【西野亮廣】AIで描いた絵ではなく、現象(ノリ)に値段がついている!? 「バンドザウルス」から見える“今の時代”

2023年02月26日

書いた人:西野 亮廣 公式LINE

※この記事は、2023年2月24日に掲載された「GOETHE」(幻冬舎)の記事より一部転載しています。

AIは「差し込みどころ」と「ノリの創造」が命

 
やってみないと分からないことだらけなので、少しでも気になった「手段」があれば一旦触ってみるようにしているのですが、ここにきて、ようやく『AI』と『NFT』の扱い方が見えてきました。
 
これは表の(公開している)Facebookでも書きましたが、AIに関しては、たとえば将棋の場合ならば、最初は『人間vsコンピューター』(@電脳戦)として盛り上がりましたが、まもなく「それって、人間とバイクを競争させるようなものだよね」となり、“プレイヤーとしてのAI”の価値は無くなりました。
しかしながら、棋士を育てる“稽古相手としてのAI”の価値はグイグイあがり、藤井聡太さんのようなモンスターを生み出すこととなります。
その裏で、“稽古相手としてのAI”を使わなかった(使うことが遅れた)棋士は灰燼に帰した。
 
「生産活動・表現活動のどこにAIを挟み込むか?」が生産者・表現者の大きなテーマで、僕は今日もそのポイントを探っています。
 
『BAND SAURUS』『Plus Sustaina』『CHIMNEYTOWN Landscape』などがソレ。

バンドザウルス

バンドザウルの公式インスタグラム。
 
走らせてみて思うのは、「AIを差し込むだけではどうにもならない」ということ。
 
たとえば、「AIで描いた絵をNFTで出す」だけでは、そのNFTに価値が発生しません。
そこには“裏付け”のようなものが必要で、『CHIMNEYTOWN Landscape』であれば『えんとつ町のプペル』(絵本、映画、ミュージカル)が、『BAND SAURUS』であれば「面白いアプローチ」が、それぞれの価値を担保しています。
 
なので、「バンドザウルスがNORA美容室で個展をする」というスットンキョウなアプローチは、やっぱり正解で、バンドザウルスは常にそういったネタを世の中に投下し続けなきゃいけない。
 
ちなみに、NORAさんでやらせていただくバンドザウルスの個展の名前は『NORA SAURUS』で、さっそく、個展のロゴが完成しました。

バンドザウルス

『NORA SAURUS』のロゴ。
 
今後、「AIで描いた絵をNFTで出す」というアプローチは他でも見られるようになると思うのですが、「AIで描く絵は素晴らしいけれど、AIで描いた絵に値段がついているわけではなくて、現象(ノリ)に値段がついている」ということは忘れてはいけません。
 
 

n対nの世界の現在地

 
もともとは「1対n(多数)」だったものが、SNSや動画メディア、ついにはAIが出てきたことによって、国民全員がクリエイター(発信者)となり、すっかり「n対n」の世界になりました。
 
(続きはこちらから【連載「革命のファンファーレ~現代の労働と報酬」】

【西野亮廣】AIで描いた絵ではなく、現象(ノリ)に値段がついている!? 「バンドザウルス」から見える“今の時代”

https://goetheweb.jp/person/article/20230224-nishino-82

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