読ませる技術

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「書き出し」に最も強い言葉を置く
今日からしばらくのあいだ、拙著『北極星 〜僕たちはどう働くか〜』(幻冬舎)について、少しずつ解説をしていこうと思います。
まずは「前書き」から。
ただし、ここで扱うのは本書の内容そのものというよりも、「読者にページをめくらせる技術」、すなわち文章の設計や“読ませ方”についてです。
前書きとは単なる導入ではなく、読者と著者が最初に出会う場所であり、その一冊の運命を少なからず左右する重要なパートでもあります。
今日は、この前書きを題材に、「文章はどのようにして読まれるのか」という視点から話を進めてみたいと思います。
本というものには、やはり「読む理由」が必要です。
これは漫才で言えば「ツカミ」にあたる部分で、最初の一瞬で観客の心をつかめなければ、その先を聞く態勢が生まれません。
ちなみに、初対面の人とのコミュニケーションにおける「ツカミ」は、少し様子を見ながら“いの一番に笑う”ことです。
それによって相手に、「この人には身を委ねても大丈夫だ」という安心感が生まれる。
人間関係においても、最初の数秒が空気を決定づけるわけです。
当然ながら、本にも同じ構造があります。
だからこそ僕は、本を書くときには「書き出し」に最も強い言葉を置くことを意識しています。
いわば、体重をしっかり乗せたパンチワードです。
前作『夢と金』であれば、
「日本では、『夢か、金か』という議論があるが、夢とお金は相反関係にない。お金が尽きると、夢が尽きる。これが現実だ」
という書き出しでした。
今作では、前書きに「母が無知だと病気になる。父が無知だと貧乏になる」というタイトルを掲げました。
これはインディアンのことわざです。
以前から何度も紹介してきた言葉ではありますが、今回はあえてこの言葉から始めることにしました。
理由は単純で、自分自身の問題としては動けない人でも、「数年後に貧乏に苦しむ我が子」の姿を想像すれば、さすがに無関心ではいられないからです。
言い方を選ばずに言えば、子どもの未来を人質にとったわけです。
実際に『北極星 〜僕たちはどう働くか〜』を読んでくださった方はお気づきだと思いますが、とりわけ第1章では、「親の誤ったお金教育」に触れている場面があります。
親の教育に悪意があるかどうかは問題ではありません。
子育てにおいては、「知識がない」という事実そのものが、大きな罪だからです。
「読者の焦り」をどれだけ短い距離で生み出せるか
少し厳しい言い方になりますが、長い年月をかけて誤った知識を刷り込まれてきた人――言い換えれば、いわゆる「清貧教」の価値観の中で育ってきた人の思考を解きほぐすのは、決して簡単なことではありません。
どれほど理屈を尽くして説明しても、感情的な反発が先に立ち、議論そのものが成立しないことも少なくない。
結果として、その思考の枠組みを外すことができないまま人生を終える人も多いのが現実です。
だからこそ重要になるのは、「子どもの頃からの正しい教育」です。
その問題意識を端的に伝えるために、「母が無知だと病気になる。父が無知だと貧乏になる」という言葉を、今回の入り口に据えました。
そして「まえがき」では、日本人が「貯金」と呼んでいる行為についても触れています。
銀行にお金を預けることを多くの人は「貯金」と認識していますが、視点を変えれば、それは「労働で得たお金のすべてを日本円という資産に投資している」という行為でもあります。
つまり、多くの人が「貯金」と思っているものの正体は、実は一つの「投資」であり、しかもその投資は「円安」という形で失敗している。
さらに厄介なのは、その失敗に気づいてすらいないという点です。
ここまで示されれば、これまでお金の勉強をしてこなかった大人も、あるいはお金の話をする人に石を投げてきた大人であっても、さすがに「もしかして、自分はかなり危うい状況にいるのではないか」と思い始める。
ビジネス書の執筆において重要なのは、この「読者の焦り」をどれだけ短い距離で生み出せるかです。
『北極星』では、その導入を、書き出しからわずか五行で提示してみました。
以下の通りです。
・・・
日本では親が子に「投資は危ないから絶対に手を出しちゃダメ」と叱りつけながら、今日も自分達が働いて稼いだお金を全て銀行に預けている。
彼らは「労働で得た全てのお金を日本円に投資している」ということを綺麗サッパリ見落としているし、円安によって自分達が投資に失敗をしていることにも気がついていない。
・・・
この五行こそが、この本を「読む理由」です。
本屋さんで「立ち読み」をする人のことを考えたら、この五行は「買う理由」でもあるわけで、僕がビジネス書を書くときに一番頭を使うのはここかもしれません。
あとは、実体験を書き起こすだけなので。
今日はビジネス書の前置きの裏側についてお話させていただきました。
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是非、手にとってみてください。
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