Netflixは動画、映画館はライブ?エンタメの今を語る

2024年10月23日

書いた人:西野 亮廣 公式LINE

(※今日の記事を音声で楽しみたい方はコチラ↓)
https://voicy.jp/channel/941/6145253

Netflixは動画、映画館はライブ!? エンターテイメントの今を語る! | 西野亮廣(キングコング)「西野さんの朝礼」/ Voicy - 音声プラットフォーム

https://voicy.jp/channel/941/6145253

 
 

「お客さんの声」には正しい集め方がある

 
エンタメに携わる人間として普段から心がけていることが3つあります。
 
1つ目は、『知らないものを否定せず、知らないままにしようとしている自分を否定すること』
 
僕の肌感だと、これは約9割の人間ができていませんが、これができないとエンタメの世界で食って行くことは不可能だと思います。
 
2つ目は、『業界を越境して、自分がいる業界の非常識を把握すること』
 
お笑い業界、出版業界、ビジネス業界、映画業界、演劇業界、果ては、ブロードウェイの国境線を行ったり来たりしていると、お笑い業界にはお笑い業界の、出版業界には出版業界の、ビジネス業界にはビジネス業界の、映画業界には映画業界の、演劇業界には演劇業界の、ブロードウェイにはブロードウェイの「良いところ」と「悪いところ」さらには「古臭いところ」が浮き彫りになってくるわけですが、それもこれも、「業界を越境していないと自分がいる業界の間違いに気がつかない」というのがありまして、なるべく1つのところにはとどまらず…たとえ、とどまらなきゃいけない時でも、あらゆる業界の方と情報交換するようにしています。
 
そして3つ目は『エンドユーザーと呑みに行くこと』
 
「エンドユーザー」というのは、最終的に作品や商品を受け取る(購入する)お客さんのことですね。
 
商品やサービスを購入してくださる人物像(ペルソナ)を設定するぐらいなら、もう実際にそういう人達と会って、膝を突き合わせて飲んじゃって、直接声を聞いた方が確実じゃないですか?
 
また、「お客さんの声」には正しい集め方があって、「アンケート」ではあまり本音を聞き出せないんです。
 
やっぱり皆、良い格好するし、好きな映画を聞いたら、(面白くもなんともない)雰囲気だけのフランス映画のタイトルが上がってきたりする。
 
ちなみに僕が好きな映画は『パイレーツ・オブ・カリビアン』です。
 
理由は「ジャックスパロウがカッコイイから」です。
 
僕のようなバカは正直に答えてくれるのですが、多くの方は「自分ブランディングの為のアンケート」だったりするので、アンケートでは確かなニーズを掘り起こせないんです。
 
となってくると、もう、お客さんと一緒にフットサルをしたり、グランピングをしたり、一緒に呑みに行ったりして、そこでお客さんが実際に必要としているものだったり、実際に口にしている言葉だったりを掬い集めた方がよっぽど確かで、日頃からエンドユーザーさんと呑みに行くようにしています。
 
 

20代の子がポロっと言った「やっぱ、生は違いますね」

 
そんな中、先日、飲み会の席で20代の子がポロっと言った一言が面白くて、その彼は、映画『スラムダンク』のリバイバル上映(復活上映)を観に行ったんですって。
 
Netflixだったか、TikTokで流れてきた映像だったかを観て、「映画館で観たいなぁ」と思っていたところに、映画館でのリバイバル上映の話があったから観に行ったそうなんですけども、その時の彼の感想が「やっぱ、生は違いますね」だったんです。
 
彼は何の狙いもなく言ったんですけども、これほど、現代の映画館の立ち位置を端的に表現した言葉は無くて、彼にとって(あるいは彼らの世代にとって)NetflixやTikTokは「動画」で、映画館は「LIVE」なんです。
 
「生は、音の迫力がヤバかったっす!」と彼は言っていたのですが、もう本当にその言葉に尽きると思っていて、時々、映画館でいろんな人に配慮した結果、音量を絞っている劇場があったりするんですけども、それだったら「動画」なんです。
 
LIVEって爆音なんですよね。
 
だからイヤーマフとかが必要になってきたりするのですが、くれぐれも「耳が過敏な人の為に音量を下げる」ということはやらないんです。
 
それはそういう場所で、そこに価値が発生している場所なんです。
 
とはいえ、耳が過敏な人はいらっしゃるじゃないですか?
 
僕の知り合いにもいるんですけども、その人達を無視する必要はなくて、その人達用にその回を設けたらいいと思うんです。
 
LIVE感を求めている人と、耳が過敏な人を同じ空間に入れてしまうと、どうしたって「耳が過敏な人に合わせよう」となって、LIVEじゃなくなっちゃう。
 
繰り返しますが、スマホで映画が観れる時代の「映画館で観る映画」というのは、30代より上の人達の「映画」とは少し意味(役割)が違っていて、やっぱり「LIVE」なんです。
 
30代より上の世代の人達が音楽LIVEに求めているようなことが、「映画館で観る映画」に求められていて、音楽LIVEでガッカリするような演出をしてしまうと、今の映画館の価値というのは一気に無くなってしまうんだろうな、と思いました。
 
「映画館で映画を観る」という体験を「生」と言った彼の言葉(その感覚)は、エンターテイメント業界で働いている人は絶対に忘れないようにした方がいいと思います。
 
自戒を込めて。
 
 

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CHIMNEYTOWNのホームページを、
スマホのホーム画面(待受画面)に追加する方法
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★iPhoneの場合
→画面下にある変なマークをクリックしたら、そこに『ホーム画面に追加する』が出るので、そこをポチッと!  
 
★Androidの場合
→画面右上にある「三つの点」マークをクリックしたら、そこに『ホーム画面に追加する』が出るので、そこをポチッと!
 
【注意】
LINEアプリ(たぶんFacebookアプリも)でホームページを開いてしまうと『ホーム画面に追加する』が出ないので、その場合は、Google Chromeを立ち上げて、『https://chimney.town/』を入力して、そこから、★の手順でチャレンジしてみてねー!
 
 
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