クリエイティブに必要なのは「締切」
今日は『東京五輪のボランティア問題、大丈夫?』というテーマでお話ししたいと思います。
本題に入る前に、お知らせをさせてください。僕の絵本最新作『みにくいマルコ 〜えんとつ町に咲いた花〜』が発売となりました。
(※こちら→)みにくいマルコ ~えんとつ町に咲いた花~ | にしの あきひろ |本 | 通販 | Amazon
『えんとつ町のプペル』もそうだったのですが、世間のニーズをまったく意識せず、僕の今の気持ちを正直に描いた作品です。
ただ、きっと世の中には僕と同じような環境にある人がいて、その方や、あとはお父さん&お母さんにもキチンと届くと思います。
是非、手にとって読んでみてください。
そして、こちらの作品はサイン本のご予約も承っておりまして、お求めの方は『キンコン西野のサイン本屋さん』で検索してみてください。
(※こちら→)https://nishino.thebase.in/items/28763178
みにくいマルコ | キンコン西野のサイン本屋さん powered by BASE
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よろしくお願いします。
そして、お知らせがもう一つあります。
月に2回、僕の友達を自宅に招いて、酒を呑みながら、「今やっていること」や「これから仕掛けること」などを話す月額590円のYouTubeのメンバーシップ『スナック西野』をやっております。
次回のゲストは、この『スナック西野』を始めた時から、お呼びしようと思っていた「堀江貴文さん」です。
何者であるかの説明は、もはや不要だと思うのですが、とにかくロケットを飛ばしたり、和牛を提供したり、縦横無尽に動くお方でございます。
ところで、あのITの寵児たる堀江さんが「和牛」を始めた時、「おや?」と思った人って少なくないと思うんですね。
実は、僕もその一人です。
「なんで、ホリエモンが和牛?」と思いました。
ただ、そこにはキチンと理由がありました。
今回は、そんな話を中心にさせてもらっています。
メチャクチャ面白かったので、興味がある方は、僕の公式YouTubeチャンネル『西野亮廣エンタメ研究所』の動画の画面の下にある「メンバーになる」をクリックしてください。
(※コチラ→)https://www.youtube.com/channel/UCOy5sLcFLqYNqZ1iurp4dCg/join
よろしくお願いします。
さて。そんなこんなで本題です。
東京五輪のボランティア問題、大丈夫そ? | 西野亮廣(キングコング)「西野さんの朝礼」/ Voicy - 音声プラットフォーム
https://voicy.jp/channel/941/163848
今日は東京オリンピックの話です。
連日、開催賛成派と反対派のドンパチが展開されていて、「西野、お前は賛成か反対か、どっちなんだ!?」と訊かれたら、「チョットよく分からない」というのが本音でして、ただ、そこにはこれまで準備を進めてきた選手もスタッフさんもいるわけだから、「もし開催されるのであれば、気持ち良い形で開催されるといいなぁ」という気持ちはあります。
そんな中、ちょっと心配なのが、先日チラッと出た「オリンピックのボランティアさん」のニュースです。
8万人のボランティアさんのうち、1万人のボランティアさんが参加辞退を表明したとか何とか。
これはもう、いろんなところで言われていますが、「辞退を丁寧に申し出た人数が1万人」というだけで、残り7万人の中にも、わざわざ表明していないだけで、もう辞退することを決めている人もいると思うんですね。
まぁ、それを受けてか何なのか、大規模なアルバイトの募集が始まりましたよね。
ここで気になるのは、もし、消えてしまったボランティアの穴埋めとしてアルバイトの募集を始めたのであれば、「アルバイトとボランティアの仕事の違いはどこなの?」という点ですよね。
「違いはありません」となったら、「じゃあ、給料を貰えるアルバイトの方がよくね?」となって、さらにボランティアさんの辞退は増える。
でね。
冒頭申し上げたとおり、開催の是非はさておき、「オリンピックをやる!」ってなったら、その時は上手くいって欲しいじゃないですか?
