ニューヨークの投資家が教えてくれたこと

2025年03月24日

書いた人:西野 亮廣 公式LINE

(※今日の記事を音声で楽しみたい方はコチラ↓)
https://voicy.jp/channel/941/6553545

ニューヨークの投資家が教えてくれたこと | 西野亮廣(キングコング)「西野さんの朝礼」/ Voicy - 音声プラットフォーム

https://voicy.jp/channel/941/6553545

 
 

出資をする基準の条件は『パッション』と『ファイナンス』

 
共同プロデューサーとして参加させていただいている舞台『オセロ』(主演:デンゼル・ワシントン、ジェイク・ギレンホール)がついにオープンしました。
 
「いやいや、ちょっと前からやってるでしょ?」と思われた方もいらっしゃると思うのですが、実は2月24日~3月22日までは本番に向けての調整を兼ねた「プレオープン」でして、プレオープンなのにブロードウェイの週間興行収入で3週連続1位になったから話題を呼んでおりまして…しかも、4週連続1位も狙えそうな雰囲気が出てきておりまして、今、ブロードウェイは『オセロ』の話題で持ちきりです。
 
そんな中、昨日は『オセロ』のプロデューサーや投資家が集まる前夜祭がありまして、そこで数々のブロードウェイ作品に出資している投資家さんから聞かせていただいた話を今日は皆さんに共有したいと思います。
 
その彼女は、実は『えんとつ町のプペル』にも出資してくれていて、他には今回の『オセロ』や、少し前だと『サンセット・ブルーバード』という作品にも出資していて、あとは、20年続いた作品にも出資したそうで(たぶん、その1件だけで食えている勝ち組)、「投資を回収できる確率が20%」と言われているブロードウェイの世界で、ものすごい成績を残している投資家さんです。
 
僕らもそんな彼女に出資してもらっているので、気になったから「出資をする基準」を直接御本人に聞いてみたんです。
 
すると、即答で「2つの条件をクリアしていること」という返事が返ってきまして(話を聞かせるのが上手いw)…まず1つ目が『パッション』。
 
ここでいう『パッション』というのは、「クリエイターが作品に狂っていて、かつ、自分自身がその作品を心から愛していること」のことですね。
 
これが1つ目の条件。
 
そりゃ、自分のお金を託すわけだし、出資には「応援」も多分に含まれているので、好きじゃないとやってられない。
 
これは皆さんも納得だと思います。
 
ただ、「パッションをクリアしただけでは絶対に出資しない」と言った彼女が2つ目に出した条件が『ファイナンス』だったんです。
 
めちゃくちゃ平たく言うと「お金の使い方が下手な、ビジネス偏差値の低いカンパニーには、絶対に出資しない」です。
 
「15億円で作れる作品を、20億円で作ってしまうカンパニーがいるけど、あんなのは話にならん」と(笑)
 
「パッションとファイナンスの両方をクリアしていないとダメ」と彼女は言うわけですが、日本語にすると「夢と金」なわけで、これは日本のクリエイターからすると耳の痛い話だと思います。
 
 

お金って意識して使わないと、使う技術が上がらない

 
これは全国の経営者さんが全員共感してくれると思うのですが、まず、新入社員って本当にムダ使いが酷いんです。
 
お金って意識して使わないと、お金を使う技術が上がらないんですね。
 
なので、「貯金ばっかりしている人」の大半は、お金の無駄遣いが激しいです。
 
お金の使い方が下手なまま貯金に走ってしまうから、全然お金が貯まらない…という悪循環ですね。
 
「無駄遣いをしている人」って、無駄遣いをしている自覚がないから無駄遣いをしちゃうわけですが、多くのクリエイターはお金を使う訓練をしないまま仕事に臨んでしまうので、何をするにも無駄遣いが激しいんです。
 
「相見積もりをしてるorしてない」レベルの話じゃなくて、たとえば、今週の『BackStory』で話した「えんとつ町の踊るハロウィンナイトを世界に売るためのお金の使い方」とかまさにソレで、世界に売り込むためにPR費を用意するのではなくて、世界で活躍しているクリエイターをクリエイティブスタッフに招くことにお金を使った方が、世界進出は安くつく。
 
