株式会社CHIMNEY TOWNと株式会社幻冬舎で『パートナーシップ契約』を締結
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期待値が下がった瞬間を狙え | 西野亮廣(キングコング)「西野さんの朝礼」/ Voicy - 音声プラットフォーム
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サービス提供者の目的は「ファンを作ること」であって、「ガッカリされること」じゃない
土曜日の今日は昨日配信された密着ドキュメンタリー『BackStory』の最新回の感想と解説なんかをしようかなぁと思っていたのですが、昨日は少しイレギュラーな配信となりましたので、そこで起きたアレやコレについてお話したいと思います。
『BackStory』は毎週金曜の夜8時から配信しているのですが、結論から先に言っちゃうと、昨日は編集が間に合わなくて、配信が大幅に遅れてしまいました。
遅刻の戦犯を一人あげるとしたら、それは僕で、結構ギリギリまで「直し」の発注を出していたんです。ごめんなさい。
編集スタッフさんは、西野のワガママに振り回されながら本当に頑張ってくださいました。
そんなこんなでYouTubeの前でスタンバイしてくださっている視聴者さんに夜8時の配信ができないことが確定したのが、なんと7時40分(配信20分前)で、「どれぐらい後ろにズレこむの?」と聞いたら「あと、2時間はかかりそうです」と返ってきました。
こういう場合、公式のアカウントから、もろもろの事情を伝えた上で「本日の配信は22時となります。申し訳ありません」というアナウンスを出すのが普通なのですが……今日の本題はココです。
配信が遅れる事情を丁寧にお伝えして、丁寧に謝罪して…それを受けてファンになる人っています?
あるいは、そのお知らせを受けて「よりファンになった」という人っています?
あんまりいない…というか、むしろ「あー、楽しみにしてたのに」というガッカリを生んでしまうことがほとんどだと思います。
アーティストやクリエイター、サービス提供者の目的は「ファンを作ること」であって、「ガッカリされること」じゃないですよね?
いつも思うのは、「なぜ、サービス提供者側は第一希望が通らなかった時に、いとも簡単にガッカリをお届けするんだろう?」という疑問です。
ちょっと込み入った話をすると、サービスの満足度って、「期待値をどれだけ上回るか?」じゃないですか?
期待値が下がりまくっている時は、めちゃくちゃチャンス
「メチャクチャ美味しい」という噂を聞いていて、そこそこ美味しかった時の満足度は低いけれど、「あんまり美味しくないよ」という噂を聞いていて、そこそこ美味しかった時というのは満足度がメチャクチャ高いですよね?
同じ商品でも、期待値が高かった時と、期待値が低かった時の満足度は全然違う。
そういう風に考えると、サービスの第一希望が実現できないことが分かり、お客さんにも伝わった時点で、お客さんの期待値ってメチャクチャ下がっていると思うんです。
てことは、こんなチャンス無くないっすか?
具体例を上げると、僕、数年前に『チックタック 光る絵本と光る満願寺展』という屋外個展をやったんです。
屋外なので、当然「雨の日」があるんですね。
もう、雨の日に来られるお客さんは「今日は雨だから、晴れの日に比べて、あんまり楽しめないんだろうな」という気持ちになっちゃっているんです。
雨の日の屋外個展に、まったく期待していないんですね。
要するに、期待値が下がり倒しているわけですが、これ、めちゃくちゃチャンスなんです。
ちょっとイイ感じのサービスを用意するだけで喜んでもらえるので。
ちなみに、『チックタック 光る絵本と光る満願寺展』は雨の日を見越して、石畳の参道脇のアーチ状になっている木々をライトアップしたんです。
光のトンネルみたいな感じで。
晴れの日はトンネルの側面と天井が光っている形になるのですが、これが雨の日になると石畳が濡れて鏡状になるので、雨の日の光のトンネルは地面も反射して光っているんです。
で、ホームページとかには晴れの日の時の写真しか載せないんです。
でも、実際は雨の日の方が迫力があって、期待値を下げまくってきた人達は結果的にウヒョウヒョしてました。
第一希望が叶わず、お客さんの期待値が下がりまくっている時というのは、めちゃくちゃチャンスなんです。
配信されるまでの約2時間チョイを「西野が生配信で繋ぐ」
話を戻します。
昨日、夜8時の配信に間に合わないことが発覚した時、「編集作業が押してまして、本日の配信は22時になりそうです。申し訳ございません」と公式アカウントからアナウンスすることもできたんです。
ですが、それをやったところでファンが増えるわけでもないし、よりファンになってもらえるわけでもない。
というわけで、僕らが咄嗟にとった打ち手は、配信されるまでの約2時間チョイを「西野が一人で生配信で繋ぐ」でした。
突貫工事も突貫工事ですが、いいんです。
瞬間、お客さんの期待値は下がっているので。
ここで、少しでも良いものを見せれば、「逆に、配信が遅れてくれたおかげで、これが見れたんだ。ラッキー」となる。
ついつい、「常に100点のモノを届けなきゃいけない」というマインドになってしまいがちですが、お客さんの期待値が下がっている時は「60点のモノ」でもお客さんの満足度を獲得できるので、こういった局面は取りこぼさないようにしてみてください。
密着ドキュメンタリー『BackStory』はコチラから↓
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【注意】
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