なので、このラジオのリスナーさんの中にオリンピックの組織委員会の方か、もしくは「友達が組織委員会で働いているよ」という方がいたら、最悪の事態を避ける為に、ここについて、是非、議論して欲しいのですが…「その前に、お前はどの位置から意見してんだよ」と思われるのもアレなので、簡単に自己紹介しておくと…
数万人のお客さんを「作り手側」に巻き込んでエンタメを仕掛けることに関しては、たぶん、日本で一番慣れている人間です。
テキトーに過去の実績を探ってください。
自己紹介終わります。
で、そんな人間から「ここは、こんな感じで手を打っておいた方がいいと思います」というお話しをさせていただきます。
おおかたの予想通り、ボランティアさんの辞退は今後増えると思うんですね。
そして、組織委員会の事務総長さんが「1万人辞退しても、イベントが簡素化しているから問題ない」とコメントを発表しちゃったことによって、辞退者は加速すると思います。
下手すりゃ3分の1以下になっちゃうかもしれない。
ただ、過ぎちゃったことをゴタゴタ言ったって仕方ないし、ゴタゴタ言っている時間も残されていないので、今、オリンピックの組織委員会さんがやらなくちゃいけないことを、整理しますね。
今抱えている最大のリスクは、「当日、何人のボランティアさんが現場に来るか分からない」という部分です。
ぶっちゃけ、開催3週間前に、「2万人は確実に来ますが、5万人が確実に来ません」ということが分かっていれば、次の手が打てるんです。
それこそ、「アルバイトさんを雇う」ということもできる。
ただ、今、そこが全く見えないですよね?
ナンジャカンジャで、当日、7万人全員が来てくれるかもしれないし、当日、4万人がドタキャンするかもしれない。これ、どっちに転んでも、アルバイトさんの正確なシフトを組めないんですよ。
全員が参加したら、アルバイトさんの仕事が余るし、密になるし、4万人がドタキャンしたら、アルバイトさんだけでは、とても仕事が回らなくなる。
「おおよその参加人数が全く読めない」というのが最大のリスクで、今やれることは、このリスクを少しでも軽減することだと思います。
つまり、当日来ない人には「当日、行きません」と“事前に”申し出てもらうことがメチャクチャ重要なんですね。
「じゃあ、それって、どうやればいいの?」という話になってくると思うのですが、結論、「人の顔」です。
今のままだと、ドタキャンする側は「自分がドタキャンした時に迷惑がかかる人の顔」が想像できないから、ドタキャンしやすいんです。分かりますよね?
「私が当日ドタキャンしたら、あの人が悲しい目に遭う」というのが想像できていれば、「行けないことを事前に伝えておこう」となるじゃないですか。
でも、今、「あの人」がいないでしょ? 「システム」でやっちゃってるから。
「山本さん」なのか「田中さん」なのか「佐藤さん」なのか、とにかく、一人立てた方がいいです。
顔と名前をキチンと出して、7万人に向けて、毎日、メールで経過報告や想いを伝える人を一人立てた方がいい。
その担当者さんに、思い入れが生まれれば生まれるほど、当日ドタキャン予備軍が事前キャンセルしてくれるから。
今、7万人に向けて「当日、来ますか?来ませんか?」というアンケートをとったって無駄ですよ。
「行く」と返事したあとに、アンケートに答えた翌日に、家族や会社から「コロナ禍は東京に行くな」と言われたら、わざわざ「やっぱり行きません」の連絡を入れずに、当日、ドタキャンするんで。
こういう場合は「システム」じゃなくて「人の気持ち」で解決した方がいいです。
日本中からいろんなことを言われる中、まだ開催するかどうかも分からない大会に向けて準備を進めてくださっている現場スタッフさんへの僕なりの感謝とエールでございます。
参考にしていただけると嬉しいです。
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