AI時代の自律分散型組織にはキュレーターが必要だ

2023年06月27日

書いた人:西野 亮廣 公式LINE

(※今日の記事を音声で楽しみたい方はコチラ↓)
https://voicy.jp/channel/941/556890

AI時代の自律分散型組織には超優秀なキュレーターが必要 | 西野亮廣(キングコング)「西野さんの朝礼」/ Voicy - 音声プラットフォーム

https://voicy.jp/channel/941/556890

 
 

まず「自律分散型組織」「キュレーター」というのは…

 
もう、嫌なタイトルですね(笑)
 
「AI」時代の「自律分散型組織」には「キュレーター」が必要だ…ですって。
 
意識高い系代表・西野亮廣でございます。
 
僕はオンラインサロンを運営していたり、こうしてVoicyで毎日お話ししたり、時々、ビジネス書なんかも出したりしていますが、基本的には、僕みたいな“兵庫県川西市出身の田舎侍”が人様に何かを教えるなんて本当に差し出がましい話だと思っています。
 
だからこそ、自分の中で決めているルールがいくつかありまして、一つ目は「伝わる言葉を選ぶ」ということ。
 
二つ目は「体験談を話す」ということ。
 
それでいうと、今日のタイトルは「伝わる言葉を選ぶ」というルールからは逸脱していると思うので、ちょっと丁寧に進めます。
 
 
まず、「自律分散型組織」というのは、「全ての判断を下す明確なトップがいなくて、“全てのメンバーが各々の意識決定に基づいて行動できる組織”」のことです。
 
まぁ、「リーダーがいない組織」というとイケてる感じに聞こえますが、実際のところは、「システム(仕組み)がリーダーになっている組織」というのが正しい見方な気がします。
 
イメージしやすいところでいうと、「バーベキュー」とか。
 
あれって、炭に火をつける人がいたり、野菜を切る人がいたり、皆、各々の意思決定に基づいて動いているけど、実際のところは「バーベキュー」というシステムがガードレール(おおまかなガイドライン)となって、皆、判断を下しているじゃないですか?
 
炭と網を用意されていたら、「そりゃ肉を焼くよね」てな感じで、その環境下で誰も「そーめん」は作ろうとはしないわけで。
 
ああいう場所に発生しているコミュニティーのことを「自律分散型組織」と言ったりします。
 
そして、「キュレーター」というのは、博物館や図書館にある所蔵物の展示を企画・運営する仕事である「キュレーション」が語源になっているのですが、要するに「大量にある情報を選別する人」のことです。
 
 

「自覚」から「自然淘汰という名のキュレーション」が生まれていたが…

 
そんなこんなで今日のタイトルとなっている『AI時代の自律分散型組織にはキュレーターが必要だ』のお話ですが、これは自分の「体験談」でございます。
 
(世の中的には「DAO」と呼んだりしますが)「自律分散型組織」って、「自律分散型組織でしょ?」を免罪符に、皆、各々が作ったり発信したりするので、クオリティーのコントロールが難しいんですね。
 
たとえば「えんとつ町のプペルDAO」というものがあったとして、そのコミュニティーに参加している各々が「えんとつ町のプペル」のグッズを出したら…良いモノができればいいですけども、中には、ヒドイものもできるわけで。
 
それが「ファンアート」ということを世間の皆様全員が認識してくれたらいいのですが、「えんとつ町のプペルDAOから出たものです」となってくると、チョット「公式」っぽい感じが出てしまう。
 
そうすると「えんとつ町のプペル」の信用が落ちてしまうんですね。
 
なので「自律分散型組織」には、そもそも「キュレーター」は必要なんです。
 
ただ、メンバーそれぞれに「自覚」はある。
 
何の「自覚」かというと、「私、そんなに絵は上手くないよね」とか、「俺、文章を書くのは苦手だから」といった「自覚」です。
 
メンバーそれぞれにそういった自覚はあるので、「絵はあの人に任せるか」とか、「文章はあの人に任せた方がいいよね」といった感じで、「自然淘汰という名のキュレーション」が生まれるので、どうにかこうにかクオリティーを担保することができた。
 
おかげで、キュレーターの出番は少なくて済んだわけです。
 
 
これが「AI時代の自律分散型組織」となると、まったく毛色が変わってきて…「皆に好き勝手作らせたらクオリティーが低い有象無象まで世に出回ってしまうからキュレーターが必要だ」という話ではなくて、皆に好き勝手作らせたらクオリティーが高い有象無象が世に出回ってしまうからキュレーターが必要になってくるんです。
 
AIアートに絵を描かせたら、絵が苦手な人でも、そこそこ良い絵が描けちゃうんです。
 
ChatGPTに文章を書かせたら、文章を書くことが苦手な人でも、そこそこ良い文章が書けちゃうんです。
 
できちゃうんです。
 
 

「個性」というものは、実は「何をやらないか」で生まれる

 
「アレもコレも、完成度高くできちゃうならイイじゃん」と思われるかもしれませんが…「個性」というものがどこから生まれるかというと、実は「何をやらないか」で生まれるんですね。
 
皆さんの頭の中にいる「個性的な人」、あるいは「個性的なキャラクター」を思い浮かべていただきたいのですが、その人(そのキャラクター)って、実は「やってないことだらけ(できないことだらけ)」でしょ?
 
ルフィーには航海士としての知識もなければ、料理の腕もない。
 
オダギリジョーさんは、バラエティーにも出なければ、情報番組のコメンテーターもしない。
 
「個性」というのは「特化型」なんです。
 
オールラウンドプレイヤー(オールマイティーな人)というのは、才能も実力もあるんですけど、「個性」は薄いんです。
 
厳密に言うと、「薄くなる」んです。
 
「AI時代の自律分散型組織」のキュレーターの仕事は何かというと、「クオリティーが低いからダメ」と言うことじゃなくて、「それができることは分かっている。だけど、それをやってしまうと、個性が減ってしまうからやめろ」と言うことだったりします。
 
AIによって、メンバーの皆があげてきた素晴らしい作品に対して、「それ、いいね!GOだ!」「おお、それもいいじゃん!GOだ!」をやってしまうと、まもなくその組織から個性が無くなって、その組織に人が集まらなくなるので、「AI時代の自律分散型組織」のキュレーターというのは、これまで以上に「選ぶ力」が求められる。
 
逆に言うと、AI時代においては、「キチンと『選ぶ力』を持っているキュレーターが不在の自律分散型組織は存続が難しい」というのが、(2023年時点の)西野亮廣の見解です。

 
 
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CHIMNEYTOWNのホームページを、
スマホのホーム画面(待受画面)に追加する方法
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★iPhoneの場合
→画面下にある変なマークをクリックしたら、そこに『ホーム画面に追加する』が出るので、そこをポチッと!
 
★Androidの場合
→画面右上にある「三つの点」マークをクリックしたら、そこに『ホーム画面に追加する』が出るので、そこをポチッと!
 
【注意】
LINEアプリ(たぶんFacebookアプリも)でホームページを開いてしまうと『ホーム画面に追加する』が出ないので、その場合は、Google Chromeを立ち上げて、『https://chimney.town/』を入力して、そこから、★の手順でチャレンジしてみてねー!

 
 
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