「業務の引き継ぎ」に隠れている大きなリスク

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【倒産の危機!】「業務の引き継ぎ」に隠れている大きなリスク | 西野亮廣(キングコング)「西野さんの朝礼」/ Voicy - 音声プラットフォーム
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バトンが回ってくるのは何か問題が起きているサイン
今日は「業務の引き継ぎの際に後任者が背負うリスク」について、お話ししたいと思います。
たとえば僕は今、ミュージカル事業を日本とアメリカでそれぞれやっておりますが、これはもともと別の人間が主導していたプロジェクトです。
ところが、様々な事情から僕が「業務を引き継ぐ」という形で、今に至ります。
ちなみに、株式会社CHIMNEY TOWNも今年の6月1日までは別の人間が代表を務めていたのですが、このたび「代表復帰」という形で、これまた業務を引き継がせていただきました。
さて。
業務の引き継ぎ、とりわけ“リーダー業の引き継ぎ”には、実はあまり語られていない大きな落とし穴があります。
僕らはつい「リーダー交代=新しい挑戦のスタート」と捉えがちですが、現実の現場では、そんなきれいな話ばかりではありません。
むしろ、順風満帆な中でリーダーが交代することは極めて稀で(サイバーエージェントさんとかは稀なケース)、多くの場合、その裏には“変化を必要とする理由”が潜んでいます。
つまり、バトンが回ってくるということは、その時点で何か問題が起きているというサインでもある。
そして後任者がもっとも苦しむのが、引き継ぎの段階では見えなかった問題が、実際に動かし始めてから一気に浮上してくることです。
「いや、こんなズタズタの状態になってるなら、言っといてよ!」が多かれ少なかれ、必ずある。
ただ、それは、前任者に悪意があったとか、あるいは「意図的に隠していた」ということじゃないんです。
原因は前任者の「正常性バイアス」にあります。
“安全装置”が状況によっては命取りにも
正常性バイアスとは、
「自分にとって都合の悪い情報があっても『きっと大したことじゃない』と解釈してしまう心のクセ」のことです。
これは、人間が危険に直面したときにパニックにならないように働く“安全装置”でもあるんですが、状況によっては命取りにもなります。
皆さんも津波の動画で何度も観たことがあると思うんです。
津波が目の前に迫っているのに、どこか落ち着いたそぶりを見せて、ゆっくりと歩いて避難する人か、あるいは全く避難しない人を。
動画を観ている側からすると「とりあえず走って逃げろよ!」と苛立ちすら覚えるかもしれませんが、実際、ああいった局面に立たされると、
「このくらいの地震なら大丈夫かもしれない」とか、
「テレビで津波の映像なんて見たことないし、自分の町は来ないよ」とか、
「周りの人も誰も逃げてないじゃん」とか、
「まあ、ここまでは波も来ないでしょ」といった感じで、“都合のいい解釈”をしてしまって、避難の開始が遅れてしまう。
この「自分だけは大丈夫だろう」という判断が、まさに正常性バイアスです。
パニックにならないように気持ちを落ち着かせようとするのですが、本当の緊急事態においてはこの機能は邪魔で、悲鳴を上げてでも逃げなきゃいけない。
話を「業務の引き継ぎ」に戻すと、「本当にヤバイ問題」が、前任者の正常性バイアスによって「後回し」にされているということがよくあるんです。
厄介なのは、「前任者が向き合ってきた程度の問題」が共有され、「前任者の正常性バイアスが働いてしまうほどの大問題」が共有されていないことにあります。
たとえば、「父から会社を引き継いだ」という人が、引き継いだ後に「父の会社にウン億の借金があった」ということを知るのは本当によくある話。
そのウン億の借金は、本当なら真っ先に手をつけなきゃいけない問題なのに、父による「大丈夫。なんとかなるから」という正常性バイアスによって後回しにされていたんですね。
後任者はどうすればいい?
こうなると、後任者はどうすればいいのか?
ここが、今日いちばん伝えたいところです。
後任者に必要なのは、「前任者と同じ目で状況を見ないこと」です。
前任者が数年かけて“慣れてしまった異常”を、後任者はそのまま受け取ってはいけない。
むしろ、
「ちょっとでも違和感があるところを、全部ひっくり返して点検する」
ぐらいがちょうどいい。
なぜなら、
前任者の正常性バイアスで押し込められていた問題は、後任者の“新しい目”でしか見つからないから。
リーダー交代というのは、
単なる役職の移動ではなくて、
“隠れていた問題が表に現れるタイミング”なんですね。
そのタイミングをどう扱うかで、チームの未来は大きく変わる。
今日はそんな話をしました。
引き継ぎの裏側にある、誰も語らないリスク。
そして、それとどう向き合うか。
ぜひ、あなたの現場にも置き換えてみてください。
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CHIMNEY TOWNのホームページを、
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