信頼と依存
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『初志貫徹』に巻き込まれる人 | 西野亮廣(キングコング)「西野さんの朝礼」/ Voicy - 音声プラットフォーム
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さて。
今日は「『初志貫徹』に巻き込まれる人」というテーマでお話ししたいと思います。
本題に入る前にお知らせをさせてください。
お知らせ!『プペル ~天明の護美人間~』只今チケット発売中
来年1月3日〜20日に、市川海老蔵さんファミリーが総出演する新作歌舞伎『プペル ~天明の護美人間~』があります。
プペル~天明の護美人間~|新橋演舞場|歌舞伎美人
https://www.kabuki-bito.jp/theaters/shinbashi/play/737
https://l-tike.com/play/mevent/?mid=610331
最近は本当に毎日海老蔵さんとやりとりさせていただいていて、まもなく稽古も始まるそうです。
もう本当に苦労して苦労して、強い脚本をバッチリ送り込んだので、あとは、どう演出されるのかが、僕自身、本当に楽しみです。
チケットは、ローチケ、ぴあ、イープラスで絶賛発売中です。
僕は、1月12日(水)16時の回を、普通にお客さんとして観に行こうと思います。
僕はS席を押さえました。
お時間合えば、一緒に行きましょう。
宜しくお願いします。
お知らせ!「にしのあきひろ絵本ボックス」クリスマスプレゼントに!
そして、もう一点。
僕は絵本作家としても活動しておりまして、ようやく日の目を見たのは『えんとつ町のプペル』なんですけども、その前にも、作品を発表しているんですね。
当時はたいして売れなかったので、知らない方も結構いらっしゃると思うのですが、意外とイケてる作品を出させてもらっていて、僕の中でも宝物のような、我が子のような大切な大切な作品なので、売れた作品と分け隔てなくキチンと届けたいなぁと思い、この度、『絵本BOX』を作らせていただきました。
「パート1」には、『D r.インクの星空キネマ』『Zip&Candy ~ロボットたちのクリスマス~』『オルゴールワールド』が、
「パート2」には、『えんとつ町のプペル』『ほんやのポンチョ』『チックタック ~約束の時計台~』『みにくいマルコ ~えんとつ町に咲いた花~』が、
それぞれ入っています。
そして、そろそろ公に明かしてもいい頃だと思うので言っちゃいますが、僕の絵本は全てストーリーが繋がっていて、最後には1本の物語になります。
興味がある方は、是非、Amazonで「にしのあきひろ絵本ボックス」で検索してみてください。
「パート1」
「パート2」
クリスマスプレゼントに超絶オススメです。
宜しくお願いします。
時代に合わせてチューニングし直さないと生きていけない
そんなこんなで、本題です。
今日もアメリカからの配信でございます。
ちなみに、今日は関係者向けの試写会が二本入っていて、そのあとは、試写会に来てくださった方とのQ&Aがあったり、コミュニケーションをとる時間がたっぷりあったりします。
滞在中は、この調子で、ずっといろんなクリエイターさん達とコミュニケーションをとっているのですが…今日は、ブロードウェイでやっている『STOMP』の正規メンバーに日本人で初めて選ばれたヤコさん(※ファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』のパーカッションパートのディレクター)と話していて、学んだことを皆さんに共有したいと思います。
それは、とってもシンプルな話なのですが…
これだけ変化が激しい時代ですから、「初志貫徹」の分の悪さは、皆さんも知るところだと思います。
たとえば、「うちはお客さんと直接会って、一対一で付き合うことを大切にしているので、オンラインサービスはやらない!」と宣言したところで、コロナがそうはさせなかったりする。
コロナに限らず、ニューヨークの代名詞でもあったイエローキャブ(タクシー)は、Uberという時代の波に駆逐された感がある。
もしも、その昔、「ワシは生涯タクシードライバーじゃ!」と宣言していたとしても、今となっちゃあ、その宣言は守れない。
やっぱり、その時、その時で、チューニングし直さないと生きていけないんですね。
だから、僕はよく「メディアに流されて、自分の知らないものを否定しちゃダメだよ」という話をします。
10年前に「クラウドファンディングなんて、詐欺だー!」と騒いでいた人達は、「クラウドファンディングは詐欺だコミュニティー」を形成してしまって、コロナ禍を生き残る為の打ち手が一つ減っちゃう。
「時代に合わせてチューニングし直せない」という話です。
初志貫徹と良い距離感をとれる二つのポイント
そんなこんなで「初志貫徹」の話ですが、誰が何を宣言しようと、その人の勝手なのですが、「押さえておいた方がいいポイント(整理しておいた方がいいこと)があるよね」という話で、ヤコさんと盛り上がりました。
大きくは二つで…
一つ目は「宣言をした頃の自分は、今の自分よりも世の中を知らない」ということです。
「少ない選択肢の中から選択している」とも言えますね。
まぁ、だからこそ選べる(アクセルが踏める)というのもあるのかもしれませんが、しかしながら、基本的にはラーメンを知らない状態で、「俺はカレー屋になる!」と宣伝している。
ここでは、そのことに対する良し悪しを話しているわけではなくて、「このように整理しておくと、初志貫徹というものと良い距離感をとれる」という話です。
そして、二つ目は「“初志”を撤回できない理由を明確にしておく」ということです。
うすうす「この方向じゃないかも…」と思っていても、ハンドルを切れない理由は何なのか?
ここを言語化しておくと、やはり、初志貫徹と良い距離感をとれる。
基本的には、僕らが宣言を撤回できない理由は二つで、「あの時の判断が間違いだったと認めなきゃいけないから」というのがAパターン。
Bパターンは、「まわりから『言ってた話と違うじゃないか』と攻撃されるから」というもの。
こうやって整理すると、たった、この二つしか無いんですね。
この二つの痛みを味わいたくないが為に、「違うかも…」と思いつつも、続けてしまっているのが僕らです。
今、「僕らです」と言いましたが、実際、僕は全然違って、基本的には鬼速の朝令暮改で、「初志貫徹」なんてやっていたら、今、ハリウッドにはいません。
話を整理します。
一つ目は、「あの頃の自分は今の自分よりも選択肢が少ない中で、選択していた」ということを把握しておくこと。
二つ目は、「初志を撤回できない理由」を把握しておくこと。
ここらへんは押さえておいた方がいいんじゃないかなぁと思います。
どうか、しなやかに
そんなこんなで、『映画 えんとつ町のプペル』が、いよいよ12月30日からアメリカで公開されます。
まずは主要都市で公開されて、その後、年が明けてから、1月初旬に公開されます。
アメリカにお友達がいらっしゃる方は、是非、お伝えいただけると嬉しいです。
もう一度言います。
僕はまだ何の成功もしていませんが、初志貫徹に縛られていたら、今日ここで、この告知をすることもありませんでした。
あまりでしゃばったことは言えませんが、変化の激しい時代ですので、どうか、しなやかに生きていただきたいと思います。
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