後輩を、そこそこ本気で叱った話

2022年09月01日

書いた人:西野 亮廣 公式LINE

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https://voicy.jp/channel/941/380188

後輩を、そこそこ本気で叱った話 | 西野亮廣(キングコング)「西野さんの朝礼」/ Voicy - 音声プラットフォーム

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会社に勤めている若手の最大の不幸は「叱られない」こと

 
先日、後輩を叱った時の話です。
 
もしかしたら、勝手に世の上司の気持ちを代弁するような内容になるかもしれません。
 
 
今、会社に勤めている若手の最大の不幸は「叱られない」ということだと思っています。
 
これは、まぁ、「会社に何を求めているか?」で変わってくると思うのですが、「とりあえず、時間をやり過ごして給料だけ貰って帰る」という生き方を選ぶのであれば、そりゃ、まぁ叱られない方が都合が良いと思うのですが、「成長して、次のステージに進む」ということを目的とするのあれば、システムエラーを探し出して秒速で改善した方がいいわけで、その時は「叱られない」という環境は圧倒的に不利ですよね。
 
もちろん「褒められない」という環境も良くない。
 
大切なのは、何がアウトで何がOKなのかを知り、先輩がした失敗を回避して、先輩がやっていない挑戦をすることだと思っています。
 
じゃないとバトンを繋いでいる意味がない。
 
 

「これは絶対にやるなよ」ということをやった時はガッツリと叱る

 
で、僕が働いている『CHIMNEY TOWN』は、国内外でエンタメをガンガン仕掛けている会社でして、間違っても「平凡に暮らしたい人」が来る会社じゃないんですね。
 
たとえば、今、NFT界隈では少し話題になっているゴミNFT『Poubelle』のプロジェクトリーダーは、入社5年目とかの社員がやっているわけじゃなくて、普通に「インターン生」がやっています。
 
まぁ、そんな会社だし、そんな環境を求めている子が来ているので、なので僕は、叱る時はガッツリと叱るんです。
 
くれぐれも言っておきますが、声を荒げたりはしないですよ。
 
「ここで、こうすると、こうなるから、この打ち手はウンコだよね」と冷静にお伝えします。
 
 
僕が叱らない時と叱る時の線引きって、たぶん分かりやすくて…挑戦して失敗した時は絶対に叱らないです。
 
失敗を叱ってしまうと、挑戦しなくなるので。
 
一方で、僕が「これは絶対にやるなよ」ということを無視して、あるいは忘れていて、やった時はガッツリと叱ります。
 
理由は、守りきれないからです。
 
ぶっちゃけ、後輩が挑戦した時の失敗なんて、秒速でカバーできるんですけど、
「これだけはやるな」ということを無視された時というのは、カバーしきれない時がある。
 
これは「例え」ですけど、「お酒を呑んだら、絶対に車を運転するな」という忠告を無視されて、飲酒運転されて、人を轢いちゃった時とか、絶対にカバーできないじゃないですか?
 
僕、これまで頭が悪い人をたくさん見てきたんですけど、彼らっていつも「挑戦」の意味を履き違えるんです。
 
「お酒を呑んで車を運転して、無事に家に帰れるか?」というのって、挑戦でも何でもないじゃないですか?
 
それを「やってみなくちゃ分からないじゃないか」みたいな感じで、やっちゃう人がいる。
 
それは「挑戦」じゃなくて「殺人未遂」か「殺人」なわけで、それはやっちゃダメですよね。
 
今のは極端な例ですが、ビジネスシーンでも「それは、100%事故るやつだから」というやつ(結果が出ているもの)はあって、そういうものをリストアップして「これはやるな」と後輩には言っています。
 
 

「変化球を投げるな」「自分が出したアイデアを『斬新』と思うな」

 
僕がよく言う「これは絶対にやるな」は、皆さんも何回も聞いたことがあるかもしれませんが、「変化球を投げるな」と「自分が出したアイデアを『斬新』と思うな」です。
 
先日、後輩に怒ったのは、まさにこの二つで…
 
今、ゴミNFTのオークションを毎日やってるんですけども、そのオークションが始まる時に「何時スタートで、何時終了なの?」と聞いたんですね。
 
そうすると「19時スタートで、翌日の19時終了です。今日は」と返ってきたんです。
 
気になりますよね?
 
「今日は」って何?
 
「え、明日は違うの?」と聞いたら、これがもうメチャクチャ驚いたんですけども、明日は「22時スタートで、翌日22時終わり」で、明後日は「19時スタートで、翌日の19時終わり」、そして明明後日は「12時スタートで、翌日12時終わり」そして、その次は「15時スタートで〜」、その次は「18時スタートで〜」…と返ってきたんです。
 
恐ろしいでしょ?
 
僕、聞いたんです。今、皆さんが思っていることです。
 
「なんで、そんなことするの?」と。
 
すると、「仕事の関係でオークションに参加できない人がいるので、オークションの時間をバラしました」と返ってきたんです。
 
気になるのは、「毎日開始時間&終了時間が違うけど、そのことを、どうやってアナウンスするの?」じゃないですか?
 
だって、「19時に終わるから、18時40分ぐらいからスタンバイすればいいか」と思っていたら、その日は15時に終わったりするわけじゃないですか?
 
これを成立させる為には「世界中の人に通知がいくシステムを持っている」か、「世界中の人が、『今日は何時から始まるだろう?』とわざわざ調べにくる」か、そのどっちかですよね。
 
『Poubelle』の目的って、「日本のNFT人口を増やすこと」で、となるとNFTに興味がない人にアナウンスしなきゃいけないわけだけど、「ごめん、その毎日コロコロ変わる開始時間と終了時間を、その人達にどうやって伝えるの?」と質問した時点で、詰みました。
 
優しいスタッフは「お客さんのことを考えたんだよね」とフォローしていたんですけども、僕は、これは地獄的にアホだと思っていて、まずは「変化球を投げた」ということ。
 
そして「自分が出したアイデアを『斬新』と思った」ということ。
 
何故、路上ライブはいつも同じ場所、同じ時間にやるのか?
 
何故、YouTubeライブはいつも同じ時間にやるのか?
 
それは「習慣に勝る広告はないから」じゃないですか?
 
全員に宣伝を届けることができないから、「この時間、この場所に必ずいる」ということを、千年前からやってきたわけじゃないですか?
 
そして、もう一つ。
 
何故、自分の思いついたアイデアが世の中に無いのか?
 
それは「淘汰されたから」じゃないですか。
 
「時間をバラバラにしたら、いろんな人が楽しめるかも」というアイデアなんて、これまで40億人ぐらいが出してきて、試した結果、「違うな」となったから、今、世の中に無いわけじゃないですか。
 
叱ったのは、その二点です。
 
「ストレートも投げれないヤツが、変化球を投げるな」ということと、
「すでに淘汰されたアイデアを『思いついた』と思ってしまって、採用したことを恥じろ」ということ。
 
その後に、その子に言ったのは「凡事徹底」です。
 
「当たり前のことを、徹底的にやれ」「誰でもできることを、誰よりもやれ」です。
 
時々、「やるな」ということをやってしまった後輩には、こうして厳しめに叱る西野です。

 
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