない『えんとつ町』という架空の町が舞台の物語です。
 
そんな中、言語も文化も生まれも育ちも何もかも違う人達に対して「煙突だらけの町でぇ〜」と説明しても、皆、それぞれの『えんとつ町』を想像してしまう。
 
このままだと『えんとつ町』の町の広さも、町の高さも、町の色味も、キャスト&スタッフの数だけ生まれてしまって、その先に待っているのは「イメージのくい違いからくるコミュニケーションエラーであり、演出・演技のチグハグ『なんで伝わらないの』」です。
 
僕らは限られた時間の中でプレゼンショーを作り上げなきゃいけないので、そういう時間のロスはなるべく避けたい。
 
というわけで、キャスト&スタッフの足並み(世界観)を揃える為に、キャスト&スタッフが持つバインダー(台本を挟み込むやつ)をオリジナルで作成して、そのバインダーの表紙や裏表紙や、中表紙に『えんとつ町』のビジュアルを入れることにしたのですが、日本チームと、スペインのデザイナーさんが「せっかく作るなら、メチャクチャいい感じのヤツを作りたい!」とスイッチが入っちゃいまして、バインダー選びから、印刷の色味まで、めちゃくちゃこだわって作っちゃったのですが、これが、メチャクチャいいんです。
 
で、こんなに素敵なバインダーを今回のキャスト&スタッフだけのものにしておくのはあまりにも勿体無いし、何より、僕自身が欲しいし…ということで、「日本でもグッズとして販売しよう」という話になりました。
 
「クラウドファンディングで販売して、その利益は全額ニューヨーク公演の制作費に回そう」と。
 
 

バインダーを「お守り」として打ち出すという“意味付け”

 
そんなこんなで昨日、急ピッチでクラウドファンディングの準備が進められたわけですが、ピクチャーブック(クラファンのプラットフォーム)に申請を出す直前に、デザイナーのかんかんサンが「このバインダーの名前を『挑戦ノート』にしません?」とポロッと言ったんです。
 
「西野さんが大きな挑戦をしている時に生まれたバインダーなので、このバインダーを手にした人は『西野さんも、このバインダーを使って頑張ってるし、僕も頑張ろう』と思えると思うんです。ならば、このバインダーの使い道も若干指定してしまって、大小関係なく「挑戦」に関することを綴るノートにしてしまう…というのはどうでしょう?」と。
 
この案は、天才だと思いました。
 
僕、「バインダーだし、中身の紙を差し替えられるので、結構、実用性があるよなぁ」ぐらいしか考えてなかったんです。
 
つまり、『えんとつ町のビジュアル』と『実用性』ぐらいを売りにしようとしていた。
 
でも、冒頭申し上げたとおり、機能で差別化を図ることなんて不可能で、そんな中「実用的ですよ〜」はスジが悪すぎる。
 
かんかんサンの提案は、そっちじゃなくて、「これは挑戦のお守りである」という打ち出し方ですね。
 
バインダーなので当然実用性もあるんだけれど、作業机の前や、ベッドの頭の上に置いておいて、目に入る度に「俺も、もう少し頑張ろう」と思える…そんな応援団的なお守り。
 
そのお守りが、お守りの為に生まれたわけじゃなくて、一人の日本人が海を渡って、慣れない土地で七転八倒する最中に生まれたものであることが、「お守り」の説得力を更に上げていて、バインダーを「お守り」として打ち出すという“意味付け”は見事だと思いました。
 
一気に他のバインダーと差別化を図ることができました。
 
こういう「意味」をつけることで、その商品の価値が一気に上がることって時々あるのですが、都度都度、「この商品の意味は、これでいいのだろうか?」と疑ってかからないと、僕らは簡単に見落としてしまうので(今回の僕なんてまさに!)、お互い気をつけていきましょう。
 
そんなこんなでミュージカル『えんとつ町のプペル』のニューヨーク公演でキャスト&スタッフが使っている『えんとつ町のプペル』のオリジナルバインダー【挑戦ノート】の予約が本日スタートしました(仕事が早い!!)
 
▼えんとつ町のプペルオリジナルバインダー『挑戦ノート』はコチラから↓
https://www.picture-book.jp/projects/chimney-binder?p_token=89da3373d1044a76a29b17fb1c597797
 
ニューヨークでは昨日、今年初めての雪が降りました。
 
引き続き、頑張ります。
 
 

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★iPhoneの場合
→画面下にある変なマークをクリックしたら、そこに『ホーム画面に追加する』が出るので、そこをポチッと!
 
★Androidの場合
→画面右上にある「三つの点」マークをクリックしたら、そこに『ホーム画面に追加する』が出るので、そこをポチッと!
 
【注意】
LINEアプリ(たぶんFacebookアプリも)でホームページを開いてしまうと『ホーム画面に追加する』が出ないので、その場合は、Google Chromeを立ち上げて、『https://chimney.town/』を入力して、そこから、★の手順でチャレンジしてみてねー!
  
 
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