日本のミュージカル業界の現在地と、これからの可能性

2024年08月02日

書いた人:西野 亮廣 公式LINE

(※今日の記事を音声で楽しみたい方はコチラ↓)
https://voicy.jp/channel/941/5970498

日本のミュージカルの業界の現在地と、これからの可能性。 | 西野亮廣(キングコング)「西野さんの朝礼」/ Voicy - 音声プラットフォーム

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作品のクオリティーが問題ではなく、ビジネスモデルが原因

 
先日、日本のミュージカルの海外作品依存についてお話しさせていただきましたが、海外作品依存の問題は思っている以上に深刻です。
 
海外のメジャータイトルをお借りすることになると、一回の公演(1~2ヶ月の公演)で予算を回収することはできなくて、何回もやったり、場合によっては「何年か続けないと回収できない」という条件になっていたりするわけですが、その間に円安が加速することもありますし、資材が高騰することもある。
 
「公演を続けなきゃいけないんだけど、公演を続けている間にランニングコストが上がっちゃう」という、なかなかシビアな展開が待っています。
 
それを回収する為にチケット代が上がってしまうわけですが(1万8000円とか、2万円とか!)、日本人の収入は上がっていないので、チケット代が上がるとミュージカルを観に行ける層が限られてくる。
 
そうすると、新規のお客さんがとれなくなります。
 
加えて、チケット代が上がった分、リピーターも減ってしまうわけで、次に起こる問題としては、「ロングラン公演をやらないと予算が回収できない」というゲームに挑んでいるのに、「ロングラン公演の客席が埋まらないから、ロングラン公演をしても予算が回収できない」という地獄が待っている。
 
作品のクオリティーが問題ではなく、ビジネスモデルが原因で、まぁまぁ詰んでいるのですが、原因は「ビジネスモデル」にあるので、そこを改善すれば、まだやりようがありそうです。
 
頭の固い上層部と、外の人間からの意見を聞こうとしない無駄なプライドを持ったプロデューサーを要するカンパニーに所属している方はそこそこ大変だと思うのですが、ただ、「なんとかしたい!」と本気で考えている人達がいることを僕は知っているので、そういった方々に向けてお話ししたいと思います。
 
「ファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』(日本公演)は、こんな感じで進めていますよ」という話です。
 
 

とにもかくにも勉強と実験の繰り返し

 
先に、直近のスケジュールをお伝えさせていただくと、2024年8月9日に「ファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』(日本公演)の全キャストが発表になります。
 
そして、2024年8月25日の一般チケット(第一弾)が発売となります。
 
第一弾チケットは2025年8月9日〜8月11日までの4公演分だけを販売します。
 
ファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』(日本公演)はAチームとBチームの2チーム編成でお届けするのですが、この「第一弾チケット」を販売する時点では、まだAチームとBチームをどう振り分けるかが決まっていません。
 
よって、Aチームの公演にもBチームの公演にも両方出演するキャストの名前しか第一弾チケットには載りません。
 
ちなみに、第二弾チケットの販売は2024年10月末頃になりますが、その時には、AチームとBチームの振り分けが済んでいるので、「どの公演に、誰が出るのか?」は、そこで完全に分かります。
 
チケットを第一弾、第二弾…と小分けに販売している理由は、「評判がお客さんを呼ぶわけだから、ロングラン公演は一気にチケットを売り出すのではなくて、前半の日程のチケットを重点的に売った方が機会損失が少ない」という狙いがあります。
 
僕らのチームはこの手法を『ファーストウェーブ』と呼んでいます。
 
チケットを小分けに販売している理由は実はもう1つありまして、一般チケットの販売の裏で、ファミリー応援シート(シングルファミリー&子だくさんファミリーのお子さんを無料招待)も販売しておりまして、ファミリー応援シートでハケた残りの席を「一般席」として売り出しているので、まず、ファミリー応援シートがどれだけハケるか?の確認がとれないと、一般席が販売できないんです。
 
▼ファミリー応援シートはコチラ↓
https://chimneytown.net/collections/musical-family-support
 
なので、ファミリー応援シートを販売して、一般席を販売して、ファミリー応援シートを販売して、一般席を販売して…という感じで、(日程の早い順に)交互に販売していく必要があるんです。
 
運営サイドとしては少し面倒ですが、ただ、これをやることで、今回は3200人の子供達を無料招待することができて、これをキッカケにミュージカルという文化に触れる子達を増やすことができます。
 
ファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』(日本公演)の裏側は、ファーストウェーブと、VIP戦略と、ギフト戦略が複雑に絡み合っているわけですが、これは、舞台業界のプロデューサーさんは一旦ダウンロードしておいた方がいいと思います。
 
幻冬舎から出ている『夢と金』という本を読んでください。
 
たぶん、勉強になると思います。
 
▼『夢と金』(幻冬舎)
https://www.amazon.co.jp/dp/4344040503?tag=chimneytown-22
 
 
とにもかくにも勉強と実験の繰り返しです。
 
せっかくの素晴らしい才能と、せっかくの素晴らしい作品を、勉強不足やプライドを理由に殺さないで欲しいです。
 
CHIMNEY TOWNのオフィスで時々関係者の方をお招きして勉強会をやっているので、関係者の皆様はいつでも遊びにいらしてください。
 
皆で前に進みたいです。
 
 

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