思いがけずバブった施設がバランスを崩す時の定番パターン

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事業が潰れていく時の共通点 | 西野亮廣(キングコング)「西野さんの朝礼」/ Voicy - 音声プラットフォーム
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あらゆる事業の「失敗パターン」というのを頭に入れておくと、生存確率が上がる
「成功」は、運の要素も多いし、同じ事業をやっても「この人がやれば成功するけど、この人がやったら失敗する」ということがザラにあるわけで、なので「上手くいく方法」というのは、あって無いようなもんなんだろうなぁと思います。
一方で「失敗する方法」に関しては「誰がやっても、この方法を選んでしまえば失敗する」みたいな感じで、比較的、再現度が高いので、このことを踏まえて、あらゆる事業の「失敗パターン」というのを頭に入れておくと、生存確率が上がるのかなぁと思います。
そんな中、最近、CHIMNEY TOWNの元には『河口湖 音楽と森の美術館』以降、「事業再生」のオファーがポツポツと舞い込んでくるようになりまして、それもあって、最近は国内の様々な施設に視察に行かせていただいております。
オファーをお受けする前に、「そもそも自分達に手伝える余白があるのか?」という部分を知りたくて。
ちなみに、昨日、Xでもポストしましたが、『河口湖 音楽と森の美術館』の事業再生には、今年4月から携わらせていただいています。
これまで毎年計上していた数千万円規模の赤字については、この4ヶ月間で収支構造を見直し、すべて解消。
今期は、美術館事業単体で黒字に着地できる見込みです。
加えて、今年の夏の来館者数は、コロナ禍以降で最多となりました。
今回の「事業再生」において、主に取り組んだのは「財務の見直し」と「オペレーションの見直し」です。
新しいコンテンツを次々と立ち上げたり、SNSで大きな話題をつくったりすることを先行させたわけではありません。
まずは、既存の事業がどこで利益を生み、どこで損失を生んでいるのかを正確に把握する。
そして、必要なところに1つずつ手を入れていく。
そうした足元の改善だけでも、事業として十分に成立する状態まで立て直すことができました。
このプロセスは全てオンラインサロンの記事として書かせていただいているので、是非、ご確認いただきたいのですが、「年間数千万円の赤字を計上している観光地の施設を黒字化する」という宿題は、イベントごとに毎回「相見積もり」やら「PL」をみているエンタメ屋からするとイージーゲームで、唯一時間がかかったのは、「作戦を実行に移せるだけの信頼を獲得すること」で、ここはどうしても時間がかかるし、かけなきゃいけない部分だと思います。
何の価値も生んでいないオペレーションが、当たり前のように生き残っていたりする
そんなこんなで、日々、「事業再生」と向き合っているのですが、毎週のように各地方に飛んで視察を続けていると、『思いがけずバブった施設がバランスを崩す時の定番パターン』なるものが見えてきました。
皆、まったく同じ轍を踏んでいます。
まず、この『思いがけずバブった施設』というのは、「時代」が集客してくれたり、「観光」が集客してくれたりする施設のことです。
こういう施設というのは、追い風の時はイケイケドンドンなのですが、一度、潮目が変わると、「立て直し方」を知らない…というのがある。
結果、何の根拠もない逆転のアイデアが採用され、加えて、そのアイデアが機能不全を起こしても、取り下げる仕組みがない。
3年前に誰かが導入した何の価値も生んでいないオペレーションが、当たり前のように生き残っていたりするわけですね。
で、こういう施設に共通していることは、「自分達でやっちゃう」ということ。
その施設で働いているスタッフは、すでに存在している観光地のオペレーションをまわす為に集められたスタッフで、自分でイベントを立ち上げた経験もなければ、「失敗したら自己破産です」みたいな状況で、自己資金でプロジェクトを企画・運営した経験もない。当然、空間演出の経験もない。
そんな人達が会議室に集められて「お前ら、アイデアを出せ」とか言われて、当てずっぽうのアイデアが飛び交うアイデア会議が行われ、その中の1つが採用されて、「これだけ時間をかけて作ったのだから」というサンクコストが発生してしまい、価値を生んでいないのにも関わらず、毎日続けている。
「生パフォーマンスによる集客」
とりわけ、『思いがけずバブった施設』が、客足が遠のいた時にやりがちなのは、「生パフォーマンスによる集客」で、ここに人件費を異常にかけてしまう。
タチが悪いのは、「生パフォーマンス」というのは、お客さんの「良い声」だけがスタッフに届いてしまうということ。
頑張ってパフォーマンスをしてくれたアーティストに対して、「頑張ってたね。良かったよ〜」と声をかけてくれるお婆ちゃんっていっぱいいるのですが、下手すると、それ以上に「つまんねーなー」と思っている人がいる。
「つまんなかったです」をわざわざスタッフに言うお客さんなんていないわけで、だからこそ、スタッフは「これは喜んでもらっているのだ」と勘違いをしてしまう。
ただ、ここは「経営」の話になりますが、そもそも、アーティストの生パフォーマンスを1人でも多くの人に見せる為に「劇場」があるわけで、「劇場」でない場所で生パフォーマンスをしたところで、楽しめる人数は限られていて、そうなってくると、アーティストのギャランティーと交通費と、チケットの売り上げが見合わない。
『思いがけずバブった施設がバランスを崩す時の定番パターン』は、まさにこれで、事業が傾いた時に、素人の思いつきで、集客の逆転の施策として「生パフォーマンス」をイタズラに入れてしまい、あまり効果が出す、それがランニングコストをイタズラにあげていると言うのに、今さら「生パフォーマンスを辞める」というと、アーティストから恨まれるから辞められない‥みたいな感じです。
それがまた「地元のアーティスト(=また会う人)」となると余計に。
マジで、ほぼ全ての施設で、これが起きてます。
皆さんの近所にある「苦戦している施設」はどうでしょうか?
【イベントのお知らせ】
9月19日(土)16時30分より、『河口湖 音楽と森の美術館』にて、事業投資型クラウドファンディングに挑む起業家たちによるガチンコ・プレゼンショー『投資村』を開催します。
出演は、西野亮廣ほか。
「喧嘩コンテンツ」でも、「説教コンテンツ」でもありません。
起業家たちが自らの事業と向き合い、事業を立ち上げ、資金を集め、実際に運用していくまでの過程を追いかける、建設的な“事業ドキュメンタリー”です。
ぜひ、会場でその熱量を体感してください。
チケットはこちらから→https://chimney-ticket.jp/event/group/23820fc4-2ec3-4a8e-9a75-c80e0b2d2e07/8c5be64a-3d8a-4d8f-a3fc-55e0889b267e
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