【西野亮廣】赤字が続く徳島「阿波踊り」に“VIP席”登場で炎上!? これぞ、日本人の「お金の知識不足」が招いた歪み。

2023年05月21日

書いた人:西野 亮廣 公式LINE

※この記事は、2023年5月19日に掲載された「GOETHE」(幻冬舎)の記事より一部転載しています。

VIP席「1万5000円」は安すぎるにも程がある

 
最新刊『夢と金』の深堀りをしようと思ったのですが…「何してんだよっ!」と思う出来事があったので、そちらの話題を取り上げたいと思います。
『夢と金』にも大きく関係のある話題です。
 
すでにニュースになっているのでキャッチアップされている方もたくさんいると思いますが…その記事は、「徳島の阿波踊りが、コロナ禍も相まって経営的にあまりよろしい状況じゃない」というところから始まってるんです。
 
で、今回の記事にはその部分が書かれていませんでしたが、阿波踊りって、コロナとか関係無しに、コロナ前から万年赤字体質だったんです。
主催者が銀行の借り入れによって埋め合わせてきたとか何とかで、たしか、2017年頃には累積赤字が4億円を超えていたと思います。
コロナ前は70万人ぐらいを動員する一大イベントだったのに、だけど、ずっと赤字で、去年、経費削減しまくって、ようやく300万円の黒字とかそんな感じです。
 
阿波踊りの運営の歪さに関しては話すとメチャクチャ長くなるので、今回は割愛させていただきますが、とにかく「お金が上手く回ってない」んです。
 
つまり、阿波踊りをする度に、誰かが泣いてるんです。
それがず〜っと続いていた。
 
これは「どげんかせんといかん!(by東国原)」ということで、今年から思い切って、有料観覧席に限定100席のVIP席を作ることにしたそうです。
ちなみに、過去の有料観覧席の一番高い席は6000円です。
 
そんな中、「今年は限定100席のVIP席を出す!」という大ナタを振るったそうで、その「限定100席のVIP席」の値段が、1万5000円!
 
イチマンゴセンエンです。
1万5000円は決して安くないですよ?
ですが、「阿波踊り」は世界中から70万人を動員するイベントで、そのVIP席です。
しかも限定100席。
これが「1万5000円」というのは、安すぎるにも程がある。
 
まず、このことにビックリしたんですけども、話はここからです。
この「1万5000円」に地元民から「高すぎる!」という物言いがついたんです。
 
その記事では、「高額チケットを地元の人が買うわけがない。県外の観光客に見せるだけの興行路線を突き進んでいる」という批判の声が取り上げてありました。
 
待て待て待て待て。
「阿波踊り」には県外の観光客がいるじゃん。
ずっと前から、県外どころか、国外の観光客がいるじゃん!
で、何も「全席1万5000円にする!」と言っているわけじゃないんです。
「たくさんある席のうちの100席を1万5000円にする」と言っているんです。
 
こういう声もありました。
65歳の女性の声です。
「今や阿波踊りは東京や大阪など全国各地で開催されている。高額なチケットを買ってまで徳島に見に来たいと思う観光客がいるのだろうか?」
 
(続きはこちらから【連載「革命のファンファーレ~現代の労働と報酬」】

【西野亮廣】赤字が続く徳島「阿波踊り」に“VIP席”登場で炎上!? これぞ、日本人の「お金の知識不足」が招いた歪み。

https://goetheweb.jp/person/article/20230519-nishino-94

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