『IP(知的財産)ビジネスの現実』

2021年06月23日

コロナになってから、いろんなものが「オンライン」になって、
講演会なんかもオンラインが主流です。
前までは、「〇〇ホール」とかで講演会をやっていたりしたので、
キングコング西野に興味がない方も、「ああ、こんなことをやっているのね」と
知る機会もあったと思うのですが、今は、それはありません。

ですが、オンライン講演会は毎週のようにやらせていただいます。
♯オファーをどこで受け付けているかは僕は知りません。

昨日もオンライン講演会がありました。
講演会には「質問コーナー」があって、
時々、「IPビジネス」について質問されることがあります。
僕が「えんとつ町の○○」とかをやっているので、この手の質問は少なくないんですね。

まず、「IP」とは何か?
日本語でいうと「知的財産」のことです。

IP(知的財産)ビジネスの現実 | 西野亮廣(キングコング)「#西野さんの朝礼」/ Voicy - 音声プラットフォーム

https://voicy.jp/channel/941/169449



キャラクターとか、楽曲といった、
あらゆる著作物は「著作権保護法」という法律で守られています。
よって、著作権を持たない人が、勝手にそれを使っちゃうと、
「そりゃダメだよ」となるわけですね。

なので、そのキャラクターを使う場合は、
都度都度許可をとって、利用料をお支払いするわけです。
まぁ、この辺の話は、なんとなく聞いたことがあると思います。

「ドラえもんの鞄」を勝手に作って、売っちゃったら、
大山のぶ代さんにブチギレられるんです。

「IPビジネス」というのは、著作権を持つ者が、
その著作物を利用できる権利を与えて、その利用料をいただくことで回すビジネスのことです。
その時、著作者は稼働していなくて、IPが勝手に働いてくれているわけですから、
「それは美味しい話だ」ということで、多くの人がIPを作りに行くのですが…
やっぱり、他人がお金を払ってまで使いたくなるIPなんて簡単には作れません。

IPは、「キャラクター」とか「楽曲」だけじゃなくて、
「ブランド」とか「ノウハウ」など幅広くあるのですが、
僕に質問しているということは、まぁ、「キャラクター」の創造・運営について知りたい人だと思うんですね。
要するに「キャラクタービジネス」です。

僕の場合だと『プペル』というのと、『えんとつ町』というのがあったりします。

大阪に『頓堀宿泊室』という「えんとつ町の宿」を再現した宿があるのですが、
そこは「えんとつ町」というIPを利用しているんですね。
なので、IPの所有者であるCHIMNEYTOWNという会社とキチンと契約したりします。

https://www.tombori.jp/

「そういうものをどうやって作るんだ?」という質問をいただくのですが…
これが本当に難しい。


まず大前提として「IPを所有したところで、
使いたい人がいないとIPビジネスとしては回らない」というのがあります。

「作品がヒットした」ということと、「使いたい人がいる」ということは、
必ずしもイコールじゃないんですね。

去年、『今日から俺は』という映画が大ヒットしましたが、
『今日から俺は』のグッズとか、『今日から俺は』の世界観のお店とかってあんまり見ないですよね?
「作品の良し悪し」や「作品がヒットしたか否か」と、
ライセンス利用料を支払ってビジネスを始める人の数というのは比例関係にない…ということです。

人気キャラクターを生んだからといって、IPビジネスが動き始めるかというと、そうではない。
著作権は確かに持っているけれど、「著作権をただ持っているだけ」ということになっちゃうわけです




それともう一つ。

人気キャラクターを生んで、IPビジネスが回り始めたとて、
「回り続けるか?」というと、そうとは限らない。
次の時代の人気キャラクターがその席を狙っているわけで、
一度奪われたら、結局、「著作権は持っているけども…」という状態になってしまう。

IPビジネスをしようと思ったら、受け入れなきゃいけない現実がたくさんあるんですね。
「可愛いキャラクターを作る!」といったって、可愛いキャラクターなんで世に溢れています。
「可愛いだけのキャラクター」には何の価値も無いんです。



「じゃあ、IPビジネス(キャラクタービジネス)をしようと思ったら、
どうすりゃいいの?」という話ですが、
基本は「熟成させる」というところだと思います。

20年も生き続けたら、強いのが、あの日『スターウォーズ』にハマった青年が
お父さんになって、自分の子供に『スターウォーズ』を勧める。
その瞬間、『スターウォーズ』が「作品」から「親子のコミュニケーションツール」になるわけで、
そうなったら新米IPが付け入る隙はない。
ディズニーが『スターウォーズ』や『マーベル』を買ったのって、
「作品を買った」というよりも、「コミュニケーションツール」を買った意味合いが大きいと思います。

そう考えると、「熟成する可能性を秘めているモノ」に張った方がいいんじゃないかと個人的には思っています。
僕は「絵本」に張りました。
絵本だと、お母さんは、「自分が子供の頃に読んでもらった絵本を
自分の子供に買い与える」という選択をするので、まだ可能性があるかなぁと。

みにくいマルコ ~えんとつ町に咲いた花~ | にしの あきひろ |本 | 通販 | Amazon



でも、これも「可能性がある」というだけの話で、
世界中の猛者(大企業を含む)がI Pの席を狙っているわけですから、簡単では無いですよ。


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西野亮廣(キングコング)




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