彼が「日本で、こんな仕事をしたよ」とインスタグラムに載せれば、彼のフォロワーはブロードウェイのスターであり、劇場オーナーであり、投資家であり、イベント関係者であり、映画関係者なので、そこに一気に届くわけです。
 
刺さるかどうか分からんCMにお金を出している場合じゃない。
 
 

ビジネスプランナーを入れる重要性を理解していないカンパニーがほとんど

 
投資家さんとお話をする時に作品の話の次に必ず聞かれるのが「ビジネスモデル」の話で、ここで理路整然と説明して、唸らせることが、出資に繋がるわけですが…
 
最近、ウチのプロデューサー陣ともよく話しているのですが、ビジネスプランナーがいないカンパニーがほとんどで、もっというと、ビジネスプランナーを入れる重要性を理解していないカンパニーがほとんどです。
 
劇団を作る時に、「脚本家を入れよう」「俳優を入れよう」「作曲家を入れよう」という話にはなるのですが、「ビジネスプランナーを入れよう」という話にはならない。
 
それだと投資は集まりにくいんです。
 
「投資」と聞くと、「自分達には関係のない話だ」とシャッターを閉じてしまう人がいると思うのですが、たとえば、クラウドファンディングだってそうです。
 
お金の使い方が下手なカンパニーには支援したくないんです。
 
支援したお金が無駄に溶けてしまうから。
 
昔、後輩に注意したことがあって、その子は数百人キャパの講演でパンフレットを作ろうとしていたんです。
 
舞台の役者さんってやたらパンフレットを作りたがるんです。
 
コアファンが求めているのと、もしかすると、「パンフレットに載っている自分が好き」なのもあるかもしれません。
 
でも、数百人うちの何人がパンフレットを買ってくれて、そもそも、そのパンフレットを作るために、どれだけのお金と時間をかけたか?を計算すると、あまり大きなプラスになることはないんです。
 
だから、パンフレット作りを止めたんですけども、止めた理由が「アホに見えるから」でした。
 
本人はまったく自覚がありませんでしたが、「私たち、無駄使いをする劇団でっせー!」を暗に発信してしまっていて、そうするとクラウドファンディングが機能しなくなるんです。
 
少なくとも、お金の使い方を知っている人からの支援は集まりにくくなる。
 
『パッションとファイナンス』が物凄く大切なのですが、日本の演劇部や演劇科で「ファイナンス」の勉強を教えているところなんてほぼない。美大もそうです。
 
 

「お金と集客」のオンライン勉強会を実施中!

 
そんな感じで、日本のファイナンス教育を嘆いている西野からお知らせです。
 
CHIMNEY TOWNのイベント運営の虎の巻『Blue print』をベースにしたオンライン勉強会を実施中でございます。
 
西野が80分ほど「お金と集客」について熱く熱く弁を振るっておりますので、是非、御参加ください。
 
※コチラから↓

【Back Story特別編】Blueprint 〜 イベントづくりの教科書 〜#01

https://chimneytown.net/products/backstory-blueprint-01

以上、ニューヨークの投資家の話を絡めた豪快なステマでした。

 
 

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CHIMNEY TOWNのホームページを、
スマホのホーム画面(待受画面)に追加する方法
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★iPhoneの場合
→画面下にある変なマークをクリックしたら、そこに『ホーム画面に追加する』が出るので、そこをポチッと!  
 
★Androidの場合
→画面右上にある「三つの点」マークをクリックしたら、そこに『ホーム画面に追加する』が出るので、そこをポチッと!
 
【注意】
LINEアプリ(たぶんFacebookアプリも)でホームページを開いてしまうと『ホーム画面に追加する』が出ないので、その場合は、Google Chromeを立ち上げて、『https://chimney.town/』を入力して、そこから、★の手順でチャレンジしてみてねー!
 
 
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